人物撮影は基本逆光で撮ると綺麗に撮れると、何度も口が酸っぱくなるくらいに当ブログで述べてきたが、たまには順光で撮ってみようかという気分にもなる。
一方で場所の制約から、どうしても順光で撮るしかないというシーンもある。そして順光でも綺麗に撮れるものである。肌はやや硬いイメージになるが、くっきりとシャープで、存在感が強くなる。顔に梢などの影が落ちるのもどこか涼しげで趣があって良いだろう。
こちらの写真は鬱蒼とした木々の中で撮影した。向かって左側から太陽の光が注ぎ込む。レフ板を立てられないようなゴツゴツした岩場なので、太陽光を生かして撮影した。半順光かサイド光と言ったところだろうか。
カメラの設定は、シャッタースピードは1/3200秒、F値1.4、ISO感度200。
85mmの中望遠レンズでF値1.4に設定し背景を思いっきり暈かすことで、ここを訪れる人にとっては見慣れた景色を見慣れない景色に変える効果がある。遠いところまで川ロケに行かなくても、近場でこのようにして山深い川にいるかのようなロケ撮影が出来る。
ISO感度が200なのは、キヤノンのカメラに備わっている高輝度側・階調優先モードで撮っている為で、最低ISO感度が自動的に200になる。
このモードで撮ると白飛びが防ぎやすいが、黒の側の階調の幅が狭くなる。今回なぜ薄暗い場所で高輝度側・階調優先モードをオンにしていたのかこれを書いている時点で謎で、おそらく白飛びしやすい桜の場所でのカメラの設定を直し忘れたものと思われるが、ひょっとするとウィッグが金髪で白飛びしやすく、半順光で太陽光もきつく当たるので、やはり肌が白飛びするのを防ぐ目的でそのままの設定にしていた可能性もある。ヒストグラムで確認する限り、黒潰れは発生していなかった。
シャッタースピードは1/3200秒。ISO感度200で、しかも開放F値1.4という明るい設定なので、背景などが極力暗くなるようにシャッタースピードを高速にした。半順光から差し込む太陽光はきつく、これだけ暗い設定にしても、人物だけはくっきりと明るく捉えてくれる。
ブログで逆光逆光と連呼してきたが、時には人物を華麗に撮るのが難しそうに思われる順光撮影にも挑戦して頂きたい。意外な効果が得られて、逆光撮影よりもクセになるかもしれない。