大阪舞洲シーサイドパーク ネモフィラ祭り – まほろば探訪 第65回

大阪舞洲に出来たネモフィラ畑。
大阪舞洲に出来たネモフィラ畑。

大阪舞洲にネモフィラ畑が出来たとTwitterのTLに流れてきたので早速行ってきた。連日の桜撮影で重い機材を担いでよく歩くから右足が筋肉痛になったり日によく焼けたりと疲労感が溜まっていたが、早起きして天気が良すぎると体の方が勝手に動き曇天のように鈍った心を引っ張っていってくれ、やがて心までが晴れ渡る。

天気予報では黄砂が西の空からやってくるという事を言っていた。実際この日撮った写真を見てみると山の稜線と空との境界が鈍い黄金色に色づいている。これは黄砂の影響なのだろうか。朝11時なのにその部分だけはまるで夕暮れ前のようにも見えた。

ネモフィラ祭りの会場へは電車とバスを乗り継いだ。舞洲といえばこの人工島の南にもうひとつの人工島・夢洲があり2025年の大阪万博開催予定地でもある。

普段はコスプレイベントなどで大阪南港のATCやWTC、また同人誌即売会のイベントですぐ側にあるインテックス大阪に行ったことはあるが、舞洲は初めてだった。昔父が震災後にテニスコートが使えなくなったときにわざわざ車で舞洲にあるテニスコートまで足を運んでいたと家に帰ってから母から聞いたが、確かにバスに揺られているときだっただろうか、車窓からテニスコートの看板が掲げられているのを目にした。舞洲は陸の孤島のようなイメージがあったが、ユニバーサルスタジオジャパンの最寄り駅の一つ先の終着駅JR桜島駅からバスが出ており、そこから20分くらいで最寄りのバス停に着いた。そこから3分ほど歩いて特設会場へ。アーチが入り口にあり、ホテルのビュッフェ付きチケットと入場券チケットのみで行き先が分かれる。迷ったが最近外食でお金を使いすぎなので入場券チケットのみにした。900円。

入ってみると早速ネモフィラとチューリップのコラボレーション畑を見ることが出来る。鶴見緑地公園の風車の丘でもチューリップとストロングゴールドのチューリップが植わっているお花畑を拝めたが、こちらの方は広大なネモフィラ畑にチューリップがポツンポツンと植わっておりまた趣を異にする。ネモフィラ畑なのに小宇宙のようで不思議な世界が広がっている。

ネモフィラとチューリップのコラボ。
ネモフィラとチューリップのコラボ。

そして一面に広がるネモフィラ畑。その先には鈍い色を放つ大阪湾を望み、神戸や芦屋、西宮などの見慣れた景色が形を変え遠い対岸にうっすらと観察することが出来る。この辺りは元々はユリ園だったそうだが、去年の大型台風の影響で高潮による塩害の為に壊滅的な打撃を受け、新たに整備し直したのだという。検索して出てくるユリ園の景色もなかなかのものだが、昨今ネモフィラがInstagramやTwitterなどでSNS映えするという事で人気を博しており、台風直撃というデメリットを機転を利かせてメリットに転換させたとも思われる整備で再生のシンボルのようにも見受けられた。

縦に長いネモフィラ畑を散策。皆スマホや一眼カメラで写真を撮っている。セルフィーなる便利な自撮り棒ができてからは写真撮影を頼まれることもめっきりなくなってしまった。曲がり角に至るとプラスティック製の台が2つ置いてあり、上から写真を撮れるような配慮もなされてる。角を回ると左手にネモフィラ、右手には菜の花と海。更にその先を行くと、またネモフィラと海といった趣で、10時半に到着して、昼の1時過ぎには会場を出るかなと思っていたら、結局彼方此方でのんびり写真を撮ってしまい会場を出たのが午後4時前となってしまった。

桜も綺麗に植わっており、半分は葉桜となっていたが、元々植えたばかりのためかそんなに枝振りも立派ではない。あと数年したら見事な桜に成長し、ネモフィラと桜のコラボを楽しめるのだろう。ぐるりと回ると最後にも見所が用意されており、こちらは丘の上に桜の木が、4,5本ある景色だった。こちらも数年後が楽しみだ。

最後は大きな白い天蓋の下で、お土産や飲食物が販売されており、大勢の人が座って食事を取っていた。その側では少しばかり人だかりが出来ており新人の若い大道芸人が陽気な曲に乗せてジャグリングなどの芸を披露していた。

朝の10時半に入った頃は人の多さはそれほどでもなかったが、昼を過ぎるとやはり人が多くなってきた。平日だったためか混雑しているという呈ではなかったが、帰りの西九条行きのバスは行列ができ乗れそうになかったので、道路を挟んで向こう側にあるJR桜島行きのバス停に並び、のんびり座って帰ることにした。西九条行きのバスの方は結構長いバスであれだけの行列を見事に飲み込んでいたが、座れそうにはなかったので、20分ほど待ったがこちらのバスで良かったように思う。

行きもJR西九条駅(阪神電車西九条駅)から向かおうと思ったのだが(その方が交通費を幾ばくか節約できて尚且つ楽)、公式ホームページを見ると西九条駅からネモフィラ祭り会場までのバスは出ていないとある。そこでJR桜島駅まで乗り継いで、そこからバスで向かったが、帰りはJR西九条行きのバスが出ていたがのややこしい。

夕陽と共にネモフィラを拝みたかったが、今の時期は午後4時前では夕暮れ時にもならず日はまだ鈍い眩しさを放っている。しかし20日・21日の土日はネモフィラと夕暮れとのコラボが見られるように開催時間を延長するという事だ。

あと数年すれば桜の枝振りも良くなるだろうし、また来ようかと思う。その時には幾つになっているだろう。

大阪舞洲シーサイドパーク ネモフィラ祭り(公式ホームページ)