ライティングというのは簡単なようで難しいようで簡単だ。しかし難しい時もある。男装のキャラクターをどう撮るかとなった時に、ソフトボックス(ストロボ)1灯を片方から当てて、陰影をつけて撮るという方法がある。
問題は顔の角度によって、右から当てるべきかそれとも左から当てるべきかで迷う時がある。今回は作例のように左から当てることになったが、本来は右から当てた方が顔に影がかからないライティングだった。しかしレイヤーさんに見せたら、左からのライティングの方が良いというので、その通りに撮っていった。恐らく右からのライティングは影を飛ばしすぎて陰影が色濃く出ていなかったからかも知れない。
顔の左側にかかっていた影ではあるがレイヤーさんがレタッチで消してくれていた。だから作例には出ていない。右側から当てた写真よりも、左側から当てた方が右側の背広が暗いグラデーションを描いていて雰囲気が出ている。右側ライティングの写真はどうも被写体全体が明るすぎたから、左からライティングを当てた写真の方が男らしい写真となっている。
それでもまぁやはり顔に影が出るのが気になったので、その後もう少し気持ち体を左側に向けて欲しいと指示した覚えがある。そうしたら顔から影が消えた。
一灯だけで撮っているとどうも変わり映えがしないので、斜め後ろから光を当てることにした。するとイメージが一変した。1灯付け足すだけでこれ程イメージがガラッと変わるとは。
陰影は消え、代わりにハイライトが先ほどまで暗く陰っていたモデルの右側を明るく照らしている。