カラーボックスで綺麗に撮る方法

カラーボックスは色かぶりに気をつけたくなるスペースだ。
カラーボックスは色かぶりに気をつけたくなるスペースだ。

いつぞや撮影したアイナナのコスプレ写真が出てきた。こういう軍服衣装は可愛くて好きだから、また機会があれば是非撮りたい。帽子に羽が生えているのも可愛い。

手に持っている平べったい王様プリンのクッション、白ホリで待っている間にスタジオ備え付けの座布団かと思って尻に敷いたらムッチャ怒られた。

まぁそれは冗談なのだけれど、なかなかに楽しい撮影あった。先日撮影した時に「やりきったので衣装は売る」と言っていたから、残念至極。

ここでの撮影を記憶を手繰り寄せつつ振り返ってみよう。場所はハコスタジアム大阪。カラーボックスだが、恐らく閉店した日本橋コセットから運んできた物であろう。冒頭の写真を見て頂ければ分かるように左側が壁でライティング機材を置けない。機材が写り込んでしまうからだ。そこでソフトボックスをどう置くかが問題となる。ライトのセッティングに難渋する場所だ。

データを確認してみると、右にソフトボックスを置いて一灯で撮っている。下にはアンブレラを置いただろうか。瞳の下にキャッチライトが確認できないので1灯ライティングで撮ったものと思われるが、他の写真を見ると、下にもキャッチライトが入っているから、2灯かもしれない。1灯と2灯の両方を試していた節もある。

この場合綺麗に撮ろうと思ったら、コスプレイヤーには左を向いて貰っては困る。正面もしくは光源のある右を向いて貰わなければならない。しかし左を向いても、カメラマンが右側から撮れば、光源の当たる顔の右側しか写らないから綺麗に撮れる。巧くいかないと中途半端な影が顔に出てしまう。

55mm | F8 | 1/200s | ISO500
55mm | F8 | 1/200s | ISO500
59mm | F8 | 1/200s | ISO500
59mm | F8 | 1/200s | ISO500

写真では衣装の胸の部分が白飛びしてしまっている。Canon DPPのヒストグラムを表示させつつ、衣装の部分にカーソルを合わせると、255/255/255と出るのでデータがないことが分かる。ところがガンマ調整のチャートの左の軸を右に0.82移動させてやると、251/252/253と表示され白飛びが回復していることが分かる。そんなことがあり得るだろうかと、明るさ調整を-3にしてみたが、元々白飛びしていたところの布地の斜線は回復していないように見えるから、ダミーの回復表示だろうか。

そんな謎を残しつつRAW現像。ホワイトバランスをオートで撮るとオレンジがかってしまったので、色温度5200Kに設定。これだけでずいぶんと色味が変わる。通常の肌の色になる。オートホワイトバランスでは暖色に寄ったわけだが、最近どういうわけか、余り暖色に寄らないからこの手の調整が不要になった。しかし同じ場所で撮ると暖色に寄るかも知れない。ピンクの色がオートホワイトバランスを狂わせている可能性もある。

後はホワイトバランス微調整で寒色寄りにして肌の色を整える。

Canon DPP
Canon DPP

やはり白の衣装や王様プリンの白飛びを防ぐために高輝度側・階調優先で撮っておくべきだっただろう。この頃はこの機能をまだ積極的に使っていなかった。RAW現像で同じ効果を得ようとしたら、暗めに撮る必要がある。

カメラの設定はF8・ISO感度500・シャッタースピード1/200秒。

使用レンズはOtus1.4/55なので、焦点距離55mm。歪みは感じられない。F8まで絞るとクッキリと写っている。そこまで絞るなら他のレンズでも良かったかもしれないが、ひょっとしたら歪みがより少ないかも知れないし、画質も良いかも知れないという期待を込めて。

それにしてもF8まで絞って撮っておきながら、明るさはしっかりと確保されている。ガイドナンバー60のCanon 600EX-RTの光量とISO感度500が効いているのだろう。