難しく考えると返って逆効果?消去法で撮影して思いも掛けない写真をゲットしよう!

消去法で撮影手法を厳選していくと、思いも掛けない写真が撮れることも。
消去法で撮影手法を厳選していくと、思いも掛けない写真が撮れることも。

コスプレイヤーの要望を聞きつつ撮っていくのが、コスプレカメラマンの勤め。なんて堅苦しいことは余り考えずに、話を聞いて、ゆるゆるとカメラの設定やライティングを考えたりしている。今回は廊下で、背景を赤く、人物は明るく撮って欲しいという要望だった。

なかなかに難しい。暗く撮るのは簡単だ。カメラの設定を暗くすれば良い。ISO感度は最低の100、拡張ISO感度が使えれば50でもいいだろう。後はシャッタースピードと絞り値で全体の明るさを調整する。

右側からソフトボックス、被写体の後ろに置いたストロボに赤いフィルターをつけて、壁に向けて照射。しかしどうしても前からのストロボの光が背後の壁まで届いてしまい、全体的に明るくなる。

試しに撮ってみたが、全体が明るくなってしまった。
試しに撮ってみたが、全体が明るくなってしまった。

そこで仕方なく、前からのストロボをオフにすることにした。すると影絵みたいな写真が撮れた。データを見せたらこれで良いと言われたので、この設定で撮っていく。

パソコンでの後処理として、DPPやLightroomで、シャドウやブラックの値をマイナスに持って行けば、被写体が完全に黒くなる。また赤い背景にもメリハリがついて印象深い写真になる。

前方からの光を切り捨てることで、雰囲気のある写真に仕上がった。
前方からの光を切り捨てることで、雰囲気のある写真に仕上がった。

コスプレイヤーの要望通りに撮れない時は、別の表現を模索するのも手だ。意外と気に入って貰えるかもしれないし、思いも掛けない写真が撮れる事もある。頭は常に柔らかくしておこう。