ポートレート撮影では女性を明るく撮りがちだ。その方が肌が綺麗に写るし、明るく健康的なイメージになる。
しかし今回の撮影は、いつもよりも暗く撮ってみた。なぜならモチーフはゾンビ。USJでホラーナイトが開催中で、ゾンビがたくさん出てきて暴れ回る。皆キャーキャー言いながら逃げ惑って楽しむのだけれど、逃げている方もゾンビのコスプレをしている人たちが多い。ハロウィンが近いこともあり、ゾンビ系のコスプレをしたお客さん達がたくさん歩いている。
露出補正をマイナスに振る or 暗く撮れる設定で撮る
マニュアルモードで適正露出で撮ったら明るくなった。しかしコレではゾンビらしさが出ていない。そこで家に帰ってからのRAW現像で1段ほど暗くしてみた。
暗くすることで、うっすらとした肌の明るさからその場の空気感が伝わってくる写真になった。特にゾンビとか心霊系の写真は、薄暗くした方が雰囲気が出る。
女性を撮る時はついつい明るく撮りがちだが、それもモデルが何を求めているかによる。暗く撮ることで、写真が見違えるようにイメージと合致することも覚えておこう。
現場で写真の明るさを設定したい場合、プログラムAEモードや絞り優先モードなら、露出補正でマイナスの方に持って行くと良い。マニュアルモードで撮影している場合は、ISO感度を100にして、シャッタースピードを速めると良いだろう。
ゾンビらしい肌色にするために彩度を落としてみる
ゾンビと言えば、死人が甦った姿だ。つまり顔や肌の血色が悪い。顔や肌を血色悪くメイクするのは面倒なので、カメラの設定で彩度を落としてしまえば良い。この日のコスプレは和風だったが、彩度を落とすと因習色濃い日本風の色合いにもなる。
キヤノンのカメラの場合は、Menuボタンを押してメニュー一覧から「ピクチャースタイル」を選んで、infoボタンを押す。詳細設定を表示させて、「色の濃さ」をマイナスの方に持って行く。
コントラストを上げると、よりホラー感が増す
コントラストも上げてみよう。影の部分が強調され、写真の色にメリハリがつく。まるでホラー映画のポスターのような仕上がりになる。
ハロウィンのコスプレ写真をよりホラーっぽく撮影する3つの方法まとめ
- カメラの露出補正をマイナスにして暗め(アンダー)に撮る。
- ピクチャースタイルの彩度を思いっきり下げる。
- コントラストを思い切り上げる。
この3つの設定を掛け合わせれば、よりホラーな写真になる。現場でカメラの設定をし忘れても、RAWモードで撮れば、家に帰ってからPCを使って、画質を劣化させずにピクチャースタイルの彩度やコントラストを変えることが出来る。普通の色味とゾンビ風色味の両方の写真を残しておきたい場合は、RAWモードで撮っておくことをお薦めする。