シンプルな構図ではあるけれど、はじめどう撮れば良いのか、ふと迷うことがある。どの構図が正解か。今回はそんな地味ではあるが完成度の高い写真に仕上げるために欠かせない話をしていこうと思う。
撮影場所は東映太秦映画村、イベントは年一回開催される『上洛祭り』の1日目。実際の映画やドラマの撮影にも使用されている豪華な時代劇のセットがあり、今Amazonプライムで萬屋錦之介主演の『柳生一族の陰謀』(1978年)を少しずつ観ているのだが、制作として、「東映太秦映画村」とテロップが表示されていた、そういう歴史あるアミューズメント施設だが、年に一回この場所で夜撮影が出来る貴重な日でもあるので、イベントは参加者が1000人を超える盛況ぶりだった。
ちなみに『柳生一族の陰謀』で往年の名スター萬屋錦之介が演じるのは、柳生但馬守宗矩。大人気スマホゲーム『FGO』をプレイしている人ならすっかりお馴染みの名前となっている。他にも少年の頃の真田広之や、人気バラエティ番組『探偵ナイトスクープ』の依頼者からの依頼で『徹子の部屋』に出演することになり話題を呼んだ名斬られ役、福本清三の顔もあった。果たしてこの映画でも派手に斬られてしまうのだろうか。
結構な混雑具合だったので、空いている場所を探すのに難儀した1日でもあった。普段の太秦映画村でのコスプレイベントならもう少し空いているし、おそらく夜撮影が出来ない翌日なら、普段のコスプレイベントと実質的に内容はほとんど変わらないから、人もそんなに多くなくて背景に無関係の人を写り込ませず、撮りやすかったのではないだろうか。
さて4人が壁から顔だけ出して撮るという可愛い写真を撮ることになった。あまりにも混んでいたからもうこの構図しかないとレイヤーさん達が知恵を絞った結果だろうか。今回の記事では作例写真の構図の分析とその重要性について解説していきたい。(全文:2,000字)