ペンキ塗りに挑戦! – 室内のペンキの剥げた部分を塗り直す

浴室をリフォームしたので、他の場所もついでも綺麗にしようという情熱が沸き立った、風呂だけに。今回の水漏れの騒動で他のマンションの住民の部屋に入る機会があったとかで、同じマンションなのに他の人は洗面所も綺麗にしているという話を聞き、ではウチも古ぼけた箇所を直していこうかと意欲が湧いたのだった。

そこで前からペンキが剥げていた廊下・部屋・トイレのドアや繋ぎ目の木の部分、玄関の敷居などを塗り直すことにした。

まずドアのペンキをセロハンテープで剥がして色のサンプルを取る。それをホームセンターに持っていって、アサヒペンのペンキの色と入念に比較し、チョコレート色が完璧にマッチしているという事で買おうと思ったのだが、ネットで調べてみるとヨドバシカメラの方がそこそこ安いので、お気に入りに入れて、家に帰ってからヨドバシ.comで注文した。すまんな、ホームセンター。

購入した商品は以下の通り。

  • アサヒペン 水性多用途カラー 0.7L チョコレート
  • アサヒペン バケット3枚セット 346円
  • アサヒペン 刷毛 PC上級水性用 30mm・15mm
  • 3M 塗装用マスキングテープ
  • ミネシマ 紙やすりセット 5枚組
  • タミヤ 平筆

計 2,492円

ペンキ

ホームセンターに行くと、ペンシル型のペンキのような物も売っていたので、剥げた箇所を塗り直すならこちらの方が利便性が良いかとも思ったのだが、アサヒペンがペンキで最も有名だから安全だろうという事で、昔ながらのバケツ型の缶に入ったペンキをヨドバシ.comで買った。サイズは3種類あったが、下から2番目のサイズを選んだ。ドア両側全面を塗り直すには一番小さいサイズは量が足りなさそうだし、かといって3番目のサイズは余ってしまいそうなので、予備に少し余る程度の分量を選んだ。値段的には量が多ければ多いほど安くてお得なのだが、1度塗ったら恐らく10年は使わずに仕舞われることだろうから、使い切れる分量の製品にした。

バケット

ペンキを入れるためのバケットはいるだろうか、イチゴやブドウの入っていたプラスチックケースでも代用出来るのではないかと考えたが、1個あたり100円ショップとそう大して値段も変わらないし、塗装用のバケットなので物はしっかりしているだろうアサヒペンだしという事で後から別の清掃用品と一緒に購入した。届いてみると想像していたよりも薄くて柔らかいシンプルな造りだったが使用に問題は無かったし、物が柔らかいので捨てやすかった。

刷毛

刷毛は水性ペンキなので水性用、ソレも上級の方が良いだろうと思い、上述のリストの商品を購入した。30mm、15mmはドアと細い部分を塗る用に2本買ったが、ドアを塗る部分はもう少し幅広い刷毛、むしろローラーでも良かったのではないか。細めの刷毛では塗りのムラの後が出来るというか、つけたペンキが足りなかったのか刷毛の線が白く残ってしまったりして難易度が高くなった。壁やフローリングとの境目に渡されている細い木の箇所を塗る分には15mmの細い刷毛がちょうど良い幅で重宝した。

マスキングテープ

マスキングテープは、壁やフローリングの床にペンキが付かないようするための必需品。幅は太すぎず細すぎずでちょうど良かった。

ビニールシート付きのマスキングテープも売っているので、値段を気にしなければそちらの方が楽に作業が出来た。新聞紙をマスキングテープで貼り付けて、ペンキが床に着かないようにすることも出来たが、足の裏が黒ずんだり、滴り落ちたペンキを足で踏むと新聞紙が破けて足に着いたりするので、移動する際に床を汚してしまいそうだ。

紙ヤスリ

紙やすりは番号によって粗さが異なる。どれが良いか分からなかったので、各番号5セットの商品を買った。ペンキの剥げかけている部分をヤスリで剥がし、ペンキを塗っても剥がれにくくするという用途だが、一部の剥げた部分を塗り直す作業だったので、必要なのかどうかよく分からなかった。

