風景写真を撮るときは、5060万画素を誇るCanon 5DsRを持って行っているのだけれど、先日あんしんメンテのスタンダードに出して、1週間ほど帰ってこなかったので、秋の紅葉写真は1DXを持っていくことになった。
風景写真、特に紅葉に萌える山肌とか紅葉などを撮ると画素数が多い方が有利に働く。等倍で見れば細かいところまで写っている。縮小して鑑賞すれば密度が高まるせいかキレのある精細な写真に見える。この辺りの理屈は5K Retinaディスプレイと同じだろうか。
ひょっとしたら将来的には大きなプリンタで印刷することもあり得るし、やはり画素数が多い方がパソコンで鑑賞するときにより綺麗に見える。
一方で画素数が多いために、手ブレしやすいと言われている。適切なカメラの設定で撮影すれば手ブレすることはないが、1DXで撮影するより神経を使うことは確かだ。1DXの方は重みがあるのでそれが安定感を与えていることもある。5DsRは比較的軽い。それにシャッター音にキレがなく、ボワンという感じ。手にシャッターを切った時の独特の振動が伝わらんない。画素数が多くてブレやすいため、なるべくカメラに衝撃が伝わらないようにするための作りという事なのだが、撮っているとなんだか手ブレしてしまいそうな感覚がある。
1DXで撮るときよりもシャッタースピードは1ダイヤル分増しで設定している。明るい日中なら問題ないが、夕暮れ時や夜間撮影となると、ISO感度を上げなければならないという問題が生じる。価格コムの或るレビュアーによると、ノイズの出具合はAPS-C機のCanon 7Dmark2よりは良い程度とのことだが、1DXと比べるとやはり高感度の面ではノイズが目立つ。
だから夜間の風景撮影、特に三脚や一脚が禁止されている寺社仏閣での撮影を想定した場合、果たしてどこまでシャッタースピードを緩めてかつなるべくノイズが出ないISO感度の設定で撮れるかが問題となる。
先日も清水寺や貴船神社に行ってきたが、1DXで撮影したのでノイズは気にならない程度だった。もしこれが5DsRだったらノイズが気になっていたかもしれない。なっていないかもしれない。撮ってないんだから何とも言えない。(この記事を書いている時点ではまた訪れていなかった)
手ブレしやすいということは、シャタースピードをいつもよりも多めに確保しなければならないということだ。だから夜間の風景写真を撮影するとき、1DXを持っていくべきか、5DsRにすべきか迷うことになる。せっかく高解像度のカメラを持って行ってもノイズ処理で描写が潰れてしまうのなら、ノイズが少ないカメラを持って行った方が良い。
三脚さえ使用できればそんなことに悩む必要もないのだが、寺社仏閣は混雑するので三脚や一脚での撮影を禁止している場所が多い。それにごつい三脚を混雑しがちな観光地に持っていくのはしんどいし気がひける。特にバスに乗るときは、ぶつからないように気を遣う。
しかし同時にこうも思うのだ。街中に貼られている写真を見ていると、ノイズの目立つ写真もあるし、そこまで神経質になる必要はないのではないかと。
それにパソコンのディスプレイに表示するときは縮小して表示される。ならそんなにノイズも気にはならないだろう。いっそのこと、この高画素数のままで高感度に強い、ISO感度6400で撮影しても、ノイズが今の1DX Mark2のISO感度1600くらいのノイズの出のようなカメラが出てくれたらいいのだけれど、8年か12年後くらいだろうか。それまで座して待つしかないのだろう。