2018年8月13日発表の第1四半期決算が、前期8800万円の赤字から1億1800万円の黒字に転換したことを受けて買われた。値幅制限いっぱいの418円のストップ高はつけず。終値は前日比54円高(15.98%)の392円。年初来安値は309円なので、大きく切り返した形になる。
ニュースだけを見ると大きな黒字転換に見えるが、ストップ高をつけなかった要因としては、第1四半期の進捗率が19%であることが窺える。会社予想の営業利益・経常利益は6億円〜9億円、純利益は4億円〜6億円。株予報を見ると雨マークがついているのは、進捗率で見ると19%で、この進捗率と同じパーセンテージで後の四半期決算も続くと仮定すると、決算期には進捗率80%で会社予想を達成しないため。黒字転換だが今現在の指標から見ると、予断は許さない状況と言ったところだろう。
会社によって四半期ごとの経常利益の数値はバランスが異なる。第1四半期が少ない企業もあれば第4四半期で一気に伸びる企業もある。その確認のためにブログで各企業の四半期決算ごとの特徴を記しておきたいところだが、筆無精のためにほとんど残していなかった。
予想PERは16日時点で約42倍となっており、今後も第1四半期の利益と同じ案配だと、会社の予想利益未達でPERの数値が上がり割高感が出てしまう。ただ先ほども述べたように、以降の四半期決算で良い数値が出てくる可能性もある。手っ取り早く確認する方法は、過去の第1四半期決算と比較することだろう。昨年度の進捗率で見ると、ブロッコリーは第3四半期で進捗率が大きく上昇している。この要因が何であるかを過去の決算資料から分析する必要がある。一昨年の進捗率を見てみると、第3四半期はそれほど伸びず、第2四半期で大きく伸びている。
会社予想と比べてアナリストのコンセンサスは約11億1000万円とほぼ倍。かなりの強気な予想となっている。仮にアナリストのコンセンサスに到達したとしても、大雑把に単純計算した場合PERは20倍前後となり、割安とも割高とも言えない数値となる。
ゲームやアニメ関連銘柄は、スマホゲームの開発ニュースや、グッズなどの売り上げのニュースに大きく左右される。株はニュースで買われるので、PERが適正水準であっても良いニュースが出れば浮ついた動きを演じることがある。特に新興のゲーム関連銘柄は値動きが激しい。
Twitterでファンがブロッコリーの売り上げが落ちているからファンが買い支えるしかないという悲壮感溢れるツイートをしていたので、うたプリ人気は凋落しているのかと思い株価も100円台まで下がるのだろうかと様子見で蓋を開けてみたら、実際には好調だった。
根強いうたプリ人気や、ちゅんコレなど他のグッズがどれほど人気を拡大できるか見極めるのが重要となってくるだろう。
※平成30年9月1日を以て、5株を1株に併合するので、併合前の予想一株純利益は約9円〜13円であることに注意。併合後の予想一株純利益は45円73銭〜68円59銭となる。