この日は随分前に撮影したことのあるレイヤーさんから久しぶりに撮影依頼を頂き、鴻池新田会所に赴いた。
鴻池新田とは言うが、周りは宅地だらけで田んぼらしきものは見当たらない。居酒屋や焼き鳥屋のチェーン店の食欲をそそる看板やパチンコ屋の派手なポスターが目に飛び込んでくる、地方都市の駅前のどこにでもある普遍的な光景だ。先日コスプレ撮影で訪れた東京の亀有駅の周辺とも雰囲気が似通っているかも知れないと思ったが、あちらはやはりもう少し規模が大きかった様に思われる。
鴻池新田駅から歩いて6分ほどの所にある鴻池新田会所には、既に十数回ほどコスプレ撮影で訪れたことがあり、また先日同じ作品である『鬼滅の刃』のコスプレ撮影でも来たばかりなので大体どのように撮れば良いのか見当は付くのだが、どの撮影でも新しい発見や撮り方はあるもので、レイヤーさん達が気さくな方達でもあり終始楽しく撮影させて頂いた。
この日はレイヤーさん達が料金を支払ってくれていた。メッセージで、受付で○○(レイヤーさんの名字)と告げてくれれば支払わずに入れると言われていたので、前回の轍を踏まないよう受付のガラス戸をノックして、無事中に入ることが出来た。
道すがらにあるジャンボ酒場で買ってきたたこ焼き12個を野外の待合広場のベンチで食べたが、朝には牛丼を食したばかりだった。それなのに三時間半の撮影を終えるとお腹がペコペコの呈で帰路についたのだから、よほど張り切って撮影していたのだろう。
さて今回のもうひとりのレイヤーさんは遠く九州からお越しの方で、コスプレ撮影の他にも大阪観光、難波の引っかけ橋やヲタロード日本橋を楽しんできたという。USJには今回は残念ながら行く予定がないという事だったが、今現在コロナウイルスが猛威を振るっている最中なので、あまり外国人観光客の多く集まる場所には近づかない方が賢明だろう。
とまぁ、前回までの記事と異なり、撮影からあまり日にちが経っていないとこのように長々とした日記調の文章になるが、そろそろ写真の撮り方について解説していきたい。
逆光で撮るときの注意点について今回は検証していきたい。野外での人物撮影、特に女性をモデルにした場合において、太陽をモデルの背にして逆光で撮ることはもはや王道と言っても過言ではないほど常道となっている。しかしながら逆光撮影には幾つかの困難もつきものなので、今回はその克服法について解説していきたい。主に白飛びをいかに防ぐかについて、CanonDPPによるRAW現像と併せて詳しく検証していく。(全文:8,500字)
記事の内容
- 逆光で撮る意味
- 露出アンダーで撮るという方法
- RAW現像でウィッグの白飛び部分の階調は回復できるか
- 露出アンダーでウィッグの白飛びは防げるか
- 白飛びにより失われた階調を回復させた時に生じるデメリット
- RAW現像で白飛び対処した時に生じるデメリットの対処法
- 露出アンダーで撮ることのメリットとデメリット
- 露出アンダーで撮影した画像の明るさを持ち上げたときのノイズの出具合
- 白飛びが懸念される逆光撮影時の選択