神戸の隠れた名スポット、布引ハーブ園。地元民であるが、そのような花と緑に囲まれたメルヘンチックな場所があるのを知ったのは、つい数年前のことだ。
三宮駅を降りて北へ徒歩十分の所に、ロープウェイの乗り場がある。真新しいピカピカの赤いゴンドラに乗って、神戸の景色を一望しながらハーブ園へと運んでくれる。
レストランではビュッフェを味わえる。ハーブ園さながらのハーブティーが数多く取り揃えられており、料理の味も格別。まずはここで腹ごしらえするのが良い。
坂を下っていくと、季節の花々を愛でることが出来る。
1度この場所でポートレート撮影をしたことがある。夏を彷彿とさせる瑞々しい涼しげな顔立ちでモデルのように背の高い女の子だった。陽炎のようにあやふやな記憶の中から彼女の仕草と声色を思い出そうとしたが、甦ってこない。おそらく2年以上も前のことだ。
中腹まで降りると、ドーム型の温室と、レストランがある。布引バーガーがとても美味しい。ここに来たらまずこれを味わうことをお薦めする。他にハーブティやケーキなども用意されている。窓からは神戸の景色を一望できる。
中腹にある風の丘に辿り着くと、みなと神戸花火大会の花火をこの丘から眺めることが出来る。2,3年前に来た時はそんなに人は多くなかったが、去年訪れたら、人でごった返していた。夕方5時頃訪れたロープウェイが物凄い行列で1時間以上待たされ、花火の開始時刻に間に合わなかった。丘の上で花火を見たい人は、お昼にハーブ園を楽しみつつ、夕方頃に丘の方に行くと良い。夏の時期にはひまわりも咲き誇っている。
丘の上で見る花火はなかなか風情があって面白いが、やはり海の近くで見るよりも小さくて迫力に欠ける。前回来た時は望遠レンズを持ってきていなかったので、小さくしか花火を写せなかった。その反省も踏まえ、今回は望遠レンズを持参した。
デートスポットとしても最適だし、一人で気軽に散策するのも良い。カメラが趣味なら季節の折々の花々を静かな風を感じながら撮る楽しみも味わえることだろう。