コスプレ写真における斜め構図考

ライブ写真は斜め撮りをすると動きが出る。
ライブ写真は斜め撮りをすると動きが出る。

コスプレイヤーは斜め撮りの写真が好きだという記事を以前書いた。どれだけたくさん水平の構図の写真を撮っても、たとえば全体の8割が水平で残りの2割が斜め撮りの写真であっても、レイヤーは斜め撮りの写真を好み、ツイッターなどのSNSにアップする。

さて、どのようなシーンで斜め撮りは有効か。今回はラブライブ!のライブシーンやオープニングシーンの再現写真を撮ることになった。

やはりライブ写真を撮る場合は、斜め撮りが動きが出て良い。水平よりは斜め撮りだ。

コスプレ 斜め撮り写真。

一口に斜め撮りといっても、いろいろある。右に傾けたり、左に傾けたり。たとえば1カットで、正面から水平、右斜め、左斜め、両サイドから同じくで、3×3の9通りの写真が出来上がる。

右に傾けるか、左に傾けるかで、仕上がる写真の不安定感の大きさが違う。斜め撮りの写真を採用する時は、不安定感の小さい方の写真が良い。もしくは人物が対角線上に位置するほどにダイナミックに斜めに傾けた写真も良いかもしれない。

背景が斜めに傾いているからよくないという指摘は、コスプレ写真では無意味だ。斜めに傾いた写真は駄目だというのは、王道的な風景写真ではまさしくその通りだが、コスプレ写真の世界では通用しない。とかく絶対にまっすぐにしか撮らない、頼んでも斜め撮りは受け付けないと頑なに拒んでいては、レイヤーの要望する写真は撮れない。

人気のスマホゲームのイラストやアクションバトル系の漫画などを画像検索してみればわかるが、特に前者は斜めに傾いた構図のイラストが多い。レイヤーが斜め撮りの写真を好む理由の一つがここにある。イラストの再現が出来るのと、動きが出る為だ。

レイヤーをクライアントと捉えれば、レイヤーの要望になるべく耳を傾けて写真を撮るのが、コスプレ撮影をする際の心得でもあるだろう。

斜め撮りが向かない撮影もある。別の日に6時間白ホリゾントで撮り続けたが、刀剣乱舞の動きのないイメージの撮影だったので、斜め撮りがあまり向かないなと感じた。背景はカメラの設定で灰色に変えた。シックなイメージだからなおさら斜め撮りが向かない。撮ったところでただの不安定な写真だ。

構図は柔軟に使い分ける必要がある。まっすぐで水平な写真が良いシーンではその通りに。動きを出したい時や漫画のワンシーン、ゲームのイラストを再現したい時は斜め撮り、といったように。