コスプレイヤーさんが水色と青の布を持ってきた。恐らく海を表現したいのだろうと思った。ベッドに敷いたこの布を暈かして欲しいと言われ、どうしたら良いものかと悩む。
写真のピントは面で合う。例えば複数の人に横一列に並んで貰って、真ん中の人にピントを合わせた場合、カメラのセンサーと列が平行ならば、他の人にもピントが合う。レイヤーさんもこのことはよく承知していた。
問題は、スタジオ内なので距離が余り取れず、おそらくこのスペースでギリギリ使える85mmのF1.4で撮っても布はあまりボケないだろうという事だ。ボケてくれないことには海を漂っている感じは出せない。
初めは正面から撮っていったのだが、やはり案の定あまりボケなかった。クシャクシャになった青と水色の布が写っている。
これが例えば野外での撮影で、焦点距離200mmF2.8の望遠レンズを使えば、モデルの前後がかなりボケるから、布もよくボケたかも知れない。りんくう公園のマーブルビーチの写真で確認してみたが、前後の白い石が結構ボケている。ただ望遠レンズで撮った白いビーチの写真なので、ピントの合っている幅が分かりづらいからよくボケているようにも見え、よく見ると結構ピントの合っている幅が広くも見える。(File.4026)
今度は角度を変えてベッドの足下から撮っていった。撮っていく内に、脚立に乗って上から開放F1.4で撮ったら顔だけにピントが合って布がボケると思いついた。青の布をどかして、水色の布だけをベッドに広々と敷き、脚立の上に乗ってシャッターを切る。果たして海に見えるような感じで水色の布がボケただろうか。