ツーショットのコスプレ撮影依頼を頂いて、久しぶりの旧WTCイベント。どのライティング機材で行くかしばし迷った。大型撮影なら迷うことなく大中のソフトボックス2灯を持っていくのだが、公共施設でのイベントであるし、狭い場所もあるのでライティング機材は小ぶりな方が良い。移動も伴うので、先だって購入したローラーバッグのような大きなカートは移動しづらくもある。
そこでいつものように90×60の中型ソフトボックスとアンブレラ2本という装備に落ち着いた。ストロボはCanon 600ex-rtが3灯と、430ex-rt3が2灯。
キャラクターは男装のアイドルなので、陰影をつけるよりは女子キャラを撮る時と同じように顔が白くて明るい方が良い。だからソフトボックスでなくとも「照射角の広い均一な拡散光を作り出す」トランスルーセントアンブレラでも良いのではないかとも思った。
ソフトボックスに統一するか、それともアンブレラか、ソフトボックスで陰影をつけたい場面もあるかもしれない。実際にこの日は暗い場所で陰影をつけて撮って欲しいという要望もあった。ソフトボックスとアンブレラの組み合わせだと、ピンショットなら工夫次第で2灯でも巧く陰影が付くのだが、ツーショットとなると二人に同じような陰影を着けるのが難しくなる。
しかしプロフォトのソフトボックスは重い。何が重いと言ったらストロボ(スピードライト)をソフトボックスに取り付けるアダプタであるスピードリングが重い。またソフトボックスが重いのだから、それに耐えうる頑丈なライトスタンドも必要になってくる。これもまた重い。これを2セットとなると、持ち運べないことはないが非常に重くなる。大型撮影の装備と一緒になる。
そこで2ショットの撮影時にはソフトボックスをゴドックスの安価な製品に切り替えて持っていこうかと検討中だ。ストロボをソフトボックスに取り付けるアダプタも軽い。光の指向性を高める、すなわち光の幅を狭めて背景を暗く落とすグリッドも安い(プロフォトのグリッドは高い)。軽いソフトボックスを支える為のライトスタンドも軽いので済む。
問題は耐久性や品質だろう。アマゾンのレビューを見ているとグリッドの品質はプロフォト製と比べると造りが今ひとつの感があるらしい。ソフトボックスにしてもプロフォトと比べて光が硬いという意見もある。
以前或るプロカメラマンが薦めていたオクタゴン型のソフトボックスを購入して使ってみたのだが、モデルであるコスプレイヤーさんにその場でカメラの液晶越しにデータを見せると、いつものアンブレラに変えて欲しいと言われた。言われてみれば、光の芯が強いような印象の写真に仕上がっていた。頬あたりのテカリが強いというか、光に凸凹感があるような肌の描写だった。
オクタゴンの中の構造はプレートが付いていて光が跳ね返るような仕組みになっているので、幾分かは光を和らげてくれるはずなのだが、結局2万円近くしたそのオクタゴン型ソフトボックスはクローゼットにお蔵入り状態となっている。
ということでプロフォロのソフトボックスにするか、ゴドックスのソフトボックスにするか、迷うところなのだが、品質や光の質感の面から言うとプロフォト、コスパ・持ち運びやすさの面から言うとゴドックスといったところだろう。