単焦点レンズを使い開放F値で撮る方法について振り返っていきたい。場所はハコアム大阪5Fのゴシックスペース。長い大きなテーブルが置いてあるが、大改装前からこのテーブルはここに鎮座していた。今回はこの大テーブルは使わずに、部屋の角で前に撮ったみたいに背景を思い切り暈かして撮って欲しいと言われた。
前にここで撮ったみたいに、といわれても記憶が朧気で何を撮ったのか良く覚えていない。聞くとアクセサリー撮影の時のように撮って欲しいとキャラ名も告げられたが、そのキャラ名も知らない作品なのでよく覚えておらず、言われてみてそういえばそんな名前だったなと思い出す程度だ。筆者はコスプレ撮影を趣味の一つとしているが、コスプレを撮っているというよりも、コスプレをしているコスプレイヤーを撮っているといった方が近いのかも知れない。芸能人ではない普通の女性が愛して止まないアニメやゲームのキャラクターを装っている姿を、魅力を最大限に引き出すようにして写真に残す、またその時その時の楽しんでいる瞬間を残すというイメージで撮っている。
しかしこのコスプレイヤーという名称も多分に多義的で、ややもすればあまり良くない方の下卑たイメージとして使われることもあり、積極的に用いたくない言葉ではあるが、言葉というのは時代の進化と共に常に内包しているイメージを変容させているので、今後この先何のわだかまりもなく受け入れられるときが来るのかも知れない。
この日はコードギアスの併せ撮影だった。いつも撮っているレイヤーさんとそのご学友だった方のおふたり。初めましての方なのに何やら会話が朗らかで楽しかった記憶がある。さすが彼奴の友達だなと感じずにはいられなかった。
2ヶ月以上前の撮影なので、なぜ思い切りボカして欲しかったのか理由は忘れたが、暈かして撮って欲しいと言われれば暈かして撮るのがカメラマンの務め。単焦点レンズをカメラに着けて撮影に挑んだ。(全文:2,500字)