頸椎椎間板ヘルニアらしき症状に見舞われた体験談と予後

5ヶ月ほど頸椎椎間板ヘルニアとおぼしき症状に悩まされていたので、その症状と予後を今後同じ病気に見舞われた際や、同じように症状に悩まされている人達の不安を幾ばくかでも取り除くために書き記しておきたい。参考になれば幸い。症状が酷い場合は速めに医師に相談して手術した方が良いとのこと。

「頚椎椎間板ヘルニア」(公益社団法人 日本整形外科学会)

頚椎椎間板ヘルニア(日本脊髄外科学会)

症状発症から五ヶ月後に思い出しながら書いているので、細かい症状や医師の発した用語に齟齬があるかも知れない点はご容赦願いたい。

事の起こり

今年の1月下旬頃に寝相が悪くて首を寝違えた。左側に体を向けて寝ていたら、肩に頭を引き寄せる変な寝相になっていて、朝起きると首に痛みが走った。そういう寝方をしていると将来顔の半分が皺クチャになるとTwitterの画像比較で流れてきたので、最近は真上を向いて寝るようにしていたのだが、ついついクセが出た。首の痛みを抱えたまま朝からカワセミ撮影に赴いたが、首を曲げる時以外は特に支障が無い。

翌日に首の痛みは少し治まってきたように思われたが、左腕に痛みと痺れが生じている。湿布を貼ってれば2,3日で治るだろうと高をくくっていた。症状が出てから3,4日後くらいだろうか、痛みと痺れがなかなか治らないまま撮影に赴く。

激痛が走り、医者に走る。

荷物はカメラバッグとショルダーバッグで約13kg。駅からスタジオまで徒歩15〜20分ほど。特に問題は無かった。ところが撮影中、ローアングルで撮ろうとシートの上にうつ伏せになり、両肘を地面について腕を三角形にして撮ろうとしたら、左腕上腕から肩に掛けて激痛が走った。両肩に体重を掛けたのが良くなかったらしい。その日は撮影終了までカメラを持っていると左腕に痛みが生じた。

これは一体何なのだろう一生治らないんじゃないかと心配になって医者に診て貰うことにした。首を両側に曲げて痛みが生じるかテストをしたり(どちらかに曲げると痛み、どちらかは痛まないと言っていたが、双方痛みが生じた)、レントゲンを撮ったりした後に、原因を告げられる。背骨の間にあるクッション(このとき「椎間板」と言及していたかどうかは失念)がはみ出て、神経を圧迫していることにより生じる痛みだという。首を通っている神経が原因なら、幾ら上腕に湿布を貼っても効果が無いわけだ。

年を取ると首の骨と骨の間が狭まって来てクッションが押し出されると言っていたが、うろ覚え。どうも寝相が悪いのが災いして、このクッションがはみ出ているのではないか。

リハビリもやってみてはどうかと勧められた。

処方された薬

何でもジェネリックを率先して勧めている薬局だそうで、まぁそちらの方が薬代も安くなるしで承諾した。

処方された薬は以下の3つ。

ロキソプロフェン60mg。痛みや炎症を和らげる薬。しかし一向に和らがなかった。今ネットで調べたら炎症を伴っていない神経痛には効かないとある。

ロキソプロフェンが効かない痛み(藤沢駅前 順リハビリ整形外科)

レパミピド錠100mg。胃の粘膜を保護する薬。逆流性食道炎を患っていることを告げた故に処方されたのかも知れないが、別に必要ないかも。

メチコバール錠500μg。ビタミンB12を補う薬。今ひとつ効用が分からない。

リハビリ内容

リハビリは首の牽引。専用の椅子に座り、上から吊り下がっているシートを顎に乗せて固定、9分間、牽引機で首を引っ張ったり下ろしたりする。出来れば2日に1回通うことを勧められた。その方がリハビリの効果が出るという。通わなければ効果が無いという裏返しにも思われるが専門外なので続けてもどう効果があるのか理解しづらい。最初は9㎏ぐらいだったか、徐々に上げていき、最終的に16㎏で牽引した。しかし一向に効果が現れない。牽引後も腕は痺れたまま。3日に1回に減らしたからだろうか。その後も腕の痺れは取れなかったし、一向に改善されない。

1ヶ月後

1ヶ月程経ち、炭酸水の温泉に入ったら、少し症状が弱くなっていたと思われていた腕が強く痺れた。我慢できない痛みではないが痺れるのは嫌だ。

もう一度医者に行き経過報告。痺れ7割・痛み3割くらいにまで治まった。前に強いマッサージか何かのせいで後頭部に痛みが生じたときは、痛みが治まるのに4ヶ月くらいかかったことを告げると、医者はやはりそれくらいかかるし、今回の症状が治るまでには6ヶ月はかかると言われた。

薬はメチコバール錠だけになった。ビタミンB12が症状からの回復を僅かに促すという。これだけ処方して貰い、ジェネリックではない薬を薬局で所望したが、メチコバールは通常の薬が既にないと言われた。

