ストリートフェスタ2016に遊びに行ってきた。自分もコスして。日本橋ストリートフェスタ(通称ストフェス)は年に1回、大阪の電気街で有名な日本橋で、3月下旬に開催されるアニメやゲーム等のポップカルチャーの総合フェスティバル。今回で12回目だそうだ。そんなに回数を重ねていたっけ。
このフェスタの目玉はなんと言っても、コスプレ祭り。メインストリートの堺筋やその西側のオタロードなどで、様々なジャンルのコスプレイヤーが闊歩している。中には有名キャラクターをパロディ化した奇抜なコスプレもあり、そっちの意味でも注目を集めている一大イベントである。
4,5回くらい参加していると、知らないレイヤーさんを撮るのがいろんな理由でしんどいので、知ってるフレンドさんを探す旅に出た。そんな中でもこれは!と思われる知らないレイヤーさんをちょくちょく撮影させていただいたりしたのだけれど、それも往年とは違い、3組程度。ラブライブ!のレースクイーンの西木野真希ちゃんや、艦これの空母ヲ級他3人、大和など。
公式の更衣室に入るには、1500円でゴムバンドを買わなければならないが、開始時間に行っても1時間は並ばなければならない。2、3年前はせいぜい30分くらいだった。
家が近所の人やホテルを撮っている人はコスして出てきているとも聞いたし、クルマで来ている人は家からコスしてきている人もいると聞いているので、こんな汚いシートの上で着替えるくらいならそっちの方が合理的だよなと思った。この日はそんなに寒くなかっただけまだマシだ。
メインストリートの堺筋は酷い混雑。動くのがやっとでなかなか前へ進まない。西に1ストリート行ったオタロードは更に酷い。フレンド同士の待ち合わせ場所にでもなっているのか、ぎゅうぎゅう詰めで、すぐに離脱。他の所の方がマシかなと行ってみたけど、だいたい似たような混雑だった。何処に行っても人だらけ。
こういう場所で普段は撮れない大雑踏を活かして何か良い雰囲気のコスプレ写真が撮れないかなと思ったが、そんなこと考えている余裕がないくらい人の流れが激しい。日本橋界隈は昔4年ほど嫌という程通い詰めていたが、写真の撮れる場所としては、全く把握してなかったんだなと痛感。前もってロケハンが必要か。
LINEで連絡を取り合っていたフレンドのあーちゃん達と無事遭遇。
セーラームーンの4人組だったけれど、途中で別のセーラームーン合わせも遭遇して集合写真を撮ることに。55mmの単焦点レンズだと苦戦する。こういう混雑する場所では被写体と撮影者の距離を極端に狭めざるを得ないので、出来れば35mmのレンズが欲しいところだ。
何とか距離を取って2列になって貰って、55mmでもようやく収まった。F7.1まで絞って、前の列にピントを合わせれば、全員にピントが合う。
でも10人も揃ったのなら、横一列で逆光で並んで貰ったら、きっと壮観な写真が撮れただろうなぁ。ストフェスだから仕方ない。
ピンショットを撮影。いつものあーちゃんとどこか雰囲気が違う。脚が何だか長くなったような。いつもより数倍可愛い。
混雑していると、ピントが合った時になるピッという音が聞き取りにくいので、赤の点灯でピントが合っているかどうか判断するしかない。また全く関係ない人を写さないためには、人の流れを避けるようにタイミング良くシャッターを切るか、開放F1.4で撮影して、個人が判別できない程度に暈かすか、被写体に思いっきり近づいて、バストアップのショットで、背景をとろとろに暈かす手がある。
逆光なら、被写体の明るさを優先して、看板など余計な物が写り込みすぎている背景が白飛びするくらいに露出オーバーで撮るのも良いだろう。
小型の三角レフも使ってみたが、晴天の今日は、白レフでも眩しすぎて顔が黄色くなったり色が飛んだりしてしまったので、いっそレフなしで撮った方が良いかもしれないと思った。
