神々しい光をストロボで演出する方法

85mm | F2.2 | 1/160s | ISO200
85mm | F2.2 | 1/160s | ISO200

撮影翌日くらいに撮影記録をしたためておけば良いのだが、確かこのときは4日連続撮影でRAW現像もしないといけないし準備もあるしで、物を書く時間がなかった。撮影データ自体はどれも撮影翌日にお渡しできたので問題ないのだが、やはりその時の撮影で感じたことやコスプレイヤーとの会話などを記しておくことは重要である。なぜなら人間は忘れる生き物だからだ。

作例の場所は教会スペース。この時は確か神々しい感じでとか、そういう風に言われたと思うのだが、もっと何か的確な、女の子らしいキラキラした言い方だったような気もする。とにかく神々しい感じで撮って欲しいとぼんやりと言われ、あぁあの感じね、とぼんやりと思いつき、ストロボをもう一灯もそもそと撮り出して、後ろの教会の祭壇右に置き、ストロボの角度をレンズのある方向を想定して設定し、パッと撮ったら想定していた絵がパッと出てきて、パッと見せたら二人の表情がパッと明るくなった。

フンワリとした光が二人を覆う神々しい写真。
フンワリとした光が二人を覆う神々しい写真。

他にも一枚、固いストロボ光で撮れた写真もあり、影が顔に出ている辺りが、朝の眩しい光を帯びているようでもあるのだけれど、コスプレイヤーさん自身が写真を上げていないので割愛(File.2815)。自分で撮った写真を上げずに語られても何の説得力もないのは常々感じていることだし、言葉だけを重ねるよりも、自分で撮った写真一枚ですべてを語ってくれるのが写真の世界なので、また写真が上がるようなことがあれば再掲する。

このフンワリとした光を出すのが結構面倒で難しく、要はカメラに着けているレンズに向かってストロボ光が行くように設置すればよい。だがこの加減が難しい。

光量の設定も注意する必要がある。光量が強すぎれば光の白い幕が前に出すぎて被写体の存在感が薄くなる。一方で弱いと効果が薄くなる。

また照射角の問題もある。照射角を広角側に寄せるか望遠側に寄せるか。広角側に寄せると光量が弱くなるが(ストロボ自体の出力は変わらない)光が広く拡がる。一方で照射角を望遠側に寄せると光量が強くなるが(同じく出力は変わらず)、光の幅が狭くなる。この光量と光の幅の違いが、フンワリと神々しい光を演出する際にどのような効果や違いを生み出すのか、気がつけば撮影から3週間近く経っていて忘れてしまったので、また別の機会に。