マンフロットのライティング機材用ローラーバッグ MB PL-LW-99-2の使い勝手をレビュー!

写真のような感じで持ち歩ける。
写真のような感じで持ち歩ける。

マンフロットのライティング機材用ローラーバッグを初めて撮影に持っていった。28~9人の大型合わせ撮影だったので、いつもの大型撮影用のライティング機材を持っていった。ローラーバッグに収納した機材のラインナップは以下の通り。

  • マンフロットのライトスタンド1005BACを2本。
  • プロフォトソフトボックス120×90
  • プロフォトソフトボックス90×60
  • スピードリングアダプタ2個
  • プロフォトアンブレラ3本
  • 3000円前後の中型三脚2本
  • プロフォトのグリッド

太股に当たり歩きづらい・重い

これだけ入れてまだ余裕があった。家で片手で持った分には余り重さを感じなかったのだが、外に出て片手で持ってみるとズッシリとくる。ローラーの部分が壊れるかも知れないし、少しでも持ち歩いていった方が長持ちするかなと思って片手で持って行ける物なら片手で運ぼうとしたが、即無理であることが判明。旅行者のようにゴロゴロと転がしていく。

レビューでは歩く度に太股に当たるとあったが、いつものカートのように引っ張っていくとレビュー通り腿に当たり運びづらい。それにローラーバッグ自体に重さがあるから、後ろから引っ張っていくと腕が疲れる。10分ほどの徒歩の間に右手と左手交互に持ち替えて引っ張っていかなければならなかった。どうせなら旅行用のカートのように4個ローラーが付いていればバッグを平行にして歩けるので楽なのになと感じた。

外側の大きなポケットが便利

MB PL LW-99-2

家を出るときは小雨模様だったので、以前購入した登山用のミズノのレインウェアを羽織っていこうかとも思ったが、そんなに降ってないし昼からは止むと言っていったので、面倒だし持っていかないことにした。冬用の革ジャンがスッポリ収納できるくらいの大きなポケットがローラーバッグの表に付いているからそこにジャケットを2つに折りたたんで入れてレインウェアを着ていっても良かった。

幸いなことに出発地の駅も目的地の駅もその中継駅も総てエレベーターが備わっていたので、エレベーターを利用した。バリアフリーな環境は老人や障害者だけでなく健常者にも優しい社会であることが端的に立証できた。

人目を気にする余裕は5%もない

レビューでは大きいバッグだから人目が気になるという意見もあったが、人目を気にする余裕がないほど、この大きなバッグが邪魔にならないよう電車に乗るにはどの位置に乗れば良いだろうかとかその他の事で頭がいっぱい、つまり脳のキャパを超えていたので人目について介在させるだけの脳内スペースは残っていなかった。人目が気になるかどうかはせいぜい全体の5%くらいだろう。

底にはローラー2つとプラスティックの取っ手が付いているので、持っていなくても自律する。実際家に置いているときはローラーを廊下の外側にして置いているが倒れない。試しに斜め前にして倒そうとしたらローラーのせいで前に進むだけになる。念のために電車内ではバッグの一部を掴んでおく。

目的地の駅に着いたら、最悪なことに雨が強くなっていた。ザーザー降りではないが少し歩くと顔や髪がたくさん濡れる。レインジャケットを持ってこなかった事が悔やまれた。アレを着ると着ないのとでは雨の中で歩く心地が全く異なる。実際15分から20分かけてスタジオに着いたときには髪はずぶ濡れだった。しかしローラーバッグは撥水性のある素材なのか雨粒をたくさんつけているだけだった。中の機材も無事。

ベビーカーのように押して移動すると比較的楽

さて帰り。あの20分近い道のりをこの大きいローラーバッグを引っ張りながら歩くのはしんどいなあと半ば憂鬱になりながら帰路につく。ところが後ろにではなくベビーカーのように前に押して歩くと楽なことに気づいた。やや操縦がしづらくて思わぬ方向に動いたりするがそこは慎重に。

しかし駅まであと少しというところで大変なことに気づく。スタジオのスリッパを履いたままであることに気づいたのだ。この日履いてきたのは登山用の2万円近くするトレッキングブーツ。ウンザリした気分で20分近くかかるスタジオにとって返した。一往復半で約4,50分は費やしただろうか。翌日腕が筋肉痛になった。

これなら大型撮影の時は目的地の駅からタクシーを呼んで行った方が楽だ。しかしタクシー代が勿体ない。大体1500円から2000円くらいだろうか。往復だとちょっとした遠征の交通費くらいかかる。2000円あれば美味しい物も食べられる。他のカメラマンと相乗りするという手もあるが、荷物が載りきるだろうか。

ということで、重いけれどたくさんのライティング機材を持ち運ぶにはちょうど良い。同じマンフロットの大型三脚用のショルダーバッグと比べると持ち運びは楽。ショルダーバッグは気楽に肩に担げるが、重くて片方の肩に多大な負担がかかり、休み休み歩く必要がある。

大きいので電車内では気を遣う

ただし結構な大きさなので街中や電車での移動中は色々と気を遣う。一応電車の規約内のサイズには収まっている。阪神電車にはサイズ規制が載っていたが、大阪メトロには載っていなかった。駅員に呼び止められなかったし、そこまで大きいというわけでもないから大丈夫なのだろう。大阪メトロの場合は、線の車両にも寄るが、谷町線は結構幅が広いので、座りの時は膝の前に邪魔にならずに置くことが出来た。阪神電車も阪神と山陽の車両の違いで、車内の構造が異なる。姫路まで行く山陽電車は車両最前列と最後列にスペースが空いており、乗りやすかった。

以前使っていた2000円前後のカート+大型ショルダーバッグの組み合わせと比べると、コスパとコンパクトな形状という点では2000円のカートの方が軍配が上がるが(それでも充分場所を取る大きさだが)、やはり耐久性を考えるとローラーバッグの方が抜群に良い。2000円のカートは無茶な走行をしてすぐにプラスティック部分が破損したり底が壊れて使えなくなった。

結局どの製品も一長一短だ。タクシーさえ気楽に呼べれば、ローラーカートはライティング機材持ち運びの強い味方となる。でもこれ、タクシーのトランクに入るかな。

ちなみにカメラやレンズ、ストロボはいつものリュックサックに入れて担いだ。全部で3,40キロの重さはあっただろうか。