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こみっく★トレジャー32に行ってきた! – 自然光の入らない暗い展示場で撮る時に理想的なカメラの設定とオススメのレンズ・ライティング機材

こみっく★トレジャーが開催されるインテックス大阪の正面玄関。
こみっく★トレジャーが開催されるインテックス大阪の正面玄関。

初めてこみっく☆トレジャー(通称:こみトレ)でコスプレイヤーを撮影したのがちょうど10年前の2008年で、7,8年くらい連続で遊びに行って皆勤賞だったのだけれど、いつしか行く意味をあまり見いだせなくなったのでストップしてしまった。

久しぶりに行こうと思ったのは、まぁ朝方まで迷っていて、景気づけに昔こみトレで撮った写真を見返してみたら、やはりもう少し試してみたいカメラの設定などが出てきたので、やる気が出てきてインテックス大阪まで足を運んだのだった。

2008年に撮影した時は、会場が今の4号館・5号館ではなく別の棟で、コスプレゾーンが窓から自然光が入る場所だった。今のコスプレゾーンよりも若干狭かったような覚えがある。白い衝立をはす向かいのようにして立てていたので、撮影する人も今ほどには多くなかったのだろう。今日行ったら向かい合うような形のコンクリートの壁側と白い衝立の広い合間に、長蛇の列が出来ていた。まぁ数年前もこれくらい多かった記憶がある。10年前よりは確実に人は増えている様に思われるが、統計を確認していないのでなんとも言えない。2015年10月にこみトレを支えていた武田“コックローチ”圭史氏が逝去されて、氏が尽力していたオリジナル創作系の即売会「そうさく畑」の方も終了してしまったとかで、一度出してみたかったのだけど、本を自分で入稿して印刷するのは面倒くさそうなので、いつも受け手の側に回っていつしかこの年になってしまった。

2008年の写真を振り返ると、まだカメラを始めた頃で大して撮っていなかったので、色々と不味い点はあるものの、窓から入ってくる自然光がコスプレイヤーをとても綺麗に写している。ストロボを使っていなかった頃だ。今現在の会場は窓はなくコンクリートの壁と、大型展覧会場によくある高い高い天井からの照明のみが光源となっている。

会場が自然光の入らない場所に移ってからもストロボは使わずに撮っていた。しかしコスプレ撮影を本格的に始めるようになってストロボの使い方を覚えたので、こみトレのような同人誌即売会のイベントでもストロボとディヒューザーを使ってみようという事でやってはみたのだが、過去の写真を比べてみると、2008年の自然光が横から入ってくるスペースで撮った写真が一番綺麗に撮れているように思われる。

ストロボを使うとストロボで撮った感がしてしまうというのは、ストロビストが抱える悩みでもある。ソフトボックスやアンブレラなどの大きめのライティング機材を使えば、ストロボで撮った感は払拭できるが、夜撮影となると、ストロボ感が出てしまうこともしばしばある。背景が暗いからか、それともストロボ光が強すぎるのか。コスプレイヤーが好む写真に従えば肌を陶磁器のように白くツルッとした描写になるように撮る必要に迫られるので、明るめにストロボを炊きがちだが、一歩踏み外すとストロボを光らせた感がするし、実際撮影現場でも野外の夜撮影の時などはしばしばモデルからそのような指摘をされることがある。

こみトレの様なイベントでは大きめのソフトボックスやアンブレラは使いづらい。人が多くて狭いからだが、この日は1人アンブレラを使っている人がいた。まぁ撮影の時以外はすぐに折りたためるので邪魔にはならないだろうが、ああいう背景がコンクリートとか白い衝立とか絵になりづらいような場所でそこまで機材を持ち込む気分にもなれず、ソフトボックスやアンブレラよりも二回りか三回りほど小さめのディヒューザーをストロボに噛まして撮影するのがここ数年の常となった。他にもよさげなライティング機材を使っている人らを見かけたので、またあとで紹介していこうと思う。

朝の内に今までこみトレで撮影してきたデータを外付けハードディスクから引っ張り出してきて、カメラの設定などを確認した。環境光のみで撮影したRAWデータの色温度や明るさ、彩度などを弄ってみて、自然な肌の色合いになるかどうか試してみたが、やはり一番綺麗なのは自然光が入る窓のスペースがコスプレゾーンだった2008年の写真で、その他はまぁ影がかかっているかストロボを光らせた感がする写真ばかりだった。しかし肌の色は思っていたよりは悪くはない。悪くはないが喉に突き刺さった魚の小骨のように、何かちょっと引っかかる。

