時々撮った本人でも「こんな写真撮ったっけ?」と錯覚するときがある。1日に1000枚以上撮るときもあるから、そりゃ何枚かは撮った写真を忘れることはあるだろうけれど、今回は本当にTwitterに写真が上げられたときに、ふとそう思わずにはいられなかった。
その理由は、背景だ。
この日の撮影をCanonDPPで振り返ると、春のうららかな日に1600枚ほど撮影していた。桜の名所を2箇所巡り撮っていったのだが、この写真は2箇所目の写真になる。
レイヤーさんの背景に桜の花びらが浮かんだ池があり、その向こうに緑が広がっている。
しかし背景を見てこれがどこで撮ったのかとんと記憶にない。こんな場所で撮ったっけ?と撮影者本人に思わせるとしたら、それはそれで写真としては上手く行っている証ではないか。よく知られた名所やスタジオで撮ると、「ああアレはあそこで撮ったのか」と同好のカメラマンやコスプレイヤー達に思わせ興を削がせることもある。そこをありとあらゆるスキルを駆使して元ある世界を作り替えるのも一興だ。
ということで今回は、撮影スキルを駆使して目の前にある世界を異なる形に見せる方法について書き綴っていきたい。(全文:4,000字)