日銀の黒田総裁が週末金曜の1月29日にマイナス金利政策導入を場中発表した。これを受けて日経平均株価は一時600円高となったがその後200円のマイナスとなり、さらには再び持ち直し、その日は+600円で引けるという波乱含みの展開となった。
昨年12月初頭は冴えない相場になると予想して的中したが、年末はなんとか持ち直した。しかし年初から日経平均株価が下落に転じるなど、暗雲垂れ込める日本株だったが、1月末に来てようやくカンフル剤が打ち込まれたようだ。
休み明けの今日も日経平均株価は346円高と大きく上昇。121円台の円安に大きくぶれたことや下落が続いていた原油価格が底打ちし、上昇に転じたことに加え、ニューヨークダウが無事上昇したこともある。
今後の直近の展開としては、アメリカの雇用統計が鍵を握るだろう。日本株単独での上昇はありそうにない。すべてはアメリカや中国頼みといったところか。
NTTとNTTドコモが揃って年初来高値に肉薄
1月の暴落気味の下落相場の中で、NTTとNTTドコモが強い値動きを見せた。元々この二つの銘柄は、2000年のITバブル以来の決算発表で増益に転じたことがなかった記憶があり、ダラダラと下げ続けていた銘柄でもあるが、アベノミクスの始動でようやく底を打ち上昇に転じた。
そのためかあまり優等生銘柄というイメージがなく、かといってPERで見ると割高でもなく、配当利回りも高いので割安感はあるが、他の銘柄と比較すると動きが鈍い。
ところが一月の下落相場の結果を見ると、NTTもNTTドコモも年初来高値に近い値を保っている。先月29日に発表されたドコモの10月-12月期の四半期営業利益が、前年比19%増となったことが要因で、自社株買いを実施する発表も併せてあり、各証券会社も相次いで目標株価を引き上げているようだ。本日は358円高(前日比+14%)となり、年初来高値を更新した。ドコモが一日でこれほどまでの上昇を演じるのは初めて見た。
NTTもNTTドコモも自社株買いが株価対策のお家芸みたいなイメージがあるが、騰がるに越したことはない。前回のブログ更新でNTTとNTTドコモを紹介したが、その前後に購入された方は大きな含み益を抱えていることだろう。
2営業日連続で日経平均が1000円ほど回復したこともあり、先週までの悲観ムードから一転、相場には楽観ムードが流れている。今後どうなるかはまだ予断を許さない状態だが、流れが変わってくれることに越したことはない。