とりあえずこの日撮影したコスプレ写真を振り返ってみようと思う。この日は名刺も持ってきてなかったし、当サイトへの掲載許可を尋ねるのも面倒くさかったので、作例も出せないが文字だけで解説していく。最近は写真の掲載有無に対する被写体側の権利意識も高まってきているので、全般的にどうも面倒くさくなってきて、写真をウェブに載せずとも、自分のパソコンで鑑賞して楽しんだり何か得るものがあればいいやという思いが日に日に強くなってきている。それにこのサイトも無料公開だし、色々無理したり煩雑な手続きを経てまで写真を載せる必要もない。重要な点は最後の方で箇条書きにしてまとめておくので、結論だけ知りたい方は記事の最後までスクロールして頂きたい。一応自分の確認用に写真のファイルナンバーだけは振り付けておく。

ちなみにこみトレの入場証代わりとなるパンフレット代は当日で800円。とらのあなやアニメイトなどで事前に買っておけば少しは安くなるのかな。写真登録は1000円。以前は500円だったような気もするが記憶違いかも知れない。コスプレの更衣室代は1500円だっただろうか。なんか今年からコスプレ用の更衣室チケット前売り販売のみで、当日券は100枚しか販売しないシステムに変わったとTwitterで流れてきて、ああそうなのか、なんだか面倒だなと。人が増えて警備とか人手が大変らしい。

こみっく★トレジャー32のコスプレ撮影記録

まずはじめの組。コンクリートの壁を背景にラブライブ!の3人の水着。

とりあえずディフューザーを噛ましたストロボをカメラの上に取り付けて正面から撮影してみた。そうしたら肌は影が飛んでとりあえず綺麗には写るけれど、いかにもストロボで撮影したと言った感じの写真に仕上がった。(File2380〜2385)

まぁ何も着けずに直接光を当てるよりはマシかも知れない。背景がコンクリートでオマケに古い冷暖房機みたいなのがあるので、これが良い写真なのか良くないのか分からない。例えば砂浜で同じような撮り方をしたら、また違って見えたかも知れない。もちろん良い意味で。

あと3人だったので小型のディフューザーで3人に光が行き渡るかが心配だったが、十分行き渡っていた。オフストロボにして斜め横にストロボを手で掲げて撮る方法も事前に考えたのだが、3人なのでちょっとテンポが悪くなってしんどいかも知れないというのと、左側に掲げたら、右端の子にまで光が行き渡らなかったり、3人の右側に陰影が出来て女の子っぽい写真にならないのではないかと思い、オンストロボの撮り方を選択したが、このような結果となってしまった。6枚撮って終了。

2人目。金色の杖を持っている、おそらくウテナ。

こちらもコンクリートを背景にして撮る。次はトランスミッターを取り付けて、電波通信でオフストロボ撮影。やはり先ほどのオンストロボの正面から光らせた写真よりも、自然な感じが出ている。陰影が出来るかと思ったら出来ていないので、アイキャッチをよく見たら、目のほんの少し左側にストロボ光が小さく写っている。じゃあほぼ正面から光らせたのと同じ?とも思ったが、前組の写真よりは自然で綺麗だ。

ちなみにF値は8まで絞っている。通しF4のレンズを使っていたのでどうせ背景はボケないだろうというのと、解像感を出そうとF8まで絞ってみた。衣装や造形も綺麗に撮れれば良いなと思い。通しF2.8のズームレンズで撮っていた時は、顔にはピントが合っているが衣装はややボケているといったことが多かったので(特に座って貰って上から撮った場合)、今回は全身をクッキリ写そうという事で、F8に設定した。

ISO感度は800。F8まで絞ると当然暗くなるわけだが、ストロボを光らせれば明るく持ち上げることが出来る。しかしスタジオで本格的に撮る時とは違い、モデルーカメラマンの距離とモデルーストロボの距離が同じなので、どうしても光が遠くなり、光量1/2に近い設定でも余り明るくならない。ということで、ISO感度を上げて明るさを補う。ちなみに光量1/2にすると、連続して撮影すると光らなくなることがあるので、これよりやや弱い設定にした。(File2386−2400)

3人目、ブレザーの制服。

ネクタイにイニシャルが入っているので恐らくアニメ化ゲームのキャラクターだろう。

3人目まで写真に目を通すと、ソフトボックスで撮影した写真とそう変わらないような気がしてきた。相変わらず目のアイキャッチが中央からやや右上程度の斜めなのだが、初めの組のようなストロボを当てた感はしない。(File2401−2428)

