空気感を演出する撮り方

構図と空気感

約1年ぶりのベルピール自然公園でのロケ撮影。前回と同じように駐車場で管理人さんの車に乗り換え公園へと向かった。その前に近くのコンビニに立ち寄ったのだが、鬼滅の刃のグッズとおぼしきバッグをぶら下げていたおじさんが雑誌を立ち読みしていて、恐らくこの人だろうと思っていたらその通りだった。

この日は雪は期待していなかったのだが、現地に近づくと遠くに壁のように聳える山は雪化粧をしている。天気予報では雪マークもなく普通の山ロケと踏んでいたので、みんな嬉々として山を祝福した。

車で山道を抜けていく内に周りは白一色の世界に包まれていた。前回来たときよりも雪に覆われている。実際にベルピール自然公園に到着すると、駐車場は以前とは異なりコンクリートが剥き出しになっていたが、雪はそこそこ積もっていたので雪ロケを敢行することが出来た。

結婚式場の設備が整っているベルピール自然公園の建物。

愛の鐘「リュバンベール」

自然公園から見渡せる山に積もる雪は前回と比べるとそれほど多くはなく、木々にチラホラと積もっている程度。しかしこの山が次第に緑に化けて良い背景を演出してくれた。

県境に立つ。

小さな結婚式場も入っているベルピール自然公園の事務所は2階建ての建物で、1階には式を挙げられる部屋、2階にはストーブが暖かい更衣室と、食事の出来るテーブルがあり、各地方名産のカップ麺をお金を払って食することが出来る。

2人がゲストハウスで着替えている間に前回と同じようにロケハンを試みた。この日は雪が登山靴に入ってこないように、脚にモンベルのネットショップで注文したGORE-TEX ライトスパッツ ロングを装着しながらの雪歩き。ベルピールの鐘の門まで雪の積もった階段を一歩一歩上がった。こちらの方は前回と同じような雪の積もりようだったが、それももうすぐ太陽のせいで溶けてしまうのだろう。

辺り一面銀世界だったが、結局門の先へと続く丘の斜面で撮る事はなかった。その代わりその隣の枯れた木々の坂道で撮る事になった。登山者が本格的な装備で登っていくのだが、熊避けの鈴を着けていたりするから、奥まで登ると出ることもあるのだろう。熊出没注意の看板も所々に打ち立ててあった。

看板と言えば、トイレへと案内する案内板がピカピカの銀面に輝いていた。少しずつではあるが整備されて行っている様子が窺える。

コスプレ撮影大歓迎のベルピール自然公園での2度目のコス撮影。撮影した写真を時系列順に解説していきたい。今回は雪の積もった山道での構図などの試行錯誤を経て、空気感を演出する撮影方法を紹介する。(全文:3,300字)

今回の撮影で使用したレンズ