桜の和風スペースで花びらを舞わせて撮る撮影。こういう時は1DXの1秒12コマの連写性能が物を言う。ワンショットで撮れないことはないが、花びらの動きに対して、指が追いつかない。やはり連写で撮った方が効率が良い。歩留まりが高い。
もう一つ所有しているカメラCanon 5DsRの連写性能は1秒5コマだったが、どうも遅い感じが否めない。やはり1DXは様々な撮影シーンにオールマイティに対応していて便利だ。しかしもし仕事で小さな物撮りなどをするとなったら、もう少しコンパクトで軽いカメラの方が使いやすいだろう。仕事は出来るだけ楽に効率よくした方が良い。荷物も軽い方が良い。一方で趣味の写真は上限を設けたくない。
さて最初の段階では、正面のみからストロボを炊いていたが、どうも何かが足りない。バックライトだ。ということで、アンブレラホルダーのついたストロボをミニ三脚に取り付けて、後ろから光らせることにした。モデルの輪郭に見事に光が出来、先ほどの写真よりも印象深く仕上がった。
カメラの設定は、F1.4、シャッタースピード1/250秒、ISO感度50。焦点距離は85mm。
F1.4で背景を思い切り暈かしたかった。桜の背景を暈かすことで、妖艶さが出る。シャープに撮ると、背景と溶け込みすぎて被写体が際立たないのでは無いかという懸念があった。
マニュアルレンズのピント合わせは慎重に。F1.4で少しピントがずれると、Web用に縮小表示したら気にならない程度とは言っても、やはりガッツリとピントが合っている写真の瞳の方がより輝いていて引きつけられる。ピントが緩い写真はどうもだらしない。どうしても合わないならライブビューモードに切り替えて、しっかりピントが合った写真が撮れるようにしたい。撮影現場はめまぐるしいので臨機応変に対応したいところだ。
シャッタースピード1/250秒は、なるべく背景を暗めに落としたかったからというのがある。同じくISO感度50も、背景を暗く落とすために設定したが、後から確認してみると、ISO50とISO100の写真の背景の明るさは同じ、むしろISO50の方が若干明るかった。恐らくストロボ光が背景にまで届いてしまっていたという事だろう。拡張ISO感度50にすると、明るさは半分になるが、白飛びしやすくなる。実質的にISO感度200に上げて暗く処理しているからだそうだがこの当たりの解説はややこしいので省く。ISO感度50にすると白飛びしやすいので、白っぽい場所や衣装を撮るときには注意が必要だ。
撮り方としては色々考えられる。背景をカラーフィルターで色づけても良かっただろうが、提案すると今回はレイヤーさんも迷ってらっしゃったので、なしで撮る事にした。アシスタントの桜を舞わせる力量も功を奏して、うまく撮る事が出来た。