この世界に残されて – 壮絶な喪失体験の共有から寄り添うことになる中年男と少女のプラトニック・ラヴ
ナチスのホロコーストで妻と子供を失った産婦人科医の40過ぎの男と、同じく両親を失った16歳の少女とが織りなす癒やしの物語。年齢だけを見てもただ事ならぬ展開に至るのではないかとどぎまぎするが、世間的に見てもやはり誤解を生じ […]
ナチスのホロコーストで妻と子供を失った産婦人科医の40過ぎの男と、同じく両親を失った16歳の少女とが織りなす癒やしの物語。年齢だけを見てもただ事ならぬ展開に至るのではないかとどぎまぎするが、世間的に見てもやはり誤解を生じ […]
映画の予告編を劇場で見ていたら、彩色豊かな英国の時代劇の映画予告が流れてきた。ドタバタコメディのようで気になったが、後からポスターをよく見てみると、デイヴィッド・コパフィールドという名前が目を引いた。数年程前に岩波文庫で […]
映画館のカウンターで観たい映画をスタッフに伝える際に、映画のタイトルを当然口にするわけだけれど、上映中の映画のタイムテーブルに「キング・オブ・シーヴス」とカタカナ語で印字されているのを見て、シーヴスって何だろうとふとその […]
主人公でこの映画の監督でもあるエリア・スレイマンは、ナザレ出身のイスラエル国籍でパレスチナ人という複雑な生い立ちの人。イスラエル建国の折り、難民とならずにパレスチナの地に留まったアラブの人達は自動的にイスラエル国籍にされ […]
がむしゃらに映画館で映画を見たくなる時がある。ふかふかの椅子に座って煩わしいことなど綺麗さっぱり忘れて、薄暗がりに包まれながらスクリーンに見入る至福の時を過ごしたくなる。 その時は周期的に訪れるのだが、今回は12日ぶりに […]
ミッドウェイ海戦が映画化されるのを映画館で知り早速前売り券を購入したのだが、後になってTwitterの方で中国資本が絡んでいることが話題になった。監督はローランド・エメリッヒ、『インディペンデンス・デイ』の監督で作品名も […]
昔或る作家が、手紙のやりとりで成立している古い西洋の小説をあげつらい、インターネットの現代ならばこのような小説は成り立たないだろうという、作家でありながらさも凡人が思いつきそうな事をエッセイにしたためていたと聞いたことが […]
Fate第3章を観た後は『真夏の夜のジャズ』を観ることにした。夕方5時過ぎからの上映だったので、映画が終わって外に出る頃には夜がどっぷりと更け、映画の世界と合っていてちょうど良い。予告編の古いジャズフェスタの映像にインパ […]
ミリシラで観に行ってきたFateの映画、第3章。ミリシラだが3章共に数年にわたり付き合ってきた。今回は第3章の感想をミリシラの観点から書き綴っていこうと思う。 そもそもミリシラのFateの映画を観に行こうと思ったのは、ス […]
20年ほど前にスカパー!のシネフィルイマジカという名画チャンネルを契約していたときに、或る映画の予告編が流れてきた事があった。工場の出口のような所から同じような作業服を着た大勢の人がゾロゾロと出てくるシーンで、映画の舞台 […]
今回観た中国映画は3時間の大長編だが、長尺の映画といえば、ベルナルド・ベルトルッチ監督、ロバート・デ・ニーロ、ジェラール・ドパルデュー主演の『1900年』がまず思い浮かぶ。20世紀前半のイタリアの或る農村を舞台に、地主と […]
日本全土に敷かれていた緊急事態宣言が解除されてから数日後、1ヶ月半ぶりに映画を観に行こうと朝から神戸三宮に出掛けた。人の出はいつも通りで、朝10時の電車も席は埋まるほどには混雑している。正午に通りかかった鞄店やジュンク堂 […]
この日は朝から『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を観に行ったのだが、2本目に観た映画は『Mellow』だった。選んだ理由は1本目を見終わってから昼食を間に取るとちょうど時間が良かったのと、映画館のサイトの解説文から […]
英国で人気ナンバーワンを誇る小説『指輪物語』の作者、ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキンの半生を描いた映画。主演は『ライ麦畑の反逆児』で世界的ロングセラー作家J・D・サリンジャーを演じたニコラス・ホルト。 奇しくも2人 […]
観たいと思っていた映画がいつの間にか最終日になっていたので、レイトショーで観に行ってきた。映画作品の上映はあっという間に終わるイメージがあるが、掲げてあったポスターに記されていた上映日を観ると実際には1ヶ月ほど上映してい […]
