どっちがお得?? Canon 5D MarkⅣ VS 5DsR

Canon 5DmarkⅣの実売価格は42万円。これは5060万画素を誇る調光解像度フルサイズ一眼5DsRと同等との値段になる。
Canon 5DmarkⅣの実売価格は42万円。これは5060万画素を誇る超高解像度フルサイズ一眼5DsRと同等との値段になる。

来月9月8日に発売が決まったCanon 5D Mark4。お値段の方は税込みで46万円とチョットお高めだ。楽天市場内で信頼できるカメラ店、カメラのキタムラやアライカメラでの価格は税込み価格で42万円だった。

42万円というと、楽天市場内の信頼の置けるネットショップで5DsRが買えてしまう値段だ。3040万画素で高感度にも強い5Dmark4を取るか、5060万画素の超高解像度だか高感度撮影にはAPS-C機並の強さしかない5DsRを取るか、悩ましいところだ。

5D MarkⅣが40万円台に乗せたのなら、お金をチョット足して5Dsや5DsRを買った方が良いかもしれないという選択肢が生まれてくる。

そこで今回は、5DMark4と5DsRのスペックを比べてみようと思う。購入を検討している方はどちらが自分の撮影スタイルや欲しいデータに合っているか参考にして頂ければ幸いである。

Canon 5D Mark4 vs 5DsR スペック比較表

Canon 5Dmark4と5Dmark3の性能比較
Canon 5Dmark4 Canon 5DsR
外観 Canon 5DmarkⅣ 5DsR
有効画素数 約3040万画素 約5060万画素
画像エンジン DIGIC6+ DIGIC6
ローパスフィルター キャンセル
測距点 61点 61点
F8対応測距点 全域 中央1点とその上下左右4点
測光 15万画素RGB+IR測光センサー(近赤外光) 15万画素RGB+IR測光センサー
連続撮影速度 約7コマ/秒 約5コマ/秒
常用ISO感度 100~32000(拡張:最小50・最大102400) 100~6400(拡張:最小50・最大12800)
記録画素数 6720×4480ピクセル 8688×5792ピクセル
モニター 3.2型TFT液晶モニター・約162万ドット 3.2型TFT液晶モニター・約104万ドット
タッチパネル ×
動画記録方式 4096×2160(4K):29.97p
1920×1080(Full HD):59.94p
1280×720(HD):119.9p
1920×1080(Full HD):29.97p
HD(1280×720):59.94p
VGA(640×480):29.97p
映像記録/圧縮方式 Motion JPEG
ALL-I(編集用/I-only)、IPB(標準)、IPB(軽量)
ALL-(I 編集用/I-only)、IPB(標準)
フリッカーレス
GPS機能 ×
wi-fi機能 ×
タッチパネル ×
記録媒体 コンパクトフラッシュカード/SDカード コンパクトフラッシュカード/SDカード
重量 約890g 約930g
シャッター耐久 15万ショット 15万ショット

ISO感度は5DMarkⅣが圧勝

まずISO感度の上限が全く異なる。1桁も違う。また5DsRは画素数も多いため、同じフルサイズセンサーで画素サイズが5DMarkⅣよりも狭くなり、ノイズが出やすい。夜に手持ちで撮影したい場合や、ISO感度を上げなければならない撮影にはあまり適していない。とっていもISO1600までは普通に使える程度のノイズなので、等倍鑑賞で精細さを完璧なまでに追求している人でなければ、許容範囲と言えるだろう。

映像エンジンに関しては5DMark4の方が一歩秀でている。5DsRと比べると画素サイズに余裕がある面から見ても、ノイズ処理が優れているのがスペックから見て取れるだろう。

画素数は5060万画素の5DsRに軍配!

画素数は5DsRの圧勝だ。圧倒的に大きいデータが欲しいというカメラマンなら5DsRを選択しても間違いないだろう。ローパスフィルターもキャンセルされている分、解像感が増している(違いはそんなには大きくはないらしいが・・・)。聞くところによると5DsRはコマーシャルフォトの分野で活動しているプロのカメラマンに需要があるようだ。ポスター印刷にも耐えうる大きい写真が必要な場合、中判デジタルカメラを買うよりは、5DsRを買った方が安く済むし、レンズ資産が使えるというコストパフォーマンスの面からだろうか。

動画、連写性能は5DmarkⅣが上!

動画に関しては5DmarkⅣが4K動画に対応しており、各フォーマットのビットレートも5DsRに比べて高い。

連写性能は5DsRが1秒間に5コマに対して、5DMarkⅣは7コマ。この2コマの違いがどれほどのものなのか、体感してみないことには解らないが、スポーツなどの動体をよく撮るという人には、5Dmark4の方が良いかもしれない。

GPSやwi-fiなどのオプション機能は贅沢品と同じ?

GPS機能、wi-fi機能、タッチパネルは5DMarkⅣについているが、5DsRはそれらの機能は付いていない。あれば便利だがなくても困らない程度の贅沢品のような機能だ。またGPSやwi-fiはオプションで代替が効く。しかし高価なので、よっぽど必要でない限りオプションで購入することはない。

動体撮影なら5DMarkⅣ、静物撮影がメインなら5DsR!

動体撮影ではシャッタースピードを上げることが多いので、野外でもISO感度を上げなければならないシーンが出てくることが予想される。同じ三脚を使う夜撮影でも星景写真はISO感度を6400まで上げることもある。一方で三脚を使って撮る風景写真やビル群などの夜景撮影ならISO感度を100で撮る場合がほとんどだ。

もし動体撮影や星空撮影がメインなら5Dmark4、その他の風景写真がメインなら5DsRを選択するのもアリだろう。ポートレートやスナップ撮影などの用途の場合は選択に苦しむところだ。ポートレート目的で高画素で女性を撮ると肌の毛穴まで写りすぎるという意見もあれば、ドキュメンタリータッチのリアリティ溢れる人物撮影を求めるなら逆に高画素が良いという意見もあるかも知れない。

撮影後のデータを取り扱うパソコン環境も考慮に入れよう

さてデータの使い勝手だが、当然5DsRの方がデータが大きいので、並のパソコンでは取り込みやRAW現像、Photoshopでの編集、ハードディスクの容量確保に苦労する。写真撮影後のデータの扱いやすさで言うと、5Dmark4に軍配が上がるだろう。

これらの点を勘案して、どちらのカメラが自分の用途や環境に合っているか、吟味してみると良いだろう。