etoile studio

F値固定、1本のレンズで撮る!

F9まで絞ってレンズの解像力を最大限に引き出す!
F9まで絞ってレンズの解像力を最大限に引き出す!

今回はA3の夏組併せを撮影してきた。集合写真になるので、F値はF9に固定した。集合写真の時のF値は常に迷う。F7.1かF8かF9はたまたF10、F11か。屋内のスタジオは暗く、定常光のソフトボックスだとF9以上は写真の明るさの面でつらいかもしれない。ISO感度を結構上げて対処する必要があるだろう。しかし高性能のクリップオンストロボを使えば光量を強めに設定できるので、F9からF11まで設定しても、ISO感度との兼ね合いで十分な明るさを確保できるし、パソコンでの後処理で明るさを調整することも出来る。

いつもはF7.1辺りで撮っていた記憶があるが、今回はF9に固定した。前回パリピ風に撮った写真と同じスタジオで同じようなパリピ風の飾り付けだった。前回は単焦点レンズを使って背景を暈かした写真も撮ったが、背景を暈かすという事は同時に写真全体の解像感を損なわせることでもある。たとえばOtusのようなレンズを使って開放F値で撮影して瞳を綺麗に写せたとしても、それ以外の暈けている部分、顔の肌やコスプレイヤーが着ている衣装、小物類などは、スタジオでストロボを使った撮影の場合はどうも綺麗にまとまらないと感じることが多い。これはどのレンズを使っていても感じる。

果たしてこの飾り付けで背景を暈かす必要があるだろうかという疑問が湧く。いっそのことここは潔くF値を固定して撮ってみようという事になった。それは即ちズームレンズ1本でレンズ交換無しで撮るという事でもある。

F9に設定した。ISO感度は800。シャッタースピード1/100秒。使用レンズはCanon EF24-70mm F4L IS USM。

F9まで絞って撮影。
F9まで絞って撮影。

※iMacの27インチRetinaディスプレイ表示だと、掲載画像のサイズが若干小さいのでボンヤリとした表示になるがご容赦頂きたい。

Canon 1DXを使っていると、ISO感度を上げることでノイズ処理で肌がツルッとなる副次的な効果を期待できる。他の機種ではどうかは知らないが、お手持ちのカメラで1度試してみるのも良いだろう。同じキヤノンのエントリ機かその1クラス上のカメラを使っている人にISO感度を上げればむしろ肌が綺麗になるのではないかと尋ねてみたら首を傾げていたので、ノイズ耐性に強いカメラ特有の事象なのかもしれない。

そのような効果があるのでコスプレ撮影の時はISO感度を1600を上限に思い切り上げたいという欲に駆られることがある。風景写真のスタイルとは真逆だ。風景写真は写真に解像感を出したいためにノイズを忌避して極力低感度で撮ろうという姿勢になりがちだ。都市の夜景写真でノイズが出まくっていたら家に帰ってパソコンの大画面で見たときにガッカリしてしまう。だから三脚を使いたいとなる。コスプレ写真の場合は上記のような思わぬ美肌効果があるのでISO感度を上げることに対する躊躇いが薄くなった。

実際にF9で撮ってみて、カメラの背面液晶画面でデータを確認してみると、普段F7.1で撮っているときとの違いは分からなかったが、家に帰ってからパソコンの大画面で確認してみると、いつもよりもパリッとしたメリハリのある写真に仕上がっていた。正確に比較したわけではないし、この日のライティングが巧く決まったせいもあるかも知れないが、記憶の中の写真と比べてみると、F9で撮った写真の方がより美しく仕上がっていた。

こちらもF9で撮影。ワチャワチャ感が良い。
こちらもF9で撮影。ワチャワチャ感が良い。

ピンショットも幾つか撮ったが、いつもよりも瞳のカラコンの模様が綺麗に写っているように感じられた。F7.1からF9でこんなにも変わるものかと思ったが、レンズのピークの解像感を出すには2段絞ると良いと言われているから、その効果が出たのかも知れない。キヤノンのレンズの解像力とF値との関係については、こちらの本が参考になる。

開放F4から2段絞るとF8になる。ということはF7.1ではレンズの描写能力を最大限に出し切れていなかったという事だろうか。

瞳、カラコン、衣装、パリピ風の小物類、すべてがシャープにパリッと写っている。ISO感度を上げることを躊躇わずにF9にして正解だった。