コスプレ撮影に赴くときは場所によって持っていくレンズの本数や種類が異なってくる。野外撮影なら望遠レンズや広角レンズを持っていく一方、似たような焦点距離の単焦点レンズはどちらか1本に絞る。ズームレンズは持っていかない場合もある。足で写る広さを稼げるからだ。一方スタジオ撮影ではズームレンズが重宝する。単焦点レンズも55mm標準と85mm中望遠の二本差しで行く。
コスプレ撮影を6年ほどやっているが、この日はズームレンズCanon EF24-70mm F4L IS USMの1本でレンズ交換することなく撮影した。恐らくレンズ1本で撮るというのは、コス撮影を始めた頃以来だろうか。始めた当初は、Canon 24-70mm F2.8L USM、所謂Ⅰ型を使ってスタジオでもストロボ無しで撮っていた。
この日は3本のレンズを持ってきていた。前回のイベントでは5,6本持ってきていたが、今回3本で収まったのは、スタジオが狭かったこともある。望遠は不要、超広角ズームレンズも余計な物が写り込みすぎるから不要だし、集合写真なので人物が歪んでしまうような写真は必要ない。すると使用するであろうレンズが限られてきて、Otus1.4/55、Otus1.4/85、Canon EF24-70mm F4 L IS USMというラインナップになった。言い換えれば、F値の小さい良く暈けるピンショット用の単焦点レンズと、暈かさず絞って撮ることを前提とした集合写真用のズームレンズだ。
これで荷物が軽いかと思ったら、そう旨い話でもなく、ストロボは4灯持っていった。3灯で事足りるのだが、1灯多いのは万が一の故障を想定してのことだ。前回の野外ロケで風に煽られてソフトボックスを派手に倒してしまい、ストロボの赤いプラスティックの部分がはじけ飛んだ。何とか填まりストロボも問題なく光ったが、万が一という事もある。修理に出せば18,000円くらいはかかるだろう。
スタジオ撮影ではズームレンズ1本あれば、すべて事足りる。スタジオで暈かして撮るとどうも綺麗に収まらないことが多いので、結局の所は全体をシャープに撮った方が歩留まりは高いのかも知れない。暈かすにしても開放F値付近ではなく、F8まで上げて、70mmのテレ端で極力被写体に近づいて背景を暈かして撮るというやり方の方が綺麗に暈けるのではないだろうかとも感じた。ストロボを使ったスタジオでの撮影で、綺麗に背景を暈かした写真を撮るにはどういう設定にすれば良いかという課題が出来た。
併せの集合写真の時は、Canon EF24-70mm F4 L IS USMのレンズ1本だけで良い事が分かった。これもまた大きな収穫だ。