言い忘れていたが、オフストロボの時は、片手でカメラを、もう片方の手でストロボを持って撮影する。フラッグシップ機の1DXなのでそこそこ重いが片手で撮れないことはない。以前USJでポートレートを撮影した時は上手く言ったのでその時のことを思い出してオフストロボでも行けるだろうと撮影した。しかし座りの姿勢でアップ目で撮る時はピントが合わせづらかった。ややピンボケ程度だが、それでもピントが合わないと全身にもピントが合わない。F8で油断していた。片手撮影はやはり利便性に欠ける。

4人目。コンビニのローソンとタイアップの艦これ加賀。

ちょっとストロボ光を明るくし過ぎたかなとも思うが、よく見ると先ほどまでのレイヤーの立ち位置がコンクリートの壁際だったのが、少し前に出ていたので、背景にまでストロボが当たらず暗く落ち込んでしまい、モデルの明るさがより際立っている。そのせいかストロボが当たりすぎと感じるのかも知れないので、RAW現像で少し露光量を減らしてみた。

あと後ろに別のレイヤーさんが写り込んでしまった。F8で撮影すると余りボケないからごまかしようがない。やはりモデルと背景に距離があるようなシーンではF2.8で撮影した方が背景がボケて被写体が際立ち、見栄えの良い写真になるのだろうか。(File2433−2456)

5人目はバーチャルユーチューバのキズナアイ。

今自分の中で一番ホットなキャラクターでこの日は同人誌も買ったしフィギュアも予約したけど、肝心のYouTubeはほとんど見てない。見ていなくてもインターネットやテレビなどのメディアに流れてきて否応なく我々の目に触れるのだ。

こちらもオフストロボで。アイキャッチ、中央より申し訳程度に左寄りだけど、それでも正面から光らせるよりは綺麗だし、実際結構左に位置しているのかも。

背景が暗いのが気になる。F8、シャッタースピード1/125秒、ISO感度800。2倍の1600まで上げて、ストロボの光量を弱めるべきだったか。やはりキズナアイは明るいイメージなので、背景もコンクリートとはいえ明るくしておくべきだったかな。(File2457−2475)

6組目。たぶんラブライブ!。

セーラー服とメイド服を掛け合わせたような水色ストライプの衣装。やはり左側からストロボを当てると、顔の向きの角度が強いと右側に僅かに陰影が出てしまう。特に鼻の強い影が気になる。本来なら両側から二灯当てて影を飛ばすべきだろうが、場所的に無理。影が出るのはツーショットでもピンショットでも変わらず、顔の向きによって決まる。右向きに立っていたから右からストロボを当てた方が良かったかなと撮影が終わってから気づく。しかしそう撮るとなるとちょっと大変なのだ。右にカメラを持って、左手を右側にねじらせなければならず姿勢が大変。(File2476−2517)

7人目。艦これの高雄。

向かって右向きにポージングされていたので、トランスミッターを外してオンストロボにする。要は右にカメラ・右にストロボの無理な姿勢で撮りたくなかったのだ。しかしやはりストロボを当てた感が出てしまった。この角度がレイヤーさんの顔が盛れる神角度という可能性もあるし、初対面の人に左向いてくださいとも言いづらい。

しかしこの撮影で、やはりストロボを正面から当てるとディフューザーを噛ましていてもストロボを当てた感がするという事が明確になった。(File2518−2529)

8人目。異世界の姫のような、女騎士のような

白いドレスに茶色のプリーツスカートの可愛い衣装。頭にドイツ軍の紋章みたいな形のカチューシャを着けているので、艦船の擬人化かも。

この日初めて白い衝立の前で撮影。ISO感度は明るさが暗ければ上げて、明るければ下げている。モデルとの距離も撮影ごとに異なるので調整する必要がある。オフストロボとはいえカメラマンとストロボの位置が同じ場合の悩みだ。RAWモードで撮っておけばあとから余り画質を劣化させずに明るさを変える事が出来るが、極端に明るすぎたり暗すぎたりする場合はノイズや滑らかな階調など色々不具合な事が生じるからカメラやストロボ光量の設定は現場でそこそこ詰めておきたい。ISO感度を1000に設定し直した。

この方も右向きにポージングされたので、今回は轍を踏まないよう左手のストロボを右側に持ってきて撮影。しかしやはり疲れる。そもそも片手で2㎏以上のカメラ+レンズを持って撮影する行為自体が疲れるのに更に疲れに拍車を掛ける。両手でカメラを持てたらもっと構図を詰められたかも知れない。(File2530−2556)

