1DXを修理に出した話。キヤノン修理センターの神対応&末永く使っていくならキヤノンフォトサークル入会がお得!

修理に出したら新品みたいになって戻ってきた1DX。
修理に出したら新品みたいになって戻ってきた1DX。

1DXの調子が前からちょくちょくおかしかった。とはいってもシャッター幕が不調とか、撮ったら写真に黒い影が写っていたとかいうわけではなく、たまに画像が再生できずに画面が真っ黒のままといったことが有ったりした程度の故障。電源のオンオフを切り替えると治るので、撮影に致命的ではなかった。

去年の11月の撮影でその症状が出た時は、てっきり真っ黒な写真を写していたから、ボタンを押しても画像再生できない症状と勘違いしていたものと思っていたけれど、先月1月にシャッターボタンを押してもシャッターが切れなかったり、カメラの設定が変えられなくなったりしたので、コレはまずいなと感じた。

上記二つの症状も、電源をオンオフにしたら治る類いの機械の不調だった。放って置いても良かったのだが、どうも精神衛生上よろしくない。それにシャッターを切ったときの音が何だか鈍くなっているような気がしないでもない。それに撮影中にカメラが故障して撮影続行できなくなってしまったら、レイヤーさんに申し訳が立たない。

コスプレイヤーの中には、衣装を自作している人もいる。原作に忠実になるよう、こだわりの布を選定し、時間のある時にこつこつと衣装を縫い合わせているのだ。そんな努力の結晶がカメラの故障で撮影できなくなってしまったら、平謝りするしかない。

それにスタジオ代や交通費、その日の為に空けて置いた貴重な休日がすべて無駄になってしまう。

らくらく修理便で引き取りに来て貰う

という恐れから、修理に出す事にした。ストロボ修理の時と同じ、キヤノンのらくらく修理便を利用する。今現在送料1,620円が無料なのだ。少しでも修理費用を浮かす為に無料の内に修理に出して置いた。

らくらく修理便、最寄りにキヤノンのサービスセンターがないキヤノンユーザーの方には、とても便利なサービスだ。僕は直接サービスセンターに持ち込んだ方が、送料よりも電車賃の方が安いから、金銭的な面では余りお得感は感じないのだけれど、らくらく修理便というサービス名の通り、手続きが楽だ。

まずCanon image gatewayの会員に登録。キヤノンユーザーならカメラを購入した時に会員登録しているだろうから説明は省く。

キヤノンのサポートページにアクセスし、修理に出す機種や製品名の記載された見やすいアイコンボタンを順々に押していき。次に症状をプルダウンメニューから選択。といったように順を追ってボタンや項目を選んでいくと、修理の見積額の最大値が自動的に算出される。

キヤノンは修理に関する料金体系を一新。機種に応じて技術料や部品代を一律にしたそうだ。その方が時価に応じて値段が上下せず、ユーザーにとってはお安くてお得という事だろうか。

最後に詳しい症状を記載する。後は送信ボタンを押すだけ。

見積もりに関しては、修理品を精査して見積額までの修理料金なら自動的に修理に移行。見積額以上の金額になった場合は、メールか電話で連絡という選択肢も用意されている。

翌々日にはヤマト宅急便の宅配員が梱包材を持ってきた。ストロボを修理に出したときはその場で梱包して発送という手順だったけれど、今回はカメラなので、梱包材だけ置いて貰って、梱包が出来たら電話して集荷に来て貰う。

ちなみに梱包材は、空気がパンパンに入ったビニールクッション。写メを撮らなかったのでビーチボートのような形状を想像して頂きたい。なるほどこれならどんな衝撃にも耐えられそうだ。

見積額がメールで届く

発送の3日後くらいに見積額がメールで届いた。今回は「技術料金18,360円+部品代(税込)」とあるので、見積額通りの3万円ちょっとかかるかなと踏んでいたのだが、実際に出てきた見積額は86,840円(税込)だった。

プルダウンメニュー方式の見積もりの時点で、「再生関連のトラブル」で、「静止画や動画が再生できない」を選ぶと、

目安修理料金(税込)~28,944円

と出てきたから、お安く済むのかと思ったが、そうは問屋が卸すまじ。基板ユニット(メイン)の部品代が39,115円と、なかなかに高額。後は前板ユニットが27,395円。

キヤノンの修理センターによると、不具合の再現は出来なかったが、一応問題の原因となる基盤ユニットを交換。それに加えて、前板ユニットが摩耗していたので、こちらも不具合が出る前に交換した方が良いという事だった。

そう頻繁に起こる症状ではないので、たぶん再現できないだろうと踏んでいたから基盤ユニット交換修理になるだろうなとは踏んでいたが、思いのほか高額の修理代金となった。まぁ60万円するプロフェッショナル機の1DXだからこれくらいのお値段が妥当か。

前板ユニットは「まえいた」と読むのか、「ぜんばん」と読むのかは不明だが、キヤノンのサービスセンターに部品の機能について電話で問い合わせてみたら、コールセンターの女性の方が「まえいた」と発音していたので、「まえいた」なのだろう。熟練の職人技が施された機械部品の様な響きのあるユニットだ。

ついでにシャッター幕も取り替えて貰えればなと、この前板ユニットにはシャッター幕も含まれるのか気になったのでコールセンターに問い合わせたのだが、コールセンターの人は専門家ではないので、折り返し技術者から電話をくれるとの事。残念ながら前板ユニットにはシャッター幕は含まれていなかった。