暑さも和らいだ初秋の夜、行きつけの映画館に『タロウのバカ』と『永遠に僕のもの』の二本を観に行ってきた。前者は封切りされたばかりで、後者は最終上映のレイトショー。 どちらも銃を奪い、銃で人を撃ち殺し、ガソリンで何かを燃やし […]
5月の母の日を控えて、様々な階層の女性達の人生模様を描いた群像劇。パンフレットを見ると知らないフランスの女優ばかりで、主役級の女優オドレイ・フルーロが大統領を演じているという解説を見ると、実に近未来的なイメージが湧き起こ […]
英国女王を扱った映画三部作のラストを飾るのは、『二人の女王 メアリーとエリザベス』。一月ほど前に観に行った『女王陛下のお気に入り』はアン女王役のオリヴィア・コールマンがアカデミー主演女優賞を受賞したそうで、まだ上映が続い […]
最近よく見聞きする赤に白抜き文字のMarvel(マーベル)とは何ぞや、アメコミジャンルの映画であることはそれとなく分かるがミリシラで『アベンジャーズ・インフィニティウォー』を観てみたが、アメコミに拒絶反応があるのかイマイ […]
予想していたよりもストーリーは淡々と進む。中盤にさしかかったところで何か大きな起伏があるかと思ったが、普通の戦場のシーンをリアリズムに徹して描いている趣がある。クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』を観ていて、余り […]
見始めてからこれはちょっとあんまり面白くないタイプの映画かなと思って観ていたら、さすがハリウッド映画、ストーリーが進むに従ってこちらの期待を良い意味で裏切っていく形で話がころころと転がっていく。 あらすじ(ネタバレあり) […]
『悪の教典』冒頭のシーンでキャメルのブレザーを着た高校生の集団が出てくるのを見て、洒落た制服だなと思ったのと同時に、何かが頭の中に引っかかった。映画を見続けていくと、段々と陰惨な様相を呈してきて、最後には教師による大量殺 […]
有名なアーティストの楽曲がテレビコマーシャルに使われているのをテレビをよく視聴していた頃に見かけたが、クイーンのWe Are The Championsも缶コーヒーのCMに使われていて、それがきっかけでこの曲をよく知って […]
18世紀初頭に初のグレートブリテン連合王国の女王として君臨したアン女王とその女従者達の心理模様を描いた本作は、美醜で言うならもっぱら醜の方に焦点が当てられている。まず冒頭から賭け事で没落した貴族の娘アビゲイル(エマ・スト […]
『シティハンター』を観に行った時にパンフレットが売り切れていたので、代わりに『刀剣乱舞』のパンフレットを買った。買ったからには観に行かなければ損だなという事で、数日後に同じ劇場に観に行ってきた。 刀剣乱舞は随分前にゲーム […]
劇場で予告編が流れた時は座席から腰が浮きそうになった。このタイミングで?2019年なのに???今更?????いやむしろ感激してるけど??? シティーハンターは15年か20年前に1度テレビの2時間スペシャル版が放送されたこ […]
英国女王の史実を元にした映画が立て続けに上映予定だ。イングランド女王エリザベス1世とスコットランド女王メアリ・スチュアートの確執を描いた『二人の女王・メアリとエリザベス』、アン女王治下の陰謀渦巻く宮廷模様を描いた『女王陛 […]
Fateはミリシラなので前作の第一章を観に行ったときは、どういう話なのか良く分からなかった。一応観に行く前にツイッターで呟いたら、フォロワーさんから「知らないなら分からないだろうから余りお薦めできない」とは言われていたが […]
サリンジャーの小説『ライ麦畑で捕まえて』はずいぶん以前に野崎孝訳で読んだ記憶があるが、どのような内容だったか覚えていないほどにスルスルと読めて心地よい読書体験だった。当時は大江健三郎や三島由紀夫などやや小難しい表現をする […]
『アンナ・カレーニナ』に続いてロシア映画を観に行ってきた。ロシアを題材にした映画だと、過去にも『アンナ・カレーニナ』や『戦争と平和』などは幾たびも映画化・テレビドラマ化されているが、ロシア語ではなく英語圏の制作で役者が英 […]
この映画を見終わったときに、これは一体何がテーマの映画だったのだろうという疑問がまず初めに頭に浮かんだ。別にテーマなんて気にせず見たまま感じたままでも良いのだが、どうも不明な点があり引っかかったのだ。なぜ唐突に黒人が出て […]
年末にスマホゲームのFGOをダウンロードして、すっかりハマってしまった。ゲームの第3章が19世紀末の大英帝国を舞台にしており、サーヴァントのシェイクスピアとアンデルセン、ハイドとの会話で唐突にフランケンシュタインの生みの […]