撮影現場でコスプレイヤーさんがふと口にしたヒントが、写真を劇的に変える事がある。
名村造船跡地の三階には車輪の着いた可動式だったかどうだったか、白い壁のような物体が置かれていて、それを白ホリ代わりにして撮っていたのだが、「ユージさんの光がフンワリとしている写真が好きです。白ホリで宝石の国を撮ってくれたときの」と待機中のレイヤーさんに言われて、あぁ昨日ちょうど見返していたあの写真かと、どれを指しているのかすぐに分かった。
一応ストロボはレイヤーさんの後ろに置いて壁に向けていたのだが、どうも明るさが足りないのか、フンワリとした白い背景にならない。通常の白ホリ撮影ならこれで充分なのだが、そういう写真が好きと言われるとやはり改善した方が良いだろうということで、しかしストロボの光量設定は1/2に近くこれ以上上げると連続撮影でストロボが音を上げるから、どうしようかと迷っている内に、ISO感度を上げれば良いことに気づいた。
ISO感度を400から明るさ2倍の800へ。ISO感度を上げた分だけ、モデルに当てているストロボの光量は弱めて、白壁に当てているストロボの光量は変えない。白く飛びすぎる場合は光量を減らすかISO感度を下げて調整する。
いかんせん壁ではないので、上と下が切れている。座って撮れば壁と床の切れ目が見えるし、立ちポーズでも引きで撮れば頭が出てしまうというなかなかに難しい場所。
F値の設定はF4。F8まで絞ってカリカリに解像感豊かに撮りたいという思いもあったが、女性だし、Otus1.4/55なので、余り絞ってシャープネスを追求するのも何なので、3段絞ってF4で充分か。この場所で撮影したレイヤーさんは3人。引きで撮るよりもウエストアップくらいに寄ってアップ目で撮った方が印象深い写真になるものもあった。
カラーフィルターで白壁に色をつける
FGOなので青っぽい背景も良いかなと思い、カラーフィルターを噛まして撮影。フィルターを付けるとストロボの明るさが弱まる。ISO感度を640から1000に上げる。背景が淡い水色になり、Twitterの方でも好評だった。