コスプレ写真に最適なピクチャースタイル!

ピクチャースタイルを変えると、衣装の色もイメージしていた色と変わることも。
ピクチャースタイルを変えると、衣装の色もイメージしていた色と変わることも。

コスプレ撮影をしていざ家に帰って現像を始めようとパソコンと向かい合った時に、いつも迷うのがピクチャースタイルの選定だ。

筆者はいつもRAWモードで撮っているので、JPEGモードで撮影した時と異なり、PCにデータを取り込めば、ピクチャースタイルを変更することが出来る。

色の編集の自由度は増すわけだが、自由とは厄介な代物で、自由に出来る幅が広がれば広がるほど、選択肢が増えれば増えるほど、アレも良いコレも良いと、どの色が最適か延々と迷うことになる。

人物撮影では、スタンダートかポートレートが最適だろう。夕陽のシーンでは風景モードが良い味を出すこともある。

しかしコスプレ撮影となると、肌の色の他にもう一点厄介な問題が持ち上がる。ウィッグや衣装の色だ。

通常コスプレイヤーは愛着のある作品のキャラクターのコスプレをする。その前段階として、ウィッグの色には大変気を使うのだ。

ウィッグショップに行って、HTMLのカラーチャートのように豊富に用意された色のウィッグの中から、原作となるマンガやアニメのイラストと比較してスマホと睨めっこしながら、一番理想的な色のウィッグを決める。その店にキャラクターを100%再現している色のウィッグがなければ、他の店に足を運ぶ。

コスプレイヤーのこだわりはウィッグだけではなく衣装にも及ぶ。自分が理想としている色の衣装を、布屋に行って選んできて自分で裁断して衣装を製作する。自作出来ないレイヤーはネットショップなどの写真を吟味しながら、自分が理想とする色の衣装を選ぶ。

ピクチャースタイル:スタンダードとポートレートの比較

そのような前段階を経て、いざ当日撮影に臨むわけなので、撮影者としては、その後処理となるRAW現像の段階で(JPEGモードで撮影している場合は撮影中の段階で)、モデルが望む最適な色となるピクチャースタイルを選ぶ必要に迫られる。

以前「薄桜鬼」という作品の新撰組の羽織を着たキャラクターを撮影してデータを渡した折に、羽織が青すぎるという指摘を受けた。今から振り返ってみると、おそらくその時はポートレートモードにしていたのだろう。原作のイラストを見ると確かにややくすんだ水色の羽織だ。

ピクチャースタイル:スタンダード
ピクチャースタイル:スタンダード
ピクチャースタイル:ポートレート
ピクチャースタイル:ポートレート

先日はハイキュー!!の青葉城西3年生組の練習着を撮影してきたが、ふと3年前の夏の指摘が頭をよぎった。練習着の色のせいだろうか。水色で似ていたので思い出したのだろう。家に帰ってから、どのピクチャースタイルにするか迷った。スタンダードとポートレートで全く違う色になってしまう。

ピクチャースタイル:スタンダード
ピクチャースタイル:スタンダード 明るい瑞々しい色。
ピクチャースタイル:ポートレート
ピクチャースタイル:ポートレート 色が落ちてくすんでしまった。

どちらの色が正しいかは、原作のイラストを見ないことには分からないが、原作のイラストにしても、様々な色があるのは、他のアニメを見てきて知っているので、モデルにお任せすることにしようと思う。

ピクチャースタイル:スタンダード
ピクチャースタイル:スタンダード
ピクチャースタイル:ポートレート
ピクチャースタイル:ポートレート
比較すると色の違いが分かりやすい。左がスタンダード/右がポートレート。
比較すると色の違いが分かりやすい。左がスタンダード/右がポートレート。

しかしもし見た目通りに撮りたいなら、ピクチャースタイルはスタンダードに設定しておくのが王道だろう。