平筆

タミヤの模型用の平筆は小さく剥げている部分を塗り直すために購入したが、結局15mmの刷毛で塗ったので必要なかった。点状の小さく剥げた部分を塗るにしても、どうも細すぎて使い勝手が悪そうだった。

ペンキを塗る

道具が揃ったので早速塗っていくことにした。まずは一番やりやすそうなドアから塗っていくことにしたのだが、その前にペンキを塗る予定の箇所に、ペンキが壁やフローリングなどにはみ出ないようにマスキングテープを貼り付けていくことにした。また床にペンキが付かないよう、ドアの下に広範囲に新聞紙を敷いた。ドアが動く範囲に新聞紙を敷く。

それが一通り終わるとようやくペンキを塗り始める。まずはアサヒペンの缶の蓋を開ける。コレが手だけでは硬いので缶にプリントされている説明を読んだら、マイナスドライバーを蓋の下に挟み込んでゆっくりと開けると書いてあった。こういう時に限って引き出しの中にはプラスドライバーしかない。ようやく探し当てたマイナスドライバーを蓋の下の隙間に挟み込んで蓋を上げようとしたが、はじめはなかなか硬かった。力を込めてなんとか蓋が開く。

ペンキの付いた蓋を新聞紙において、マスキングテープを缶の注ぎ込む口にペンキがつかないよう貼り付けていった。バケットに注ぎ込むと缶の下までペンキが垂れたので、そこもマスキングテープを貼り付けておくべきだった。

使用前にペンキを混ぜると書かれていたので、不要になった割り箸を持ってきてペンキをかき混ぜた。

早速刷毛でチョコレート色のドアをチョコレート色のペンキで塗っていった。剥げた部分だけを塗ってみたのだが、白い光の懐中電灯で照らしてみると、塗った部分だけ明らかに色が違う。これはドア全部を塗り直すしかないという事で方針を変えたが、しばらく経って懐中電灯で見てみると、所々に刷毛の後のような白い線が付いている。上から塗り直したが、ペンキの缶には1回塗りとあるから、大丈夫だろうか、後から簡単に剥がれたりしないだろうか。事ここに至り、30mmの刷毛では塗りのムラが出来やすい事を実感したのだった。

ドアの上が六角形の模様の磨りガラスで、下部分が寒暖計のような通風口仕様になっているので、予め隙間に溜まっていた埃を、隙間掃除用に買っていたブラシで丹念に掃除していったが、この作業に手間取った。恐らくウン十年分の埃が溜まっていたことと思う。

ドアノブやガラスの一部にはマスキングテープを施したが、その他は面倒なので貼らなかった。

塗れば塗るほど色の差が出てくる

塗れども塗れども、懐中電灯で見ると、塗った箇所とその上から再度塗った箇所で、色味が違う。明治チョコレートとバンホーテンココアくらいの差がある。再度塗った箇所は色が思っていたよりも薄い。

結果的には乾いてから皆同じ色になった。ただ刷毛の薄い線の跡やペンキをたっぷり塗った重ね塗りの箇所はやはり跡が目立ってしまった。しかし光が余り当たらない場所なので、電灯をつけてもそんなに目立たないし、新しくペンキを塗り替えたことで艶が出来た。重ね塗りをしても乾くと結果的に同じ色になった。

ドアの上の方を塗るとペンキがポタポタ落ちるので気をつけなければならない。ドアノブにペンキが付いた場合はウェットティッシュで拭うと綺麗に撮れた。金属部分は恐らく乾いても爪を立てれば取れるのではないか。面倒くさそうな作業ではあるだろうが。

壁やノブについたペンキを拭うのがウェットティッシュなのは、手元にソレしかなかったから。

トイレや部屋のドア、また壁紙や床との繋ぎ目の木なども同じ要領で塗っていった。マスキングテープは壁紙などにペンキがはみ出ないようにしっかりとしておくべきだ。水性だからか、ウェットティッシュですぐに拭けばなんとか取れるが、ペンキも着いてしまったことに気づかず一緒にゴシゴシやると余計汚れて色が取れなくなってしまう。それでも天井部分の少しの箇所なので普段生活する分には視線が行かず、目立ちはしないのが不幸中の幸い。