4人と別れ、もう一人フレンドさんと遭遇する予定が、土地勘がないせいかなかなかこちらの指定留守場所に辿り着かない。スマホのネットも電波がすこぶる悪くてLINEもネットも出来なくなったので、結局会えずじまいだった。
堺筋をもう一度うろついていたら、フレンドさんに声をかけられる。去年の桜ポートレート以来の飛鳥さんで、早速撮ろうと人通りの少ない場所へ。
レフ板はなしで撮ったが、きちんとキャッチライトが入っている。この写真でレフ代わりになったのは、側の白壁だろうか。
ストフェスも終盤に近づいてきたところで、艦これの大和と遭遇。撮影意欲が湧き、カメラを構えたが、マニュアルフォーカスレンズの哀しいところかな、咄嗟にピントを合わせられないのが惜しい。堺筋の道路規制解除を告げるスタッフが半分写り込んでいる3ショット目でようやくピントが合った。
着替えが終わってオタロードに向かって足を運んでいたら、また先ほどの大和と遭遇したので、今回はじっくりと撮影。今度はピントがガッチリ合った。開放F1.4で邪魔な背景を思い切り暈かして撮ったり、F2.2まで絞ってクッキリ目に写したりと余裕を持って撮影。
ストフェスのメインストリート堺筋での囲み撮影は、北側から撮るのがベスト!
メインストリートの堺筋は歩行者天国となり、カメラを抱えた大勢の人々がコスプレイヤーを囲む、いわゆる囲み撮影が行われる。今回はコスプレ風紀委員なるメンバーが赤いタスキを掛けて、しばらく経ったらカウントをして長く場所を取らないよう解散させていた。
丸い囲み撮影を見て思ったのだけれど、堺筋は南北を貫く幹線道路である。道路の南側に常に太陽が昇っている。つまり高速道路の高架橋がある南側から撮ると順光となり、難波方面の北側から撮ると逆光となる。南側から撮れば、被写体の顔に強い影が落ちてデコボコ表現になり、写真に写る顔の質感が硬くなる。女性向きではない。また順光は、モデルが眩しがるので、表情が作りづらい。
逆光で撮れば、モデルの髪に天使のリングと呼ばれる美しい光が帯びるだけでなく、肌の質感が柔らかく出て、全体的にふんわりとした写真が撮れる。露出補正で明るめにしてやると、モデルの肌が綺麗に写る。
じゃあいっそレイヤーに対して半円形の陣形を組んで、皆北側から撮れば幸せになれるんじゃないか、混雑も緩和するんじゃない?と、囲み撮影を見ていてふと思った。逆光はピントが合いづらいのが難点ではあるけれど、まぁそんなに光が強くなければAFでも撮れるんじゃないだろうか。
筆者自身は南側から撮る気が全く起きない。先に述べたように順光で撮ると顔に影が落ちるし、顔の質感が凄く硬く出てしまうのが理由だ。これまでの撮影体験から、モデルに喜んで貰えない酷い写真になるのが目に見えているからだ。だから晴れの日に野外で撮影する時は、常に太陽の位置を確認して、逆光で撮るようにしている。
とは言うものの、ストフェスはお祭なので、コスプレイヤーだって全周で囲まれた方が高揚感があるだろうし、祭りの雰囲気というのもある。新しい出会いや交流の場所でもあるだろう。人は理よりも情で動くものだから、被写体が綺麗に撮れる云々よりも、その方が盛り上がるものなのかもしれない。
というわけで、フレンドさんとは余り会えなかったけど、とても楽しく撮影できた。ちょくちょく声も掛けられて写メも撮って貰えたし、満足。
帰りに難波の交差点で信号待ちしていたら、ストフェスで渋滞している交差点でタクシーが立ち往生して、なんか車窓が騒がしいなと思ってよく見たら、あーちゃん達4人で、ビックリしたというサプライズ付きw 窓を開けて挨拶の言葉を幾つか取り交わして、帰路につく。