9組目。バーチャルYouTuberのキズナアイと照夜月。

結構元気っ子なポーズを撮るので、ズームリングを変えるのに必死だった。片手撮影だと若干もたつく。コスプレイヤーさんもポーズ取ったまま待っている状態な事がたまにあるので、このタイムロスをなんとかしたいところ。

手を大きく広げたり両手にピースは横構図で撮りたいところだが、縦構図から横構図への切替とピントの再合焦、元気っこなので顔を前に出したリするとF8でもピントが合わなくなるから更に再合焦する必要があるだろうかとやきもきしながら撮っていた。(File2557−2620)

10人目。少女 歌劇 レヴュースタァライト。

ポージングがとっても可愛い。きっとそういうキャラクターなのだろう。本編は一回だけ見たが、なかなか面倒くさくて全部見れてない。こうしてレコーダーに未視聴のアニメが溜まっていくのだ。背景を思いっきり暈かして撮りたいところだ。色々写り込んでしまっていた。

座って貰った時に、ISO感度を320まで落として撮ったら、背景も暗く落ちてしまった。まぁ歌劇だし背景暗い方が歌劇場の舞台裏のイメージがあって良いかとも思った。(File2621−2667)

11人目。艦これの島風。

写りは申し分ないが、背景がコンクリートとドア。これはもうどうしようもない。やはり暈かして撮った方が良いのかとも思ったが、モデルと背景の壁との距離もそんなにないし、余りボケないだろう。しかし望遠端70mmのF2.8なら暈ける可能性もある。

あと全身を撮る時は、やや離れて、39mmの焦点距離になった。このズームレンズの特性なのかどうかは分からないが、40mmにしても50mmにしても、全身を撮るとやや決まらないというかなんか歪んで見えるというか。70mmなら決まるかな。全身写真は、200mmの望遠で背景を暈かして撮った時が一番決まっていた。

70mmの中望遠の領域でバストアップで撮ったら一番決まる気がするけれど、やっぱり島風だから全身を撮りたいじゃないですか。ブーツと艦装にもこだわりが見られましたし。しかしズームレンズの38mmとか39mmで撮ると全身がビシッと決まらない。前もオリジナル衣装をスタジオで撮った時に同じ事を感じた。70mmの膝上写真はビシッと決まっている。70mmでもっと下がって全身写真撮れば良かったかな。(File2668−2704)

12人目。自衛隊のジープの上に載っている獣の耳に茶色い尻尾をはやした女子高生スタイルのコスプレイヤーさん

距離があってストロボ光が余り届かない予感がしたので、F4、ISO感度1600、シャッタースピード1/60秒に再設定。ストロボ光が届かないのではと思っていたが、顔の影も飛んでいて思いのほか綺麗に撮れた。(File2708−2715)

13人目。ファイナルファンタジーのユウナ。

右側ポージングだったので、左のストロボを右側に持っていきながら撮影。やはりテンポが悪い。しかしF8で撮ると衣装も綺麗に写って良い。杖は前にかざすとやや暈けた。(File2722−2743)

14組目。ラブライブ!サンシャインのふたり。

焦点距離41mmの全身写真。悪くない。じゃあ前は似たような焦点距離でなぜ決まらなかったのか。カメラの高さの位置が原因だろうか。

全身写真を撮る時は、靴の爪先が切れないように注意しなければならないけど、片手で撮っているとついついやりがち。あとヨーソロ的な動きのあるポーズはやっぱり斜め撮りにするととても動きが出て良い。しかし片手撮影は構図が取りづらいというジレンマ。(File2744−2796)

15人目。エメラルドグリーンの着物の和風コスプレイヤーさん。

残り時間2分だったので囲み撮影となりました。試しに、ストロボありとなしどっちが綺麗かやってみたけれど、なしだとやっぱり天井からの照明による影が顔に出てしまう。ストロボありだと顔の影は大体消えます。

F4、1/60秒、ISO感度1600の明るめの設定で、他人の光らせたストロボの瞬間を捉えた一枚は、なかなか自然体に撮れていた。F4でも中望遠領域の焦点距離70mmで背景がそこそこ離れていれば、後ろもまぁまぁボケる。やはり背後のコンクリートの壁は暈かして撮った方が良いのかな。(File2804−2833)

気になった他人様のライティング機材

RoundFlash Ring

RoundFlash Ringというディヒューザーというかソフトボックス、ドーナツ型になっていて、真ん中にカメラのレンズを突っ込み、恐らく輪っかのようなアイキャッチが入る。自分が使っていたディヒューザーよりも結構大きめなので綺麗に写りそうだ。