和室の襖が通る部分や、天井の繋ぎ目の木の少し剥げている箇所も塗っていった。6時間ほどの作業となった。ペンキの缶には、ペンキが乾くのに夏は30分、冬は2〜3時間ほどかかるとある。

塗った部分と塗らない部分で色や艶の差が出る

当初はペンキが剥げている箇所だけ塗り直す予定だったが、それだとペンキを塗った箇所と元の箇所の色に僅かな差が出来てしまう。艶があるなしの差だろうか、劣化したペンキとの色の差だろうか。そこでまた後日塗っていない箇所で気になる部分は塗り直すことにしたが、年が明けて14日経ったがまだ実行に移せていない。恐らくペンキが乾きやすい夏頃になるだろう。

家具などを置いていたり、人の目が届かない箇所はわざわざ塗り直すこともないだろう。『武士の家計簿』という映画で、中村雅俊演じる侍の家の家長が、城の門を塗り直す役を仰せつかり、予算がないので、表の門だけを朱く塗り直して功を上げた話を事ある毎に自慢するのだが(平和な時代なので武功を上げることもままならず、また武士なので商業にも携われず、商売は下に見られていた時代なのでこれくらいのことでしか功名を上げることが出来なかった時代なのだろうが)、あの逸話に倣って、人の目の着いている箇所だけ塗って、手間と時間を省いた。

足下の繋ぎ目の木なども目につきにくいから、よく見ると艶があったり無かったりのムラはあるが、立った状態では分からず。足下の細かい箇所だが、塗り直すことで廊下すらピカピカになったような印象を受ける。ついでにワックスがけもやりたい気分だったが体力の限界、やはり面倒だ。

玄関の敷居の部分は乾いた頃にスリッパで間違えて踏んでしまったら、スリッパの黒い合皮?部分が剥がれて敷居に着いてしまった。それを爪でこすって取ると跡が残ったり少しペンキが剥がれたりしたので、塗り直した。

結果としては塗り直して正解だった。アクセントのチョコレート色のドアや繋ぎ目部分に艶が出て、家が新築に甦ったようだ。トイレのドアの裏が、剥げている箇所しか塗らなかったのでやはりパッチワークみたいになってしまっていた。これは後日塗り直すか、いっそのこと最近人気のDIYの壁紙を貼ってしまおうかとも考えた。トイレのドア周辺のペンキの剥げは車椅子がぶつかることにより生じるものなので、塗り直した当日に早速数カ所剥げていた。

玄関や襖の敷居は、結構ボコボコになっていたので、ヤスリをかけて整えてから塗った方が良かっただろうか。襖の敷居の方は長年の使用で木を削った後のような色になっていたが、ここはむしろこの色で残しておかなければならない箇所ではなかっただろうかと少し後悔。

玄関の敷居やドアの全体にヤスリがけして、まだ剥がれていない古いペンキまで落とすとなると結構大変な作業になるが、そこの所は実際どのようにすればいいのか。

完成後の感想

ペンキによる塗装は無事終了。やはり塗り直すと家の中が輝いて見える。

幾日か経ち、ペンキを塗った部分を手で触ると少しベタっとした感触があった。ペンキは付かないのだが、二度塗りのせいだろうか。まだ完全に乾いていないからだろうか。元々手で触れることが多い部分だったので、そのせいかもしれないと思ったが、ペンキを上から塗っているわけだし原因は謎だ。

後はやはり手で触れる部分は少しだけだが剥げてしまう箇所もあった。

次回のペンキ塗りのための改善点

  • 塗ったペンキが剥がれにくくなるよう、ペンキが剥げた部分をヤスリがけして剥がす。
  • 塗りムラが出来ないようにするため、塗る箇所の大きさに併せて刷毛やローラーなどを使い分ける。