先日は結婚式場ベルクラシック大阪にコスプレ撮影に行ってきたのだが、おそらく関西でこういう場所でコスプレイベントが行われるのは初ということなのか、なかなかに混んでいた。
特に一番の人気スポットであろうチャペルやバージンロードはたくさんのレイヤーが撮影していて、夜にもなるとライトアップを見越した参加者で行列が出来る始末。イベントスタッフが祭壇の横に控え、撮影時間5分の制約を設けて時計で時間を計っていた。
こういう時間が極端に制約された中で撮影する際に重宝するのが、ズームレンズだ。24-70mmの領域をカバーしたズームレンズはこの手のシチュエーションでは最強だろう。
単焦点レンズで足を使って勝負すれば良いじゃないかと思われるかも知れないが、場所はチャペルであるし、広角表現で背後のステンドグラスも入れ、人物にパースも効かせた写真も撮りたければ、中望遠の領域で歪みのないアップ気味の写真も撮りたい。
やはりこういう時はズームレンズの出番だ。レンズを変えている間に撮影時間が終了してしまうなんて事もあるだろう。列には並ばず、空いている背後に控え、順番が近づいてきたら、そのまま中央から突進。ソフトボックスとアンブレラを組み立てておく。これで撮影中にライティングを組み立てる時間も省ける。
後は両側からソフトボックスとアンブレラでモデル5人を照らして、ポーズに合わせてソフトボックスの高さなどを変えて撮っていく。場数をこなしているので、適正露出に併せた設定も早くできるし、何とかなるものだ。撮影時間4分38秒の間に、60枚も撮れた。
ズームレンズにもF2.8からF4まである。通しF2.8の大三元ズームレンズは画質は良いが手ブレ防止機能は付いていない。今回のように夜のチャペルという暗い撮影場所だと、ISO感度を上げる必要があるだろう。
通しF4の小三元ズームレンズは、F2.8と比べるとヤヤ暗いレンズだが、イメージスタビライザー(IS)が付いているので、シャッタースピードを1/80秒くらいに遅くしても手ブレせずに撮影することが出来る。
今回は大事を取って1/100秒で撮影した。絞り値はF5.6、ISO感度は1600。ノイズが気にならないギリギリの所だろうか。本来ならF8かF9くらいまで上げて、どのような立ち位置や焦点距離でも全員にピントがガッチリと合う写真を撮りたかったが、そうなるとISO感度を5000くらいまで上げなくてはならず、画質を考慮した。
こういうシーンではズームレンズは素早くて万能である。攻める時は疾く、退く時も速いのがこういったイベントでの鉄則だ。