etoile studio

キャラクターとポージングと構図の絶妙な関係 & 正面より斜めからの光が良い理由

ポージングとキャラクター、構図の関係を探る。
ポージングとキャラクター、構図の関係を探る。

旧二葉小学校の体育館裏スペースにある屏風を使って、刀剣乱舞のコスプレを撮影。この場所は結構せせっこましくて、すぐ隣の階段でも一組3人のコスプレイヤーが撮影していたので、なかなかライティング機材を組むことが難しく1灯だけ右に置かせて貰った。

左には掲示板のボードがありどうも動かしてはいけないような雰囲気を無言でどっしりと漂わせていたのでそのままにしておいた。

スペースが限られるとどうしても、フレーミングに難儀する。要は余計な物が入ってしまう。だから距離は詰めすぎずかといって取り過ぎずで撮影していった。

こういう屏風を背景にして武士を撮影する時は、やはりどっしりとした安定感を出すために真っ直ぐ水平垂直に撮りたいもので、後からデータを見返してみるとほぼ真っ直ぐに撮っていた。しかしほんの数枚は斜め構図で撮った写真もあり、作例のような感じなのだが、これは手前にある壁を入れつつ襖からのぞき込んでいるような視点で撮影したので、不安定感や動きを出すための斜め構図はアリだなと思った。

撮影する時はいつも水平に撮るか斜め構図で撮るかは悩む。悩んだところでデジタルカメラなのだから何枚撮ってもほとんどタダみたいなもので、カメラのお値段から換算すると65万円÷耐用シャッター40万ショットで1枚当たり約1.6円なのだが、それでも悩むものは悩む。撮影の姿勢における美学だろうか、無駄打ちをしたくないという意識が働くのだろう。

実際人物撮影において斜め撮影は難しい。決まる時は決まるが決まらない時はただ単に不安定な写真になってしまう。しかしコスプレ撮影だと斜め構図が好まれるのは何度も記事にしていたので、当サイトを愛読して頂いている読者諸氏は既におわかり頂けているだろう。要はアニメや漫画やゲームやカードのいらすとは動きを出すため、斬新さや格好良さを出すために斜め構図が多用されているから、それらのイラストのような写真を残したいというアマチュア精神溢れるコスプレイヤー達は当然のことながら斜め構図を好むというわけだ。風景写真を専門に撮っている写真家からすると斜め構図は御法度であろうが、ポートレートを撮影している写真家なら斜め構図は総抵抗はないかと思われたのだが、実際コスプレ撮影をしている人たちは斜め構図では撮りたくないという意見をレイヤー伝いでちらほら聞く。

斜め構図が決まるか決まらないかは、キャラクターのポージングにもよるだろう。実際この日はふたつのキャラクターを同じ屏風の前で撮影したが、子供っぽいキャタクターの方の斜め構図はどうも巧く決まらなかった。全く同じ構図とカメラの設定であるにもかかわらず。一方はあぐら、もう一方は片膝を立てて座っている。キャラクターやポージングによっても、構図の合う合わないがあるように思われる。実際子供っぽいキャタクターは斜め構図よりも上から撮影した方がいい案配の写真が撮れたかもしれないと、もう3ヶ月以上前の撮影のことになるが、当初からちょっと撮り逃したという後悔の念がある。

正面よりも斜めからの光が被写体を美しく浮かび上がらせる

右から1灯のソフトボックスライティング。
右から1灯のソフトボックスライティング。

ライティングは1灯か2灯か、これも迷うところではあるが、冒頭にも述べたように、2灯も置くスペースがなかった。ライティング機材が写り込んでしまう。しかし結果的にいい絵が撮れた。通常2灯置く場合は顔の向きとは反対側のストロボの明かりをサブとして(フィルインライト)弱めに設定する。するとメインライトが当たらない部分も明るく持ち上げることが出来、かつ自然な感じで綺麗な陰影が付いて片方だけ暗くならない写真が撮れるのだが、今回衣装が黒で肌も茶色だったので、本来ならフィルインライトも設置した方が良かったかも知れない。しかし上述した制約があるので、1灯で行った。大倶利伽羅の黄金色の肌が再現できた。とここまで自信を持って言えるのは当ののコスプレイヤーさんがTwitterで褒めてくれたから。色味は全くいじらず。

85mm | F6.3 | 1/250s | ISO100
85mm | F6.3 | 1/250s | ISO100

さてこの写真の撮影する前に実験的に正面からストロボを焚いた写真も撮ってみた。というのもこの前に別の場所で、正面からストロボを直接当てた、もしくは小型のディヒューザーをストロボに噛まして正面からの光で撮影した、ファッション雑誌に載っているような広告風の、スキャンダラスな感じの写真を撮影していた続きで、同じライティングで撮ってみたらどうかとやってみたのだが、確かにここでもスキャンダラスな雰囲気には鳴ったのだが、後ろの屏風がノッペリとして安っぽい感じに写ってしまったので、数枚テストショットを撮って、斜めからのソフトボックスを使ったライティングに即変更した。

F値は開放F1.4だったり、F6.3だったり。暈かせば空気感が出るし、シャープに撮れば解像感豊かに撮れる。背景の屏風に関しても、正面からストロボを当てるとノッペリ感が出て安っぽくなってしまったが、ソフトボックスを使って斜めから撮るとF6.3で絞って撮ったとしても、安っぽさが出なかったのは不思議なところだ。立体感が出るからだろう。