モデルをスタイル良く撮る方法! – ほんのちょっとの工夫がモデルの魅力を引き立たせる

model:Nemu
model:Nemu

とても美しいプロポーションのコスプレイヤーさん。この日は3着目にカフェ衣装を撮る予定だったのだが、おひと方だけ家の用事で早く帰られるという事で別の衣装だった。てっきり三人ともカフェ衣装だと思っていたので、更衣室から写真のような出で立ちで出てきた時には暗いスタジオに白い天使が舞い降りてきたかのようでビックリしてしまった。白い天使だが手にしているのは黒い鞭。このコントラストも素敵だ。

キャラクターは大人気スマホゲームのFGOから女王メイヴ。ケルト神話に出てくる同名の女王からモチーフを得ている。

全身写真を撮るときは、カメラマンはただ突っ立って撮るよりも、少しかがんで、レンズがモデルの臍の高さくらいになるようにして撮ると、脚がスラッと長く見える。

極端な例えとして、高い脚立に乗って上から撮ると、頭は大きく写り、脚は短く写ってしまう。逆にうつ伏せになってローアングルで撮ると、脚は長く写り、頭は小さく写る。そのイメージを頭の中に入れておくと、大体どの高さから撮ると、どのようなプロポーションの写真が撮れるか想像がつく。

どこまでしゃがむべきか。ちょっと気を抜くと、しゃがみ込んで撮ってしまうことがある。それだとちょっと臍の位置より下過ぎて、バランスが悪くなりやしないか?とも思える。臍の位置にレンズを構えるとなると中腰になることが多い。しかし美しいコスプレイヤーさんをより美しく撮るためならそのくらいの労苦や何のその。

あとは広角レンズを使うとか、モデルのポージングなど色々方法はあるのだけれど、今回はモデルに対するレンズの位置に焦点を当てて解説するという事で割愛。また別の機会に。

ちなみに今回使用したレンズの焦点距離は55mmで標準域。カメラの設定はシャッタースピード1/250秒、F2、ISO感度200。ピント合わせの歩留まりを良くしたいためにライブビューを活用した。

カメラマンのスキルだけでこのような美しいモデルの写真が撮れるわけではなく、プロポーションを見て頂いても分かるようにコスプレイヤーさんの日々の努力の結晶とも言える。3着目に着替え終わったその姿を見て抱いた感想が、細い。そしてプロポーションが良い。

この日はとても幸福な1日だった。女性キャラも男性キャラもとても美しく撮れた。カフェ衣装の方も凄くシックに撮れて、写真を撮る楽しさで身も心も躍っていた。撮影後の疲労すら心地よいと思えるほどだ。そしてこういう日は心地よく眠れる。またこのような撮影に巡り会うことが出来ますように。