知恩院の桜を門の外から愛でた後に先へ進むと、円山公園に行き当たる。その先には八坂神社が隣接しており、更に先へ行くと高台寺、八坂の塔、清水寺へと抜ける一大観光スポットだ。
元々は八坂神社や他の寺院の敷地の一部であったが、明治維新の折りに発生した廃仏毀釈のあおりを受けて政府に土地を取り上げられ、後に京都市管轄の公園となった。
円山公園のしだれ桜は、「祇園の夜桜」「祇園枝垂桜」という名称で有名である。初代は1947年に枯れてしまい、現在は2代目の枝垂れ桜となっている。
天気はあいにくの曇り空だったが、ライトアップされた夜桜を見るのに晴れも曇りもないだろう。近くには篝火が焚かれ、夜店なども出ていて花見客で大勢賑わっていた。
日も暮れてライトアップが始まる。空はやや晴れてきた感がある。
実際に近づいてみると迫力がある。やや花の盛りは過ぎた感があるが、撮っていて飽きない大きさだ。三脚を持ってこなかったことが悔やまれてならない。55mmの標準レンズと、16-35mmの超広角ズームレンズで撮っていったが、枝垂れ桜の一部分をフレーミングするのも良いのだが、やはり超広角の方がしっかりと全体が入り、面白い絵が撮れる。
満足したので次の目的地に向かった。翌日、ミュージシャンの松任谷由実が円山公園に花見に訪れたという本人のツイートを見かけた。日程を一日ずらしていたら曲が聴けたかもしれない。
二日後に雨の京都に再び訪れたので円山公園に寄ってみたが、やはり少し散っていた。写真で確かめてみるとまだまだ咲いている感じはするのだが、目で見ると少し寂しい風でもあった。