klab、AOEリリースで大幅下落

klabが3日続けて大きく下落している。期待されていたAOEがリリースされた途端の大幅反落で、「出たら仕舞い」の格言通りの展開。スマホゲーム関連銘柄の値動きの定石を踏んだ形だ。AOEリリース期待で1200円近辺まで上昇していた株価は、3日間の大幅下落で心理的抵抗線の1000円を割り込んだ。AOEリリースが発表されたのは、つい先日だったか。発表からリリースまであっという間だった感がある。

投資家から2年以上期待されていたAOEリリースだったが、蓋を開けてみれば、大幅下落。それでも予想PERは株価990円で47倍と割高感が否めないだけでなく、配当金なし、信用買い残も溜まっているので、指数的に投資妙味とするべき良いところが見つからない。
加えて、Klabの稼ぎ頭だったラブライブスクールアイドルフェスティバル(通常スクフェス)が、バンナムからリリースされたアイドルマスターシンデレラガールズ(通常デレステ)に顧客を奪われ、売り上げランキングが低迷し始めている。スクフェスに比べてデレステは、舞台でキャラクターが踊るのが魅力で、人気を博している様だ。

更には、先日12月5日に、ラブライブから飛び出した三次元ユニットμ’sが解散するという衝撃的なニュースがネットを駆け巡った。AOEリリース期待の下支えで翌日の株価には影響はなかったが、解散ライブは来年。解散後のスクフェスは新しい楽曲がリリースされるのか、それともゲーム自体の存続がどうなるのか、ファンの間で動揺が広がっている。

AOEリリース、強力なライバル「デレステ」の出現、μ’s解散、これらのネガティブサプライズを経た後のKlabの株価がどう動くのか、個人投資家としては予想が難しい。予想PERだけを見ればPER47倍は明らかに割高である。mixi、コロプラ、マーベラスの様に、まさかと思われたPER15倍台まで下がる恐れもあるので、短期で15%以上下落しているといっても、おいそれとは手が出せない。反発期待で超短期の買いは入るかも知れない。

SQ前の10日現在の市況は、121円台の円高にぶれ、日経平均株価は大きく下落し、19000円台を割り込む恐れもある。12月は余りパッとしない相場となりそうだ。日経平均2万円台の大台に乗って浮かれていると足下を掬われる。アベノミクス相場も4年目を迎える。いつまでも騰がり続ける株価もないので、常に警戒心が必要だ。