ストロボとカラーフィルターを使って障子に色のグラデーションをつける方法

障子に色をつけて妖艶な雰囲気に。
障子に色をつけて妖艶な雰囲気に。

須磨離宮公園の和室で撮ることになった。初めての場所での撮影は難しいものがある。撮り慣れた場所なら今までに蓄積された経験の上に+αで新しいアイデアを足せばいい写真が撮れることが多い。しかし初めての場所は出来上がる絵を予想してライティングを組んでも思わぬライティングになることもあるから用心しなければならない。

そういう意味では初めに撮った4人の集合写真は予想以上にパリッと綺麗に撮れた。ライティング、レンズ、コスプレイヤー、要因は様々であろうが、予想以上でテンションが上がってしまった。

後ろに障子がある。この障子にストロボで色をつけることは出来ないかという事で、いろいろ聞いてみたら最初はピンクがいいと言われたがそれだと大人な世界になるので赤が良いだろうという事で赤のカラーフィルターをつけた。

こちらも妖しい雰囲気に。
こちらも妖しい雰囲気に。

この調整具合でまた障子に灯る赤い光の具合が異なる。障子の後ろ側、頭の高さあたりに向かって真っ直ぐにストロボを設置した。すると綺麗なグラデーションが出る。これだけで驚かれた。しかしそのような反応を見せられるとカメラマンも気分が高揚するのである。

ツーショットも行ってみよう。

model:P & Natsuyu
model:P & Natsuyu

これはグラデーションの下の方。淡くなっていくあたり。ふたりはなかなかに妖しい雰囲気である。ライティングは左からソフトボックス1灯で陰影をつけた。これが上手くいった。なるべく二人の顔の向きがソフトボックスに向くようにポーズを取って貰った。男の方は左を向いているが、女の方は左を向きつつもこちらを向いて貰うことでアンバランスさを出し同じ方角を向く不自然さを消している。

体は斜めに向けて顔はこちらに向ける。まるで美術史をなぞるようなポーズだ。