四国には美人が多い。
秋田には美人が多い、というのは皆さんよくご存じかと思う。秋田美人という言葉もあるし、実際秋田はそこを売りにしているところもある。
ところがどっこい、西日本の四国にも美人は多い。コスプレ撮影をしている内にフレンドさんとの繋がりで、四国在住のコスプレイヤーさんとの知己を得、本州での何度かの撮影を経て、いよいよ彼女の本場四国へと足を踏み入れる事となった。
四国は島である。日本も島国だが、その島国の中で更に島となっているのが四国だ。日本で3番目に大きい島で、面積でいうと、本州、北海道、九州、四国の順だろうから、日本国を構成する主な四島の中では最も小さい島となる。つまりローカル色(地方色)が強い。
実際に訪れてみると緑が多い。バスから見える外の景色は勢いよく緑に萌えている。神戸から外に出ると、当たり前のことだが日本が緑の多い土地であり、そもそも地球の地表の上に我々が文明の利器でせせこましい構造物を立てて小さく住まっているだけの存在なのだと気づかされる。
今回誘ってくれたちゃきさんも言っていたが、四国は良い人が多いので、家の鍵もかけないという。これは人が少なく、隣人づきあいが濃い田舎特有のことだろう。そして今回行く香川県は讃岐国、うどん県でもある。早速無料シャトルバスのサービスエリアでうどんを頂いた。美味しかった。僕自身、香川県とは浅からぬ縁で、父方の祖父が香川から出てきたのだったか、祖母の葬式の時には香川から親戚が訪ねてきたりもしたことがあった。
今回はレオマの森というホテルに泊まる事にしていた。一泊一万円ちょっとで、ホテル利用者は神戸や大阪から無料のシャトルバスが往復で利用できるのでお得なのだ。
そのレオマの森に隣接するNEWレオマワールドという大型施設で、コスプレイベントがたびたび開催されているのである。今回の真の目的地はここだ。
レオマワールドは2000年に一度破綻したそうで、大江戸温泉物語が買い取って再建したそうだ。だからNEWレオマワールドという名称になっている。要はバブル時代に建てたリゾート地だったが、他のバブル期の施設と同じく、計画が杜撰で客足も乏しく、赤字超過に陥ったのだろう。
ホテルについて、赤い縁の眼鏡をかけた美人のフロントがバスの中に入ってきて一通り説明を終え、ようやく部屋の鍵を受け取る。部屋には向かわず、ちゃきさん達が待つNEWレオマワールドへ。
施設自体は見渡した感じ、とても楽しい。メリーゴーラウンドがあり観覧車があり汽車の模型が走っていて、子供が喜びそうな遊戯は一通り揃っている。夏はプールで盛り上がるそうだ。ただ人はそんなに入っている感じではなく、混雑はなかった。一度破綻した施設とは思えないくらい綺麗だ。少なくとも閉園間近の阪神パークよりはすこぶる良い。
ガラス張りでとても可愛いパステルカラーの建物の中に、ラブライブ!の9人のメンバーが勢揃いしていた。いやいやこれはなかなか壮観である。スクールアイドルフェスティバルのカフェメイド覚醒という衣装がこの場所に凄く合う。床がアイスクリームのようなピンク色の市松模様で、女の子達が着ている衣装のスカートも市松模様だからとてもマッチしている。
軽く挨拶を済ませて、撮影。いやもう皆さん華やか。ツーショやスリーショットを撮っていく。
ピンショットはもう一人のカメラマンの担当。いよいよ9人全員の集合写真を撮ろうということになり、横一列に並んで貰った。何とも壮観。衣装の華やかさもさることながら、9人とも美少女揃いで、神ライブとなった。
ちょうどドアがあったので、カフェメイドの衣装ということもあり、「いらっしゃいませ!カフェ・ミューズへようこそ!」という感じでドアノブを入れつつ撮ってみた。物理的にこれ以上は下がれないのでフレームギリギリに9人が収まることとなったが、かえってそれがインパクトの強い絵作りになったのだろう。背景を暈かしたかったこともあり、55mmのレンズで撮っていくことにした。
広角表現も忘れない。一度超広角レンズで大きな歪みを利用したインパクトのある大型併せを撮ってみたかったのだ。足が長く見えるように下から撮るだけでなく、超広角レンズの歪みを活かして、足を更に長く見せ、頭を小さく写す。許容範囲外の歪みは、DxOを使い1枚1枚補正、修正前と修正後の2種類のデータをお渡しすることとなった。好みの方を使って貰えば良いと思ってのことだ。こんなに可愛い子たちを揃えてくれたんだもの、その程度の手間は惜しまずやりたい。
とてもステキな記念撮影が出来るチャペル風の花壇があったのでパパッと撮っていった。一般客を優先して譲り合いつつ、よく出来た子たちだ。
今回はイリュミネーションもあるという。NEWレオマワールドのイリュミネーションは中四国最大級150万球を謳っている。てっきりメリーゴーラウンドや観覧車のイリュミネーションを背景にして撮るのかと思ったら、人気のない方へ。夜も更けてきた。
集合で撮ろうかとも思ったが、両側からストロボを当てても、どうも全員に光が行き渡らず難易度が高い。イベント終了時間も迫っていたので今回は早々に諦めて、学年毎に分けて3人ずつ撮ることにした。
今回持ってきたカメラは5DsR。背景のイリュミネーションを明るく撮るにはISOも上げないといけないが、等倍で見てもノイズが気にならない。PCのDPPに取り込んだ時に自動的にノイズ処理しているからだ。これがノイズ処理に優れたDxOなら、どれくらいノイズを綺麗に処理してくれるのか気になるところだ。
無事撮影終了。ホテルのチェックインの都合上(言って戻るには不便な場所にある)アフターには参加せず。「また今度Free!語ろ!」と矢澤ニココスの美少女から別れの挨拶を告げられ、宿泊するホテルのカニ食べ放題バイキングを1人で食べる。周りは家族連れやカップルや3世帯家族だが、そんなことは僕の知ったことではない。とにかくカニとステーキ!
また是非このような豪華な大型併せの撮影に立ち会いたいものだ。