最後の最後で白のカーテンのスペースで撮る事になり、ライティングを組んで、ポーズを取って貰い撮っていった。撮っていく内に足下が暗いことに気づいた。せっかく良いシルエットになっているのだから、全身にライトを当てなければならない。
ソフトボックスでライティングしていて、度々忘れがちなのが、全身に光が当たっていないという点だ。スタジオによっては持ち込めるソフトボックスは規約上大きさが決められているので、全身を光で覆うような大きなソフトボックスは持ち込めない。またそのような大きなソフトボックスを持ち込むのには体力がいる。
よく使用している長辺90cmのソフトボックスは上半身には光は届くが、下の方には届きにくい。カメラが明るい設定の時は気づかないが、暗い設定にしていた場合は、ライトが当たらない場所は暗く写ってしまう。体1つで明暗にばらつきが出てしまうことになる。女性の体を美しく撮ろうと思えば、全身にライトを当てるのがやはり良い。あるとないとでは美しさが異なってくる。
バストアップやウエストアップなら、足にライトが当たっていないことに気づかない。
しかし全身を撮った時に、上述したようなシーンでは明暗差が出てしまう。
そこで小さめのアンブレラを足下に置いて、ストロボ光を透過させることにした。
3年前に撮影した時も、同じような問題が生じたので、ソフトボックスの他にアンブレラを足下に置いて全身に光が行き渡るようにした。作例に出すべき全身写真が採用されなかったので、別の作例がないかと考えている内にふと思い出したのだ。