人物写真に風物を取り入れる – 圧縮効果のカラクリ

背景を大きく取り込んで写真に物語を奏でさせる。

旧中埜半六邸という由緒ある日本家屋でコスプレ撮影。彼岸花イベントの一環として利用させて頂けるということで、この日は残念ながら彼岸花が0.5分咲きといった呈で、矢勝川の長い土手に300万本植えられているというが、1,2本しか見かけなかった。Twitterやブログなどで事前に咲き具合を把握していたので、それならば中埜半六邸の方で撮ろうという事になり母屋の方の撮影で時間を大きく割くことになった。

前回春の桜のイベントでも訪れたことがあり、大体どのように撮れば良いのかは把握していた。しかしいつも同じように撮るとは限らない。今回は少し離れた感じで撮る事になった。まずは母屋の二階から佇んでいる姿を、カメラマンが一階から撮るという提案をして、3人が二階へと上がっていった。パシャパシャ撮っていると、一般の観光客のお父さんと小さな子供が通りかかり、こちらの様子を伺っている。何か有名な役者さん達かな、とお父さんの方が声を漏らした。

この撮影をした少し前に、大阪市立美術館で歌川広重や葛飾北斎の浮世絵展を観に行った事もあり、今回の撮影の構図のヒントにもなった。(全文:2,200字)

今回の撮影で使用したレンズ