グッバイ・ゴダール! – 5月革命吹き荒れるパリでのゴダールとアンヌの恋愛模様、ゴダールライクな演出と60年代風のフィルム感

グッバイ・ゴダール!

久しぶりに三宮にあるあの映画館に行ってみよう、ひょっとしたら何か良いのをやっているかも知れないと思ってサイトを見たら、グッバイゴダールという映画をやっていた。ゴダールの映画は3本しか観たことがないが、今年の正月に一気に観てみようとBlu-rayBOXを買い込んで、まだ1本しか観ていない。

前回劇場で観たゴダールの映画が、3Dだったか、入り口で眼鏡を貰ってみたような、いや2D仕様だったような、よく覚えていない。やはり観た時にきちんと覚え書きとして書いておくべきだったが、パンフレットを見るとシーンの一部はキヤノンのフルサイズ機5D mark2を使って撮ったと書いてあった。mark3もその当時合ったが、mark2の出す絵の方が好みだという話だった。

劇場に訪れるとグッバイゴダールのポスターが貼り付けられていた。いかにもゴダールっぽいポスターだ。はじめこのポスターを観た時はアンナ・カリーナとゴダールとの話かと思ったが、そうはなく二番目のミューズであるアンヌ・ヴィアゼムスキーの話だった。この女優が出した回顧録がグッバイゴダールの映画の原作となっている。つまり実話を元にした映画という事だ。チケットを買い、ポップポーンとコーラを買ってスクリーンへと続く階段を降りていった。

1968年が舞台で、パリで5月革命の嵐が吹き荒れている時代。新作「中国女」が公開されるが、批評家からの評判が思わしくない。そんな中でゴダールもデモに参加したりして運動の中に身を投じるが、学生集会で演説をぶってみたものの学生達から糾弾されてしまう。「コカコーラの子供だ」と。コカコーラのロゴマークの入ったポップコーンの紙コップに手を突っ込みながら、コカコーラを飲みながら観ていたがそのシーンでむせそうになった。

何度も眼鏡を落としては踏み潰されたり踏み潰したりを繰り返されたり、アニメの最後のシーンなどでお馴染みの人の顔に向かって○が狭まって黒バックが広がっていくゴダール風の手法が随所に出てきて、ゴダールの映画は3本しか観ていないけれど、なんとなく雰囲気は伝ってきた。

レストランのシーンでは、先の大戦を戦った老人に暴言を吐いたり、デモの最中にファンに作品を褒められるが全く意に介さず不愉快だと拒絶したりと、やはり気難しい。観た当時はそれらのシーンでのゴダールの気持ちが痛く理解できたが、もう3ヶ月前のことなので、どんな流れでそうなったのかよく覚えておらずこういう書き方しか出来ない。やはり観た直後に感想は書き記しておくべきだ。

アンヌのファッションが可愛い。空色のタータンチェックのプリーツミニスカートがとても似合っている。60年代のフィルム感と、60年代の小道具が映画の随所に垣間見えるのもいい。

60年代のファッションは可愛い。60年代ファッションに身を包んだ女性のポートレートが撮りたい。