敢えてストロボを光らせずに暗く撮る!

55mm | F2 | 1/100s |  ISO1000
55mm | F2 | 1/100s | ISO1000

昔のデータを見返してみたら、敢えて暗く撮っている写真を見つけた。最近スタジオではソフトボックス・アンブレラとストロボのセットで撮ることが常なので、敢えてストロボを当てずにバックライトを駆使して撮る方法を忘れがちになっていた。

ハコアム大阪のライブスペース。この日はレイト枠だったので、撮影時間が実質3時間半しかなかった。マクロスFなのでやはりライブスペースで撮るのは必須だろうということだったが、2組ほど待っているレイヤーさんがいたので、待ち時間が勿体ないし(不文律として混んでいる時は30分で交代)、別のところで撮影してから戻ることにした。

撮影終了まで残り15分。何度か撮ったことはあるが、ここも実にカメラマンの腕が試されるスペースである。

ツーショットという事で余りF値を小さくするとどちらかにピントが合わなくなる。また暗いスペースなので、AFが迷う。ライブビューモードで撮影していくことにした。

初めはストロボを光らせて撮っていった。綺麗には撮れているがちょっと趣向を変えてストロボを逢えて光らせずにとって、レイヤーさん達にどちらが良いか聞いたら、ストロボを光らせていない方が良いと言われたので、後ろのストロボだけ光らせて撮影することにした。

ツーショットという事で余りF値を小さくするとどちらかにピントが合わなくなる。また暗いスペースなので、AFが迷う。ライブビューモードで撮影していくことにした。

ライブ風の写真を撮る時はやはり背景は暗めに落とした方が格好いいように思われたが、後ろのLEDライトを強く光らせるためには、ISO感度を上げる必要がある。こればかりはストロボに光量を上げてもどうにもならない。まさか他社製のLEDライトと連動しているはずはないし、ストロボ光が当たればむしろLEDライトの光がかき消えてしまうのではないか。

ISO感度を上げると全体も明るくなるが、やはりありきたりな写真になってしまう。ならいっそモデルの顔を明るく照らすストロボをオフにしてしまえばと考えたわけだ。

レイヤーさんに言われてた再現写真は既に撮ったので、後はライブ風に撮っていくことにした。Canon 430EX III-RTを2灯、後ろの両サイドにおいて、光のふんわり感を演出しようと試みる。しかしこれがなかなか巧く光をふわーっと演出してくれない。カメラ/ストロボ双方、もうちょっと設定を詰めれば良かったかも知れない。

考えられる設定としては、ISO感度100、もしくは拡張ISO感度50で背景を暗めに落として、シャッターピード1/250秒で更に背景を暗く落とし、開放F1.4もしくはF2に設定。背景のキラキラのホログラムが巧く暈けるようにする。モデル二人はなるべく背景から離れて、カメラの方に近づいて貰う。カメラマンはホログラムからなるべく距離を取り、壁際から撮る。

残り時間2分で、もう一度ストロボを光らせた写真も撮っておいた。一つの撮り方に固執せず、いろんなパターンの写真を撮っておくことが大切だ。