岡山県美作市にあるベルピール自然公園は美作富士の中腹にあり、西洋風の鐘を宿した門が優美な姿で聳立している。この日は雪ロケコスプレ撮影で訪れたのだが、敷地内はもとより周りの山々も雪化粧をおろしていた。晴れの国・岡山で雪が積もるのは珍しいことのようにも思われるが、この日方々の撮影スポットの送迎に携わってくれた施設の管理人さんもテンションが高く我が事のように喜んでいたのだった。

夕暮れ時になり背景に夕焼け空を添えて撮影しようという事になり、管理人さんに車で少しの距離を案内して貰った。神話の世界にあるような山の連なりが一望に見渡せる絶景スポットに辿り着くと、しばしその美しさに目を奪われたのだった。

美しいのは目の前にいるコスプレイヤーさんも同じ。冒頭に掲げた写真は前回の記事と同じ場所だ。再び風景と人物との融合の試みを解説していきたい。雪ロケ山ロケなど、広大な自然の中では素朴な反抗精神から風景写真を撮るときのように広角レンズで撮る事を忌避して、中望遠レンズや望遠レンズで撮る流れになりがちだが、広角レンズの特異性についても検証していきたい。（全文：5,200字）

今回の撮影で使用したレンズ