頸椎椎間板ヘルニアか

医者は病名をハッキリとは告げなかったので、ネットで症状を調べてみると、出てきたのが『頸椎椎間板ヘルニア』という病名。謎の症状にこのような病名が付いていたとは。藁をも縋る思いで記事を読む。そして「症状から寝違えと間違われがち」とも書かれていた。寝違えたら首が曲げられないけれど、筆者の場合は痛みはあれど曲げることが出来たから、これは寝違えじゃなくて頸椎椎間板ヘルニアなのではないかと気づく。

椎間板ヘルニアに関する病院の記事では、自然治癒の場合は3,4ヶ月で収まると書かれていたが、4ヶ月経っても収まる気配がないので不安になってくる。内視鏡手術をする必要に迫られるのではないか。

椅子に座ると左腕が強く痺れる

椅子に座っていると、左上腕が痛み痺れる。我慢できない痛みではないが、キーボードを打ったりするのがもどかしくなるし、椅子に座っているのがしんどい。しばらくすると痛みや痺れは収まってくるが完全に収まらない。

食卓の椅子に座ってテレビを見るときも、左上腕が痺れる。プレステ5を1時間プレイするのもしんどい。不思議なことに、食事を食べるときに座る椅子では痺れが生じなかった様に思う。映画館の椅子に座っているときもしびれはほとんど生じなかったのではないか。1日4本見た。約8時間近く椅子に座っていたことになる。

医療費も気になる

首の牽引のリハビリも、体感的な効果が無いので、4日毎、1週間毎と段々と日が空いてきた。果たして意味があるのか。医者は最も効果があるとは言っていたが。1回300円だが塵も積もれば山となる。今回の症状で1万円以上医療費を費やした。

朝歩いている時も痺れが生じたりして厄介。日常生活に支障を来すわけではないが、しんどいし、痺れが一向に弱くならないし、左腕の関節に小さな痛みが内包されている様な感覚が生じてきて、一生この症状が続くのではないかと精神的にも不安が生じる。

昼酒・クエン酸・肩こり

症状発症5ヶ月目に入って、ドラッグストア内をブラブラしていろんな健康商品を吟味していたら、お店の薬剤師らしき女性に声を掛けられクエン酸を薦められたので購入してみた。これから暑くなるし疲れやすいのが取れるという。ゴルフやウォーキングをやっている人がよく飲んでいるとのことだった。昼寝の寝起きが気圧が低い日のように頭がフラフラして夜までしんどかったので試しに一箱買ってみる。2,000円。成分をみると、ビタミンB12も少し含まれている。

これを14日分飲んでみたが、昼寝の寝起き、逆に疲れが酷くなった。しかしこれは昼に毎日のようにお酒を飲んでいて、その習慣を少しだけ止めた直後だったので、まだ酒の影響が脳に残っていた事によるものかもしれない。

しかし一方で、クエン酸を飲み始めた頃から、腕のしびれが徐々になくなってきた。

まぁ単なる時期的な偶然だとは思うが。クエン酸を飲んだだけで頸椎椎間板ヘルニアの症状が回復するとも思えない。5ヶ月目にしてようやく自然治癒してきたといったところか。医者は6ヶ月かかると言っていたが、今はこうして椅子に座ってみても、左腕が痺れることもほとんどなくなった。この調子だと7月末頃には医者の言ったように完治しているのではないか。

クエン酸を飲むのを止めてから昼寝の寝起きが良くなった。しかしこれはクエン酸よりも椎間板ヘルニアの症状が改善してきたせいか、いやむしろ昼酒の後遺症がいよいよ取れてきたせいかもしれない。昼食時に日本酒やウイスキーを飲んでは寝てを繰り返していた。その習慣を止めた頃にクエン酸を飲み始めたので、昼寝の寝起きが悪いのはクエン酸飲み過ぎが原因というわけでもないだろう。もう一度買って飲んでみたら、ハッキリするか。5ヶ月目はいろんな健康状態が複雑に絡み合っていて、原因が掴みづらい。

肩こりが少し酷くなった

椅子に座ったり歩いたりしているときに痺れがなくなっていく一方で、肩こりし易いようになった。散歩途中にPS5のソフトを2本ほど買ったが、20分プレイしていると肩が凝ってくる。また椅子に座っているときも同じ。これは湿布を貼っていればなんとかなるし、ゲームに関してはその内容のせいで肩が凝りやすいというのもあるだろう。最近アクションゲームをするのがしんどい。肩は凝るし、目が疲れて頭が酔う。

近い将来、椎間板に関する症状はiPS細胞で解決か

頸椎椎間板ヘルニアといえば、iPS細胞で椎間板の機能を回復させる実験がラットを用いて成功したというニュースがちょうど流れていた。腰痛持ちには朗報とのこと。今回筆者が見舞われた椎間板の症状が腰に生じると、「腰痛」になるということか。