バンダイナムコHD、上方修正にもかかわらず売り浴びせられる

一度来た道。去年の妖怪ウォッチブームの際にも、決算発表後に大きく下がった記憶が。玩具メーカーはヒット商品によって業績が大きくぶれるので、業績予想が控えめになるのは致し方ない(任天堂はいつも強気決算で減益発表が連続しているが)。今期も前期よりも減益予想を出していたが、妖怪ウォッチやガンダムの他に、アイドルマスターシンデレラガールズ・スターライトステージなどのスマホゲームが好調な様で、1Q、2Qともに、上方修正を出してきた。

投資家視点から言うと、あたかも上方修正が株価対策とでも言わんばかりの小出し感だが、今日の株価は一時、10%以上値下がりの、2677円をつけてから何とか切り返して、終値で2772円、-268円(8.82%)の下げ幅に抑える事が出来た。ここ数日少しずつ上げてきた分を帳消しにした様相。失望売りといったところか。デレマス期待が大きかったのかもしれない。

噂で買って事実で売れ」、「出たら仕舞い」という格言通りの値動きだった。既に去年からこの銘柄を動かしているトレーダーはこの点を見越して、昨日のうちに空売りを入れていた人もいるかも知れない。機敏としかいいようがない。決算の持ち越しは危ない。

ここ2年のチャートは緩やかな上昇トレンドにあり、2000から3000円のレンジで行ったり来たりしている。3000円の壁が厚く、この上をなかなか突き破ることが出来ない。妖怪ウォッチブームのニュースで騰がった時も跳ね返されて、2500円まで落ち込んでいった。

週明けはどう動くか。通期経常利益13%増の上方修正もあり、また今日の値下がりもあり、予想PERは17.91倍にまで下がった。配当利回りは0.87%と低いが、期末の業績が良ければ配当も増額されて、去年と同じくらい貰えるかもしれない。100株保有で2000円の子ども商品券も株主優待として貰える。

前年比の減益率は減ったが、去年に比べて減益なのには変わりない。果たしてこの株価から3500円つけることが出来るか。妖怪ウォッチと特にデレマスが今後どこまで伸びるかが鍵を握る。