etoile studio

絶景の撮影スポットで撮ると似たような写真になってしまう傾向をどう克服するか

又兵衛桜と星空と雲。4時40分頃、夜明けに近い時間帯に撮影。

又兵衛桜と星空と雲。4時40分頃、夜明けに近い時間帯に撮影。

絶景写真は撮っていて楽しい。目で見るのも楽しいし、未知の土地を歩くのも楽しい。

しかし絶景写真であるが故に、人気撮影スポットという宿命から逃れられない。人気スポットと言うことは、他のカメラマンたちも撮影に訪れているわけで、定番の構図があり、同じ被写体を撮るので、似たような写真になってしまう傾向にある。絶景写真のデメリットと言ったらこの点と、混雑することくらいだろうか。あと場所取り。去年山の撮影スポットの方に花火撮影に行ったら、テントが幾つか張ってあったから、前日から待機していたのだろう。そこまでの気力が出ないし、性格柄、場所取りをしないといけないと考えるだけで気が億劫になる。

似たような写真から脱却するにはどうすれば良いか、レンズを変えるか、焦点距離を変えるか、F値を変えるか、フィルターをつけるか、フォトショップで大胆に加工するか、新しい表現方法や構図を見いださなければならない。あぁめんどくさい。

絶景写真というのは定番の構図であっても、自分で撮った写真を見ると圧倒され、満足するものだ。それはそれでいいのだが、やはり他のカメラマンが撮った写真と違った写真を撮りたいという欲求も生まれてくる。

レンズをたくさん持っていき、超広角で下からの桜の写真を狙ってみる。空には星が瞬く。構図はどうしよう、片隅に雄大な桜が咲いていて、後は星空に多くを割こう、長秒露光だから雲の流れも表現できるぞ、こう考えて撮った写真を、ツイッターに桜の名称のハッシュタグ(#桜の名前)をつけて投稿し、試しにタグをクリックしたら、似たような写真が出てきてガッカリと肩を落としたことがある。

そりゃそうですよね。同じ場所で、同じようなレンズを持ってきていて、この位置でオリジナリティを出そうと思えば、こうこうこう考えて、こう撮りますよね。思考の経路までクローン化してきている。

インターネットがなかった時代なら、写真を撮ったら、せいぜい写真雑誌に投稿するか、自分でプリントして鑑賞したり飾ったりするのが関の山だった。大勢の人目に触れる機会は今よりも極端に少なかった。今はインターネットで全世界に向けて自分の撮った写真を瞬時に発表できる。昔よりも情報のトラフィックが多くなりすぎて、オリジナリティ溢れる思索や作品が、インターネットという蓋を開けてみれば、似たような思索や作品に出会ってしまうというちょっとガッカリな結果に陥りやすいのが現代社会の宿命だ。

撮った写真が大勢の人目に触れる機会が大幅に増えた。だから一般人の肖像権やプライバシー権などの問題も裁判で取り沙汰されるようになったのだろう。テレビも様々な番組でその他大勢の通行人の顔をぼかすようになった。番組をキャプチャーされた写真がツイッターなどにアップロードされて、通りかかった一般人のプライバシーが侵害されるのを防ぐ目的もあるのだろう。写真のブログを運営している筆者としても、最も気を遣う問題だ。

風景写真に話を戻そう。オリジナリティ溢れる写真を撮るためには、やはり自分の足で絶景なり撮影スポットなりを探さなければならないが、そうやすやすと出会えるものでもない。やはり近場で探すのが最もコストがかからず、出会える機会も多い気がする。常日頃から景色に目を光らせておく必要もありそうだ。

後は絶景写真が撮れる場所でも、新しい構図を引き出したいところだが、三脚というのは実に構図を生み出す足枷になる。重いし、伸ばしたリ縮めたり縦横にしたりするのが面倒くさい。まずは手持ちで構図を決めてから三脚を立てた方が良さそうだ。

日帰りの小さな旅に出かけて、風景写真を撮ることが多くなったので、このたび三脚を買い換えてみた。2.4kgあった三脚から、ジッツォの1.8kgの三脚へ。10年ぶりの買い換え。10年も使っていると(と言っても数年に1度花火を撮りに行く時に使っていたくらいで、あとコスプレイベントでの自撮りなどでもちょくちょく使っていたが、ハードに三脚を使い出したのは風景写真にのめり込みだしたここ1年)三脚の足のゴム部分がすり減ってしまった。交換すれば使い続けられないこともないが、風景写真を撮る機会が増えたので心機一転、一生物とも言われる三脚を新規に購入することにした。これで少しは旅先で気軽に歩くことができるだろうか。

軽さで気にかかるのは、風に対する耐久性、写真のブレだ。ストーンバッグを三脚に取り付けて現場の石などを幾つか乗せれば軽い三脚でもブレは防げると言われている。

三脚を一新したことで、これから更に風景写真を撮りに行く機会が増えそうだ。