スローシャッターでもブレずに撮れる!超望遠レンズで手ブレせずに夜景ポートレートを撮る方法!

超望遠レンズでも夜ポートレート撮影でブレずに撮る!
超望遠レンズでも夜ポートレート撮影でブレずに撮る!

Canon EF400mm F5.6 L USMは飛行機撮影やモーターレースの撮影のためだけではなく、人物撮影も視野に入れて購入したレンズだ。市場価格約15万円と、Lレンズで超望遠レンズとしては安価。これがF4でイメージスタビライザーもつくとなると一気に値段が跳ね上がり110万円前後もしてしまう。

またその価格帯のレンズになると重くてデカイ。最悪超望遠レンズ一本しか持っていけないということになるし、街中で長時間持続的に撮影することになるコスプレ撮影やポートレート撮影では非常に使いづらいことが想定される。大いにボケる明るいレンズは使ってみたくはあるのだが、予算の都合もあるし、100万円以上するレンズを買って結局あまり出す機会もなく防湿庫の肥やしとなってしまっては本末転倒なので、15万円のCanon EF400mm F5.6 L USMという選択に落ち着いた。モーターレースを撮るには焦点距離が足りない場面もややあるが、写りがいいので結果良かったと思う。

さて、人物撮影にこのレンズを持ち出したはいいものの、夕暮れ時までの撮影が限界。それよりも暗くなると、F5.6というやや暗めの開放F値と、超望遠という焦点距離が必要とする手ブレしないためのシャッタースピードのセオリーがどうしても邪魔をする。ISO感度を上げれば明るさは対処できるが、ISO1600を超えてしまうことになる。つまりノイジーな写真になる。

このレンズを使うときに基準としているシャッタースピードは 1/640秒。1/500秒でも構わないが手ブレしないように気が引き締まる。野外での撮影では風や騒音やその場の雰囲気による集中力の散逸と気の緩みなどの様々な障害が手ブレを誘発する。フィルムカメラ時代の手ブレしない写真を撮るためのセオリーとされる1/焦点距離(秒)の1/400秒でも挑戦してみることはあるが、ちょっとでも脇が甘いと手ブレしやすい。カメラを握る手に集中力が必要だが、写真をとっているときはカメラばかりに集中しているわけにはいかない。ピントや構図、通行人にも集中力を注ぎ込まなければならない。少しでも手ブレ関連の集中力を緩和して他の方面に集中力を注ぎ込むためには、速いシャッタースピードこそが快適な撮影をするための一要素となる。

この日の夜景はひときわ美しく光り輝いていた。ZEISS Otus1.4/85で撮影していたのだが、もうちょっと違う絵が欲しいと思い立ち、Canon EF400mm F5.6 L USMが頭に浮かんだ。

というわけでCanon EF400mm F5.6 L USMで撮影。シャッタースピード1/40秒、F値5.6、ISO感度1600。

シャッタースピード1/40秒で撮影。
シャッタースピード1/40秒で撮影。

通常手ぶれしない写真が撮れるシャッタースピードは、1/焦点距離×2(秒)とされている。フィルムカメラ時代は1/焦点距離(秒)だったらしい。

今回はそのセオリーをぶち破るスローなシャッタースピードの設定で手ぶれせずに撮影できた。

今回のプレミアム記事では、スローシャッターでも手ぶれせずに撮れる方法を紹介。400mmの焦点距離で1/40秒、85mmの焦点距離で1/30秒で撮影してもブレない写真を撮る方法。夜景ポートレートでもブレない写真を撮りたい方の一助になれば幸い。(プレミアム会員:全文3,324文字)