Canon 5DsRをErr20で修理に出した時の話 – 気になる修理料金は?

修理から早半年・・・

Canon 5DsRを修理に出したので、経緯や修理料金の内訳について記しておきたい。

症状

シャッターを押すとErr20が出るようになり、電源をオフにしたり電池を抜いたりしても改善されず。データはきちんとCFカードに記録されているのだが、次の1枚を撮るのに30秒か1分ほど待たなければならないようになった。

キヤノンのカメラでerr20(エラー20)が出たときの対処法

Errは出たり出なかったりとまちまちだったのだが、連続して出るときは出た。ごまかしごまかしで使っていたが、遂にErr20が頻繁に出るようになり、これでは撮影に支障を来すばかりなので、大阪にあるCanonのサービスセンターに持っていった。

なぜCanonが提供している宅配便サービスを使わないかといったら、送料だけで3,400円くらい取られるからだ。サービスセンターに行く往復の電車賃を考慮に入れれば、2,500円ほど浮く。これは海外文学のの翻訳本1冊の値段に等しい。

それにたまには大阪中央のビジネス街に出てその空気を味わうのも良いだろう。ギャラリーも併設されているので、印刷された写真が見たいという思いもあったが、開催は明日とのことで気づかずに入ったら、中で展示を吟味していたスタッフに止められた。

3月でコロナ禍真っ只中。サービスセンターも予約が必要だったように思う。というのはもう半年以上も前のことなのでどのように予約を取ったか忘れてしまった。電話だっただろうか。

Err20が頻繁に出ると、次の1枚を撮るのに間を開けなければならないから、何時上がるか分からない花火を撮る時などは致命的になる。しかしコロナ禍で花火大会などやらないから別に急いで修理に出す必要もなかった。風景写真はどうか。Err20が頻繁に出たら撮影意欲を削ぐ。それは絵作りにも直結するだろう。しかしこちらもコロナ禍で、余り密になる観光地には行きたくないし、皆が自粛しているのでその空気に宛てられて、観光地に行こうという気力も湧かない。

先に言ってしまうが、修理から戻ってきてから、5DsRはほとんど持ち出していない。

サービスセンターに持っていくと、スタッフの女性が言うには、Err20でシャッター機構部の不具合とのこと。3万円から4万円かかるとのことだった。

奥の方にカメラを持っていかれて精査したところでは、ストラップホルダーが腐食している、またCFカードの扉のラバー部分も剥がれていたので、こちらも変えてしまってはどうかと提案された。

更には、いっそのことオーバーホールをしてはどうかという提案もなされる。そこそこ使い込んでいるので、今回修理してもまた別の部分が劣化したら、再び高い技術料金を取られるから、これを機会に一括で変えた方が安上がりだろうという話だった。

なるほど。そういえば1DXを修理に出したときに、前板ユニットや基盤など高い箇所だけ交換して、シャッターユニットは交換されていなくてガッカリしたことがあった。シャッターユニットもついでに交換していれば、再び40万ショット撮れるようになるのだから、2回修理に出すよりも安上がりで延命できたのに、あの時はその絶好の機会を逃したのだった。

という事で、あんしんメンテ・オーバーホールに出す。見積もりは膨らみに膨らんで、9万だったか10万円だったか。修理完了の電話がかかってきたときには、84,892円という具体的な数字が告げられた。最初は4万円で済むと思っていたから、思わぬ出費だが、これで新品同様になって戻ってくるのだから、安い物だろう。

内訳

  • 耳輪左 400円
  • 両面テープ グリップラバー 170円
  • グリップラバー 835円
  • 後ろカバーラバー 625円
  • 両面テープ 液晶窓 190円
  • カバー 前ラバー 525円
  • 両面テープ 後ろラバー 85円
  • シャッターユニット 8,620円
  • CFカバーユニット 2,920円
  • その他部品4点 48,010円

シャッターユニットはそんなに高くない。前板ユニットは過去の修理でそこそこ高かった記憶がある。しかし紙面の都合上で、その他部品4点の項目に含まれていて、一体幾らかかったかが分からない。4万円くらいだろうか。過去の記事を参考にして頂きたい。

1DXを修理に出した話。キヤノン修理センターの神対応&末永く使っていくならキヤノンフォトサークル入会がお得!

前板ユニットは約27,000円だった。基板ユニットの方が39,000円超とかなり高額な部品となっている。

冒頭に値段的には結構どうでも良い両面テープ代などが細かく記載されているのだが、そのせいで5DsRの前板ユニットが幾らなのかを知ることは出来なかった。

Canonの修理材料費は、年間5,400円のCanonフォトサークルに加入していれば10%オフになる。数年前は20%オフで、技術料金にも適用されていた。要はサービスの改悪であるが、富士フィルムの後追いで東芝メディカル買収に莫大な利益余剰金を注ぎ込んだためか、はたまたソニーの革新的なミラーレスに圧されて一眼カメラの売上げが伸び悩んでいるためか、その皺寄せがユーザーの方に押し寄せてきた感がある。

安心メンテのサービスも、出来る前はサービスセンターで1,000円でセンサー清掃してくれていたのだが、そのサービスもなくなり、4,000円くらい支払わなければならなくなった。写真という趣味は金がかかるが、カメラやレンズ、ストロボだけでなく、それらの維持修理費も結構嵩む。細かい出費も馬鹿には出来ない故のサービスセンター持ち込みである。

報告書には動画切替スイッチが腐食していたとある。夜の東京駅で小雨の中で撮影したことがあったからそれが原因か、それとも汗っかきなので、汗が入ったのか。

交換した部品

  • シャッターボタン
  • 上面操作ボタン
  • 背面操作ボタン 腐食
  • メイン電子ダイヤル
  • サブ電子ダイヤル
  • ミラー機構部 前板ユニット
  • シャッター機構部 シャッターユニット 異常
  • AFセンサー
  • AFピント精度 異常
  • 上部液晶部
  • レンズ通信部
  • ストロボ関連
  • 後ろカバー部
  • 上カバー部 腐食
  • ラバー 劣化

シャッター機構部いわゆるシャッターユニットと、AFピント精度が異常と判定されている。前板ユニットはこちらの要望で交換した。そのせいで、いろんな細かい箇所の部品が正常ではあるが交換となっている。AFピント精度も前板ユニットの交換に伴い交換処置となっているが、いったい何処が異常だったのか。

耳輪は目で見て分かる通り、その周辺のカバーが腐食して白く剥き出しになっていた。恐らくストラップを伝ったか、顔からの直接の汗が原因ではないだろうか。

メンテナンス日より6ヶ月以内なら、再び故障が生じれば無償で修理して貰える。しかし先にも述べた通り、観光地に撮影に行く意欲が湧かなかったので、修理箇所に問題がないか実験することは出来なかった。

1度だけ4月にチューリップ畑を撮った時に、データを液晶画面で確認してみると、黒い墨のような横線が無数に表示されている不具合が発生した。その1枚だけだったし、実際にデータを取り込んでみると問題は無くきちんと撮れていたので、恐らくバグだろう。

液晶表示の不具合。これ1回のみ。

5DsRはシャッターを切った枚数(レリーズ回数)がメニューから表示されない。表示されるのはフラッグシップ機の1DX系のみらしいので、何枚撮っていたか気になったが、10万2,000ショット以下だった。公称15万シャッター切れるとあるから、残り48,000ショットを待たずにシャッター機構部が故障。まぁ小雨の中でそこそこハードに使っていたし、1度床にカメラを落としたことがあったから、そのせいかもしれない。

恐らく超高画素のレフ機はこの機種が最後になるだろうから、末永く大事に使っていきたい。