さて部品代だけで合計、66,510円だが、年会費5,400円で上質な会報誌が毎月届くキヤノンフォトサークルに加入しているので、20%割引で53,208円となった。

そういえば前回ストロボを修理に出した時も、部品代が20%割引されていた。カメラやレンズの実かと思ったが、ストロボもEOSシステムなので、割引対象に入るのだろう。こういう難事に遭遇すると、純正ストロボを使っている有り難みをひしひしと感じる。

技術料はやはり人の手が関わってくる所なので、割引にはならない。よく仕事などで割引を要求してくるクライアントがいるという話をTwitterで聞くが、そこをケチったら仕事が雑になるのは目に見えている。

ウェブでの自動見積もりより技術料金が27,200円と、8,000円ほど高くなっているのは、2箇所の修理が必要だからだろうか。とりあえずGOサインを出す。

交換部品

  • 前板ユニット・・・27,395円
  • 基板ユニット(メイン)・・・39,115円

請求金額

  • 修理区分・・・特別修理
  • 技術料金・・・27,200円
  • 部品代・・・53,208円
  • 請求金額合計(税抜)・・・80,408円
  • 消費税相当額・・・6,432円
  • 請求金額合計(税込)・・・86,840円

修理完了!ピカピカになって戻ってきた1DX

数営業日が過ぎて、無事修理完了とサイトのアカウントに表示されていた。なんとラバー部も劣化していたとの事で、無料で取り替えてくれた。ありがたい。

修理代金は代金引換なので、メールで報告が来れば良いのだけれど、いつも来ない。迷惑メール含めてフォルダすべてを見たが、修理完了のメールは入っていない。だから毎日夕方6時以降にキヤノンのサイトにログインして確認していた。

ヤマト運輸が委託を受けているが、お問い合わせ番号も記載されていないので、留守の時には配達員に二度手間をかけさせるなぁと申し訳なく思う。せめてお問い合わせ番号があれば、ヤマト運輸のホームページからメンバーログインして、日付と時間帯指定を変更できるのだけれど。

しかし修理料金が高額になると改めて思うのは、消費税って高いなぁという事だ。消費税6,432円。消費するのに税金を取られる。経済回すのに微力ながら貢献してるのになぁ。いっそ福祉税に言い換えた方が聞こえが良いのではないか。それはそれでまた色々お金がかかりそうではあるが。

というわけで当初の予定の2週間待たずに無事戻ってきた1DX。

修理から戻ってきた1DX。シッカリと梱包されていた。
修理から戻ってきた1DX。シッカリと梱包されていた。
梱包のビニールクッションを空けた所。ビニールで丁寧に包まれていた。
梱包のビニールクッションを空けた所。ビニールで丁寧に包まれていた。

汚れたり剥がれかけたりしていたラバー部分も総取り返してくれたので、見た目が新品になって戻ってきた。カメラを嗅ぐとラバー部分が凄く良い匂いがする。こういう匂いが子供の頃から好きなのだ。これを機会にボロボロのアイカップと液晶シートも取り替える事にした。

末永く使っていきたいなら、キヤノンフォトサークルに入会するのがお得!

修理から戻ってきてから何度か1DXを持ち出して撮影に赴いたが、シャッター音も心なしかシャキッとしている。修理に出して大正解だった。次のオリンピックイヤーまで、あと4年は大切に使っていきたい。
いっそのこと1DXmark2に買い換えてしまおうかと思ったが、87,000円で新品同様になって戻ってくるなら安い物だ。

気になるのはシャッターユニットの耐用数だ。既に30万ショット撮っていて、シャッターユニット耐用数の40万ショットに近い。となると今度はシャッターユニットの交換となる。

ネットで「1dx シャッターユニット 修理」などのキーワードで検索してべてみたら、15万ショットのシャッターユニット耐用数5Dmark3で、50万ショットと100万ショットでシャッターユニットを丸ごと交換したという投稿も見つけたので、プロ機の1DXなら充分持つんじゃないだろうかという気もしてきた。キヤノン開発部のインタビューで、インタビュアーが耐用数は40万ショットだけど実際はもっといくように作ってあるでしょ?と質問していたのも雑誌で見たので、おそらく1DXはシャッターユニットに関してはそこまで心配する必要は無いのでは無いだろうか。

とりあえずカメラやレンズ、ストロボが故障しても修理に出して末永く大切に使っていきたいと考えている方には、キヤノンフォトサークルはお薦めです。修理代金(部品代)が20%オフになるだけでなく、写真好き・カメラ好きなら読んでて楽しいオシャレな写真雑誌も毎月届きます。

今回もキヤノンの修理サービスは神対応だったので、益々キヤノンに愛着が湧いていく日々だ。

あんしんメンテにオーバーホールが追加!

追記:2017年11月3日

あんしんメンテスタンダードとプレミアムに加えて、オーバーホールのコースが追加された。その名の通り、分解してチェックし、シャッターユニットなどの部品が摩耗していれば取り替えるというサービス。

先日あんしんメンテスタンダードに出したら、シャッター数が36万ショット近くだったので、あんしんメンテオーバーホールを勧められた。

キヤノンあんしんメンテスタンダードにカメラを清掃に出した話 – 自分で出来るカメラの清掃方法とオーバーホールの見積額について

見積もり価格はこの記事にある請求金額よりも安かった。基板ユニットが含まれていなかったからだろう。愛機を末長く使って行けるサービス、機会が訪れれば是非利用していきたい。