今年も行ってきました、2年連続神戸ルミナリエ。地元民は地元の観光イベントには行かないとよく言われているけれど、2年連続こうして赴いているのは、やはり写真という趣味の効用だと思う。
震災の犠牲者への鎮魂を掲げているけれど、現場に出てみるとそんな余裕もない賑やかな雰囲気。観光イベントなので致し方ないのだろう。恐らく地元民があまり寄りつきたくないのも、そういったヨソから来る観光客の浮かれ具合を見たくないからなのかもしれない。ミスマッチ。色々言いたいことはあるのだが、刺々しい文章になってしまい水を差してしまいそうなのでその部分は今回はザックリと割愛させて頂く。
毎年柄が変わるそうで、去年撮った写真と比べてみると正面玄関ががらりと変わっていた。光の回廊と言うだけのことはある長いトンネルが続く。
今回持ってきたレンズはCanon EF11-24mm F4L USM、Canon EF24-70mm F2.8L Ⅱ USM、Zeiss Otus1.4/55の3本。カメラはCanon 5DsR。去年持っていった85mmは近すぎるので除外。
やはりルミナリエを広々と撮ってみたいということで、超広角レンズを投入した。去年はCanon EF16-35mm F2.8L Ⅱ USMだったが、今年はF4の超広角レンズで、果たして明るさが足りるだろうかと思ったが、去年自分が書いた記事を確認してみるとLED電飾はなかなかに明るいみたいで、低ISO感度で撮っていた。
Canon EF24-70mm F2.8L Ⅱ USMは20%還元キャンペーン中のPayPayを使って数日前に購入したばかりのレンズ。描写力や使い勝手を試してみたいのと、24-70mmならルミナリエの正面玄関の構図をバッチリと理想的に決められるのではないかと思ったからだ。先に結論を言うと、最後の広場でしか使わなかった。警備の警察官が立ち止まって写真を撮らずにゆっくりと歩いてくださいと誘導するので、写真を撮っている余裕がない。まぁどちらにしてもみんな足を止めてスマホや一眼カメラで写真を撮っているのだけれど。一応歩道に1度出てレンズ交換はしたが、付け替えたのはOtusだった。
55mmで遠くから撮ると作例のようになるが、右の木の陰が邪魔かなと。これならやはりズームレンズで木の前から撮れば良かっただろうか。
木を除いた構図は55mmで撮れないこともないが、下が若干切れてしまう。
Canon EF11-24mm F4L USMに付け替えて撮影。やはり近くでルミナリエの全体像を写せるのが良い。ルイヴィトンのキラキラも右側に写っている。
光の回廊を通ると超広角レンズがより生きてくる。狭い画角から抜け出せるのは水を得た魚のよう。余すところなく光のアーチを写し取る。
アーチを抜けると広場に出る。土産物屋にも囲まれているメイン会場。端の方からルミナリエの全体像を写せるかなとやってみたが、やはり両サイドが歪んでしまう。
焦点距離を24mmにして両側の塔を切り取ると、余り歪みを目立たせずに撮る事が出来た。このレンズの特徴として焦点距離24mmにしたときに両側の歪みが少ないこともあるが、ルミナリエとレンズの面がなるべく平行になるよう、カメラは上に掲げてライブビューモードで撮っている点にも留意しておきたい。
最後にCanon EF24-70mm F2.8L Ⅱ USMの作例。綺麗に撮れていた。AFも効いている。会場の端から撮ったが、70mmにするとここまで寄ることが出来て楽だった。
途中退出も可能
実はこの日は行列に並んでいる間に家から電気系統のトラブルがあったと電話がかかってきて、気が気ではなかった。奈良に鹿を撮りに行ったときに続いて2度目でタイミング悪いことこの上ないが、ルートの車道から途中退出することも出来る。ルミナリエに辿り着くまでのコースは期間中に設置される白い柵に囲まれていて、ぐるぐると三宮市内の車道を行っては戻りと回ることになるが、途中に幾つかの出口のゲートが設けられているので、そこから途中退出が可能。一般人が横断歩道を渡るためにゲートの開け閉めで交通が遮断されたり開放されたりする。
この日は平日だったので観光客も日本橋ストリートフェスタほどには多くなく、行列には或る程度の隙間が出来ていたから動きやすくもあった。
大きい広場ではPayPayのプラカードを掲げたスタッフが募金を募っていた。ルミナリエのクッキーなどの土産物屋も幾つかの店舗はPayPayに対応していた。中国でホームレスが電子決済でお金を乞うている姿はテレビで見たことがあり、日本よりも先進的だなと感心してしまったが、遂に日本も本格的に電子決済の波が押し寄せているのだなとその現象の端緒に立っていることを実感せずにいられなかった。