多灯ストロボで工夫する

背後の壁に丸いライトをつけて撮影している人もいたが、せっかくトランスミッターを使って電波通信で取るなら、ストロボをもう一個持ってきて、背後から光らせて撮ればまた違った写真が撮れたかもしれない。あとはカラーフィルターでコンクリの壁に色をつけるとか。

ストロボ保持用スティック

片手取りの場合は、もう片方のストロボを持ちやすいようにスティック状の物を装着している人も見かけた。アレは楽そうだ。

今回のカメラの主な設定

F8・シャッタースピード1/125秒、ISO感度800

ストロボの光量は明るすぎより、ほどほどが良い

過去のこみトレ(インテックス大阪)でのコスプレ撮影の写真を振り返ってみて分かったのは、ストロボを強く当てすぎると、後処理で暗くした場合に調和が崩れるという点だ。ストロボが強く当たるのは、マニュアル調光で最適な明るさに設定していたが、構図などの理由でモデルに近づきすぎた場合などに生じやすい。コスプレ写真では肌を明るく白く撮ることが正義とされているので、一般のポートレートと比べてストロボ光を強くして明るく撮りがちだが、ややもすると振り切れてしまい白飛びに近いような状態になりかねない。特に一灯ストロボの場合は、カメラの上にストロボを取り付けた正面からの光になるオンストロボでも、カメラを縦に向けて縦構図で撮るとどちらか一方の側にストロボ光が当たることになるので、片方が明るすぎてもう片方が極端に暗くなってしまい調和が崩れる。

これを防ぐためには、ストロボ光は明るすぎない方が良い。ストロボ光がちょっと暗いかなという感じでも、明るさはともかく顔の影を飛ばすという目的は達成される。後処理で1段以内で明るさを整えれば綺麗に明るくなる。しかし明るすぎるストロボ光で撮った写真を後処理で暗くすると、余りストロボ光が当たっていない部分が暗くなり、顔の明るさが均一にならないし、よしんば陰影として捉えるとしてもソフトボックスで適正露出で撮影したような綺麗な陰影にならない。更に背景が暗く落ち込むので、全体の調和が崩れて、いかにもストロボを焚いて撮影したかのような露出のちぐはぐした淀んだ写真に仕上がってしまう。

適正な明るさで撮ることに越したことはないが、オンストロボで短い時間内で距離を撮ったり詰めたりして構図を変える様な撮影シーンでは、明るさの調整が難しくなってくる。また明るく撮り過ぎた写真というのは暗めの写真よりもRAW現像でも後処理による回復が難しい。特に白飛びは回復できないし、出来たとしても灰色が入り込んだ淀んだ色になる。明るすぎる写真を暗くするときちんとした色が出ないので、これなら明るすぎる写真のままの方がまだマシという結果になる。明るすぎる写真は後処理が効かない。明る過ぎる写真を撮るより、やや暗めに撮った方が良い理由がここにある。こみトレのようなオンストロボでしか撮れないような環境で、カメラマンの立ち位置によって被写体に当たるストロボの光量が変わる様な撮影シーンでは、ストロボ光が明るくなりすぎないように気をつけたい。

今回実感したこと

  • 小さいディヒューザーは大きいソフトボックスやアンブレラと比べで写りの綺麗さが劣る。
  • 真正面からストロボを当てるよりも斜めから当てた方が断然良い。
  • カメラマンの立ち位置によってモデルに当たるストロボ光の明るさが変わる。
  • オフストロボの為に片手で撮影すると、構図やピントが決まりにくい。
  • 絞って撮るより、大三元ズームレンズの開放F値などで暈かして撮った方がよいかもしれない。

改善策

  • ライティング機材にRoundFlash Ringを検討する。
  • 2灯ストロボ体制にして、背後からの光を良い感じに工夫する(後光・カラーフィルター)。
  • ストロボ光が明るくなりすぎないように気をつける。
  • 大三元ズームレンズを買う。

自動調光を検討

カメラとストロボの位置が同じなら、自動調光で撮った方がモデルとカメラの距離が変わった際に明るさを自動で調節してくれるから楽かなと思ったが、テストショットに時間がかかりそうだ。あと使い慣れていない機能で失敗してしまうのも避けたい。最初の撮影である程度最適にになるようにストロボの明るさを決めて、あとはカメラ側の設定(ISO感度・F値)で明るさを調整する。極端に明るかったり暗かったりしなければ、RAWモードで撮ればあとから理想的な明るさに画質を劣化させることなく楽に調整できる。

最後に

というわけで、前回のこみトレでの撮影とあまり進歩がなかったような、でも気づくことはたくさんあったような。4ヶ月後また気が向いたらこみトレに遊びに行きたい。