etoile studio

女の子は暈かした写真がお好き

model: yunchimu | F2 | 1/125s | ISO200
model: yunchimu | F2 | 1/125s | ISO200

ボカすかクッキリ撮るかは常に迷うところなのだけれど、今回は暈かした感じで撮って欲しいという要望が強かった。写真を見てくれたコスプレイヤーさんから撮影依頼を頂き、背景を暈かした写真が好みだと言われた。

暈かして撮る場合は、ピント合わせが難しいのもあるのだが、背景となるスタジオスペース全体の色や明るさとの兼ね合いも重要なのではないかとも考えていた。数年ほど前はCanon EF85mm F1.2L Ⅱ USMを使って、それこそ開放F1.2のような設定で女の子を撮っていた。目以外は滑らかにボケていく感じで果たしてこのような絵作りで良いのだろうかとも逡巡したのだが、当時の被写体であったコスプレイヤーさん自身はこれが良いと言ってくれたので、これでいいのだろうと自分を納得させていた。

しかし一度絞ることを覚えると、その見事な解像感と顔全体がボケることなく綺麗に写る事に愉楽を感じ、少し絞って撮った方が良いかなという考えに傾いてきた。

そんなところに思いっきり暈かして撮って欲しいと言われたので、果たして暈かしても良いものかと、ピントを合わせる目以外はボケる感じだけれどそれで良いかと尋ねるとそれで良いという。しかし開放F1.4で撮っても少し距離を取れば顔全体はシャープに写るし、55mmの焦点距離で全身を入れるとなると、体全体も余り暈けを意識しない感じに写るので、まぁいいかと。

この日は最初は構図の取りやすいズームレンズCanon EF24-70mm F4L IS USMを使ってF5.6の設定で撮っていったのだけれど、Zeiss Otus 1.4/55に付け替えて、要望に応える形でF2.2やF2、F1.4、F1.8という設定で撮っていった。2着目に移ってもこれ以上絞って撮る事はなかった。

85mm | F2.2 | 1/250s | ISO200
85mm | F2.2 | 1/250s | ISO200

マニュアルフォーカスレンズで撮っていったのだが、やはりピントが合いにくいシーンなどもあり、ライブビューを活用した。一人で撮る場合はトルクを回してゆっくりピント合わせを愉しむのも良いが、相手のいる撮影だし、せっかく可愛いのにピントが合っていない写真を量産してしまったら申し訳ないし勿体ない。そこで歩留まりの高くなる方法を採った。

モデルと背景がほぼ近いシーンなどは、F1.4で撮っても仕方がないんじゃないだろうか、暈けないし、とも思ったが、ひょっとしたらいい絵が撮れるかも知れない、神様からのお告げかも知れないと考え、開放F値付近の設定で撮影していった。

カメラマンがあれこれ言っても、やはりモデルであるコスプレイヤーさんが写真の主役なので、コスプレイヤーさんが望む写真を撮るべきなのだろう。全体をシャープに写すと、背景や小物がたくさんある場合にちょっと五月蠅くなりすぎて被写体が際立たなくというデメリットもあるので、そういった場合は開放F値付近でモデル以外を思いっきり暈かして撮った方が、絵になりやすい。あとは余り絞りすぎると肌の質感が出過ぎるので、後処理に手間がかかる。先日男装を撮った時にF8でアップ目に撮ったら質感が出過ぎて肌レタッチが大変だった。コスプレ写真でなくポートレートや映画のポスターだったらこれくらいの質感はリアリティが溢れていてちょうど良いのかも知れない。

何より暈けの表現を女性は好むものなのかもしれない。男性はどちらかというとシャープで格好いい表現を好む傾向にある。男女の好みの差もあるのだろう。